0日目 |
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宇都宮市内・熱海市内 |
2003/04/26 |
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宇都宮 −東北新幹線 → 東京 −東海道本線・ムーンライトながら → 熱海 |
また、いつものツーリング風景だ。徹夜で準備して仕事して帰ってきて、パッキングして宇都宮駅へ。輪行して熱海を目指す。東京からムーンライトながらに乗るので、時間的には余裕だが、旅への気分が俺を急がせる。
東京駅に10時に到着し、駅のホームで遅い夕食をとり、ムーンライトながらを待つ。当然、指定席券なんて予約してない俺はムーンライトながらに乗り込み、通路に場所をとったが、連休前だと言うのにえらく空いてる。車掌が回ってきて、指定席代は払わされて席がもらえた。
席に座って音楽を聴いていると、斜め前のおばあさんが「人が眠る時間に、そういうのが動いてると気持ち悪くなる」と電波の入ったことを言い出した。よくわからんが、平たく言えば「音が漏れててうるさい」ということなんだろうか? 少し首をかしげながら電源を切った。どうせ熱海なんてすぐだ。しばらくすると車両の遙か後ろの人にまでそんなことを言いだした。
熱海に降り立ち、駅前で自転車をくんで港へ移動。もう夜中の3時だ。港の前の公園でテントを張り、眠った。 |

JR 熱海駅
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1日目 |
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熱海 −高速船→ 伊豆大島・元町 |
2003/04/27 |
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元町 → 伊豆大島一周 → 元町 |
53.64km |
あっという間に朝だ。テントをたたみ、公園で輪行し乗船手続きを済ます。GWということで予約までしていたが空いていた。サイクリストは俺だけではなかった。船に乗るとすぐに眠り、あっという間に大島・元町に到着。
降り立つと風が強いが、海は真っ青、空は青。サイクリストにとっては理想的な天気だが、眠い。岸壁にチャリを立てかけて組み立てていると、モールトンの集団が来た。さらに、リカンベントの夫婦もいた。なんかマニアックなチャリが多い。わくわくしてきた。すぐに出発し、港の近くの「かあちゃん」で昼飯。名物料理で攻めるべく、ムロアジのくさや定食にチャレンジ!
半端じゃなくくさい。食ってみると干物に酸味が追加された感じ。正直、あんまり好きになれない味だ。臭さを克服しても耐えられない。出されたモノは残さず食べる男だが、さすがに食いきれなかった。 |
モールトン乗りと話して出発。何とか島を3/4周かあわよくば一周は周りたい。サンセットパームビーチで海を眺めながら、太陽に照らされて気持ちよく走る。溶岩質の黒い岩肌と深い青の海がいい。
時折、狭い急な上り坂を上らされる。さんざん疲れさせられて、島の最北端まで来た。大島灯台へ上る道。これが激しいダートだ。悪路に足をとられながらも楽しみながら上ってみると、洋風の渋い雰囲気の灯台、三原山の裾野、見渡す限りの海。気持ちいい。眠気も吹っ飛ぶ。
都道に下り、細かくアップダウンする道を進むと椿の並木道に来た。切り通しの崖の上に椿の木があり、張り巡らされた根が断面に露わになっている。自然というかゆっくり成長する植物というものの力強さを感じずにはいられない。
人里離れたところへ進むと本格的にダラダラと上る坂道が始まった。標高が上がるにつれて、右に三原山裾野の砂漠、左に海という感じの景色になってきた。三原山から駆け下りてくるような砂漠の風景が、これまで見たことのない山の景色だ。
砂漠と道の交差をすぎると、徐々に下り始めた。だいぶ、日も傾いてきたので半周回ったところの浮波で一泊かと覚悟し始めた。浮波の街を観光する。何となく俺の好きな尾道の街に雰囲気がにているが、ちょっと田舎にした感じだ。田舎になった分、風呂もなければ泊まれそうな場所もない。これは元町まで行くしかなさそうだ。浮波の街中で自炊できる最低限の買い出しだ。元町まで到達できない可能性が見えてきたからだ。そこで塩を探していると、伊豆大島産の天然塩を売っていたのでゲットしておいた。小瓶なので扱いやすい量だ。 日が暮れかけている間伏地層断面に着いた。ここで一休みして景色を観賞した。夕日に照らされる断層がなんかきれいで不思議な感じだ。道沿いに露わになっているところがいい。
日はすっかり沈んで、もう一気に暗くなるというところで元町に帰ってきた。公園を探す手間が面倒なので港の真ん前の公園に張ることにした。元町の温泉に風呂入りに行く。露天風呂を見つけたがタイムアウトだった。御神火温泉に行く。初日からよくがんばったと自分をねぎらった。昼間に、ムロアジのくさやで参らされた「かあちゃん」に行く。ベッコウ寿司と刺身を食べた。新鮮な魚がうまい。ビールを飲むとすっかり眠くなり、テントを張ってすぐに眠りについた。 |

大島灯台
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椿並木
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間伏・地層断面
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2日目 |
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元町 → 三原山山頂 → 元町 |
32.47km |
2003/04/28 |
すっかり日が昇ったころに目が覚めた。テントをたたんでいると旅人と会い暫くしゃべった。テントをたたみながら他の旅人や地元の人としゃべる楽しさは何にも代え難い。
今日は三原山へ登りに行く。いくつかコースがあるものの、短くて急な方を選んだ。レンタサイクルのカップル(もちろん空荷)が押して歩いているのに抜きつ抜かれつ、風景写真を撮りながら楽しんで上っていく。それにしても良い天気で暑い。頂上も近くなると眼下に大島空港に着陸しようとしてる飛行機が見えた。飛んでる飛行機を上から眺めた経験なんて初めてだ。今日は海の眺めが最高だ。
上り坂に疲れたものの楽しみながら三原山の山頂の駐車場に到着。カレーと海藻サラダとコーヒーを楽しんでいると、他の旅人と話がはずんだ。それにしても三原山の溶岩の流れた軌跡が生々しい。 三原山の遊歩道を自転車で進んで行く。(※ホントは自転車立ち入り禁止ですが看板を見落としました。)もの凄いきつい坂をグイグイと上り、山頂の展望台にチャリを置いて火口を歩いた。10年前(そんなに前なのかとショックを受けたが)の噴火のすさまじさがそこかしこに見える。山頂から見る裏砂漠の雄大な景色には感動を覚えるばかりだった。
ちょうど山頂付近で絵を描いている旅人と会った。俺も写真を残すのが精一杯だが、芸術活動で思い出を残すのもうらやましい。写真以上に心に焼き付くだろう。風が強く山頂を歩くのは怖くなってくる。
展望台に戻り、自転車で一気に下る。海を見下ろす展望台で昨日のリカンベントの夫婦と再会した。見れば見るほどうらやましいチャリだ。
そこから下りをガンガン攻めていく。直線も多く下りやすい。
今日は早い時間に元町に戻れた。元町の自転車できれいな新車のランドナー乗りがいた。今から新車というのがすばらしい。この島ではマニアックなサイクリストとよく会う。自転車屋のおばあさんに噴火の時の話を聞いた。噴火後、必死で復旧を行って一周道路や三原山の道路がきれいになったと聞いた。ほんとに走りやすい道を作り直した方に感謝である。
サンセットパームで夕日を待つ。今日は風が強く少し寒い。伊豆半島の向こうに夕日が沈み海が赤く染まる。海辺の夕日は、なんと言っても良い。今日も露天はあきらめ御神火温泉で風呂に入る。今日は夕飯を「みなみ」で食う。思わずビールも進む。大島最後の思い出のために「くさや」と仲直りをしておくことにした。初心者にムロアジは大きすぎた。きつすぎた。ということで手頃なトビウオにした。ちょっとくさいけど割とうまい。日本酒に合う。きっと俺もいつかは慣れて食えるようになるだろう。 |

三原山
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三原山 裏砂漠
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サンセットパームビーチ
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3日目 |
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伊豆大島・元町 −高速船→ 熱海 |
2003/04/29 |
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熱海 → 熱海峠・十国峠 → 伊豆長岡 |
50.88km |
寝るのが早すぎたせいか、早く目覚めた。まだ5時だ。テントをたたみフェリーターミナルへ運ぶ。空荷の自転車でウロウロし、フェリーターミナルで非常食のパスタとソーセージを食う。パスタ茹で用に買っておいた天然塩を少しなめてみると、ただのしょっぱい塩ではなく、なんかコクと甘みがある。衝撃だ。
フェリーターミナルで顔ハメ写真を撮ったりして遊びながら出航を待つ。そして10時の船で出航。さらば伊豆大島。またいつか来たい島だ。思い出が多すぎる2日間だった。
あっという間に熱海に到着。自転車を組み上げて出発。洋食屋で飯を食って熱海峠を目指して登っていく。熱海市内の坂はかなり急できつい。市街地を抜けると傾斜が楽になってきた。2時間ほどで熱海峠に到着。その勢いで十国峠へ行く。熱海峠からはほとんど登りはなく、あっという間に着いた。ただ、観光地化しすぎてるし眺めもほとんどないので、そのまま伊豆長岡を目指して下った。 |
伊豆長岡へ下り切って、市内観光だ。狩野川にかかるように鯉のぼりがあり、観光地のGWムードを醸し出している。市内に湯らっくす公園なる足湯があったので入ってみることにした。衝撃だ。たかが足湯、されど足湯。こんなに気持ちいいモノなのか。チャリだと足は疲れ切っているのでものすごい癒される。しかも全身が温まる。そこには玉石を踏んで歩いて健康になるとかなんとかいうのがあって、歩いてみた。死ぬほど痛い。よっぽど不健康なんだろうか。ツボというツボに激痛が走る。ギブアップだ。地元の主婦に笑われながら足湯に戻る。元静岡県民の俺が言うのもあれだが静岡県民は親しみやすくて良い。 伊豆長岡市内で公園探しに手こずったが、市内のはずれのほうに池の上の橋と東屋がある公園を見つけた。今夜は雨が降るそうだ。これで何とかしのげるだろう。安心して風呂に入りに行く。車でも何回か来てるサンバレーへ。露天風呂とカメ風呂が気持ちいい。風呂からあがり、キャンプをしに行く。噴水も止まって時折鯉がはねる音が聞こえる池の上の東屋でテントを張り眠りについた。 |

伊豆長岡・湯らっくす公園
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4日目 |
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伊豆長岡 → 天城峠 → 河津七滝 → 下田 |
75.19km |
2003/04./30 |
予想通り、朝から雨だ。しかも突風が吹いている。向きからして向かい風だ。コンディションは最悪。今日一日だけにしてくれと願いつつ出発。出発して修善寺までは、どうにか耐えた。そこから天城峠に向けて上り坂が始まる。すると風は止んだ。あとは雨だけだ。これだけはどうにも止みそうもない。今日のルートはいわゆる眺める系ではないので、雨でも楽しめるかと思っている。ただ、走りはつらい。
雨が降りしきる中、天城峠への上り坂に入った。上り坂だが新緑が気持ちよく、傾斜も大したことはない。寄り道スポットも満載である。ちょっと体が温まる程度に上ったところで浄蓮の滝だ。源流がわき水だからだろうか雨の割には水はきれいだ。滝のすぐわきでワサビを栽培してるあたりからして清らかだ。ちょっとでも休憩するとすぐに体が冷えてしまう。
再び温めなおすように上り始める。猪のショー?とかあるあやしい看板を抜けて、すぐに天城越え道の駅だ。ここで休憩&昼食だ。ついでだから実家に好物のわさび漬け(しかも超本場)を送ってやることにした。俺も自然薯とワサビの定食で満足。試食でワサビ関連をいろいろつついたが、どれも辛いだけじゃなくて微妙な甘みを含んだ鼻に抜ける辛さだ。 |
飯を食ってる間に雨は止んだ。少し走ると左脇に立派なワサビ田が見えてきた。思わず立ち止まって写真を撮る。幾重にも重なる水がきれいな田んぼが迫力ある。そして再び天城峠の頂上を目指して走り出す。すぐに旧道への分岐があり、曲がると立派なダートだ。多少の悪路は強いランドナーはたくましく上っていく。地面のぬれ具合も、岩がちな足なので水はけもよく、ぬかるむこともない。やがて渋い雰囲気のトンネルが出てきた。ぽつんぽつんとランプがついたトンネルをのぞきこむような風景だ。ただ、車を完全に通行止めにしてないからHIDの青白い光が時々向こうから来るのが興ざめだ。何だかんだ言ってこのたびで最大の山場3つの三原山・熱海峠・天城峠を越えてしまった。いまいち達成感の無い峠だが、最後のダートは雰囲気もあって楽しかった。 |

天城峠・旧道
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トンネルを越えて河津の方へ下っていく。旧道はそれなりに舗装されていて下りを楽しめた。そして国道に合流すると河津のループ橋だ。車のスピードについて行ってガンガン下る。何故か人工物のくせに気持ちいいのが下りループ橋の峠だ。
ループを下りきると河津七滝で観光だ。当然7つ全部見て帰る気まんまんだ。チャリを適当に止めて、まずは一番上を目指して歩く。上から順にまさに駆け足で見ていく。最後の河津大滝が無料では見れなさそうな上に勝手に私有地にしている。どっかの露天風呂と抱き合わせ販売になってるし4時で終了だ。冗談じゃない。無理矢理入って見物。 |
河津七滝を何とか見物して用事はこなせたので、下田を目指して走る。河津から国道で海に下って下田に行くか、裏道で軽く一山越えてみるか迷った末、山を選んだ。正解だった。小高い丘の上から河津から海の方を眺められた。海の向こうに島も見えた。そこから下田に向かって一気に下り、中伊豆を下る道の終点として下田に到着。
下田駅で休憩だ。土産物屋の試食の金目鯛の干物と鰺の干物を食う。金目鯛の干物は究極のメニューに入るほどのうまさだ。エネルギーを補給して寝床と風呂を探す。風呂は俺のカンですぐ見つかった。ついでに足湯も見つけた。寝床は若干苦しいが下田公園のふもとの海際にわずかなスペースがあるのでそこに張ることにした。もちろん日没後ゲリラキャンプだ。
風呂に入り、洗濯をしながら飯を食いに行く。迷いついでに下田市内を回ってみた。夜の雰囲気がすごくいい。なんとなくレトロな雰囲気を醸し出している。明日は連泊して観光することを決心した。もはや完走は確信したのだ。
洗濯もすべて終わったところで洗濯物を引き上げてテントを張り眠りに落ちた。 |

下田市内
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5日目 |
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下田 → 爪木崎 → 下田 |
19.81km |
2003/05/01 |
のんびり起きて、疲れた体を十分にストレッチして、自転車に荷物を積んで出発。まずは、朝飯だ。なんか雰囲気のよさげな雑貨屋&カレー屋が見つかった。カレーもうまいし雰囲気もいいし、木製の雑貨がいい雰囲気を出している。せっかくだから爪木崎の方に海を眺めに行くことにした。
下田市街地をでるかでないかのとこに、温泉旅館と広々とした芝生の公園があった。今夜の宿は決まりだ(もちろん芝生に)。 |
須崎の御用邸の前を抜けて爪木崎の遊歩道の入り口に来た。2時間ぐらい歩くか・・・花が咲き誇る岬の海岸を歩く。青い空、青い海、やっぱり明るい景色はいい。海も透明度があってきれい。爪木崎の付け根の土産物屋で昼食にする。海を見ながら食べたいから弁当系がいいと言うと、サンマの押し寿司とみそ汁と他のおかずを折り詰めにしてくれて渡してくれた。親切なおばさんに見送られて、修学旅行の学生の間を縫って灯台のふもとに行く。外で食う飯は、なんでこんなにうまいのか。
そこから複雑な形の海岸線の遊歩道を往復2時間かけて歩く。海の眺めも心地よく、適度に階段やら坂で足に刺激があっていい。 すっかり日焼けして戻り、若干ひりひりするおでこに流れる汗をぬぐい自転車に戻る。そのまま下田市内に戻り、足湯につかって地元のおばさんと話す。それにしても足湯は気持ちいい。良い感じの安息日になったようだ。
キャンプ予定の芝生でくつろぎ、そこにも足湯があったので再入浴しながら夕暮れの海を眺める。一番、人間を落ち着かせる色と明るさの光だ。
疲れがとれたところで、飯を食いに行く。港のところに回転寿司があった。ネタが地魚ばかりでうまい。金目鯛やらあまりなじみの無い魚やらで満足した。
すっかり暗くなってからテントを張って、温泉旅館の日帰り入浴で風呂に入る。今日の日焼けはさすがに入浴時にこたえる。ひりひりするでこを冷やしながら眠りについた。 |

下田 爪木崎灯台
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下田港
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6日目 |
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下田 → 石廊崎 → 松崎 |
67.75km |
2003/05/02 |
良い感じの安息日を挟んだおかげで疲れがとれた感じだ。今日は気合い入れて走るぞとばかりに出発。かなり楽しい思い出満載の下田に別れを告げ、南伊豆町まで一気に進む。アロエセンターに寄り道。最近、アロエヨーグルトにはまってるだけに、アロエの甘酸っぱいにおいがたまらない。デコの日焼けにも効くんだろうか。 やや曇りかけてきたところで、石廊崎に到着。観光客用の駐車場にチャリを止めて歩こうとしたら、灯台のとこまで自転車で行けるよと売店の店員に言われてたので、サイクリストのプライドとして行かないわけにいかず、劇坂を気合いの登りだ。複雑な形の湾と岩、見渡す限りの青い海、ついに伊豆半島最南端の石廊崎だ。一応、伊豆半島縦断を達成だ。 |
ここからがきつくなる。アップダウンを繰り返しながら少しずつ北へと上がっていく。しかも景色がいいから、寄り道しまくりでいっこうに進まない。土肥か戸田まで行こうと思っていたが、どう考えてもたどり着けない。残りの日程を考えても余裕はあるのだが、もう少し頑張っておきたい。ただ、走れないものはしょうがない。午後3時時点で松崎まで30kmという状態なので目標は松崎だ。目標を繰り下げると多少気が楽になってアップダウンを楽しむ余裕も出てきた。西伊豆のアップダウンを少々なめてかかって計画を練っていたのが失敗だった。
松崎まで最後の一山を上ろうとしている道ばたに、品川ナンバーの老夫婦がいた。奥さんのほうがぐったりとしているので声をかけた。水、薬など一通りあるから、勧めてみたが、車酔いだそうだ。車酔いなら、たいしたことはなさそうだから通過する。確かにこんなにクネクネ曲がった道じゃ酔ってもしょうがない。
最後の一山を越えて松崎に到着。一応、なまこ壁の街並みを見物して、寝床もあっさり見つかった。海岸のホテルの日帰り入浴も見つけたが、4時で終わり(つかえねぇ)。坂の上のホテルの日帰り入浴になった。最後の気力を振り絞って坂を上る。風呂に入る前にいい汗をかいた。露天風呂からは夕日が見えるはずだが西の方は曇っていてみれない。やや残念だが海をみれただけ満足しておく。
山を下り、松崎の街中で夕食を探す。長八美術館の前の「さくら」という店で夕食だ。魚系の定食やら酒がでる店だ。鰯の天ぷらと刺身を頼んだ。新鮮でめちゃめちゃうまい。うなりながら食べてると、店の主人に「うめぇらぁ?」と聞かれた。「兄さんさっきからうなりっぱなしだねぇ」と笑われてしまった。大満足の夕食を終えて海岸に戻りキャンプ。酒が入ってるせいかすぐに眠りについた。 |

石廊崎灯台と私
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松崎・なまこ壁の街並み
日本の風景にフランス生まれの
ランドナーがよく似合う!?
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7日目 |
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松崎 → 土肥 → 戸田 → 大瀬崎 → 沼津 |
91.89km |
2003/05/03 |
割と早く目覚めた。海岸の風にあたりながら朝食をとり、出発。松崎を出発点とするアドベンチャーレースなる競技に参加する夫妻に会った。自転車、カヌー、マラソン、登山など複合耐久レースらしい。競技時間が24時間程度で、いろんなのを楽しめそうだ。チャリ一筋じゃなく他のこともやってみたい年頃な俺には興味津々な話だ。 |
走り出して早々に堂ヶ島で観光休憩。その辺の遊歩道を歩きまくり、堂ヶ島の不思議な地形を見る。ただ、観光地化しすぎて何か興ざめな感じだ。早々に出発し、昨日以上の振幅のアップダウンに挑む。
ただ、上りきるたびに絶景がある。時には雄大に、時には箱庭のような伊豆の海。遙か向こうには富士山も見える。今日は快晴。景色がよければ走りものってくる。あっと言うまに土肥を越えて、天橋立のような海岸の戸田へ下る。
戸田で休憩して昼食だ。やっぱ魚介類系の刺身定食を満喫。絶好調な走りの勢いそのままに、戸田からまた坂を上ると展望台があり、箱庭のような美しい戸田の海岸がみれる。海の向こうには富士山も見える。 |

伊豆の天橋立・戸田を望む |
左に海と富士山をみながらどんどんチャリはすすみ、ついに大瀬崎に下る。大瀬崎で休憩&観光。スキューバーのメッカなのは知っていたが、海岸全部スキューバーだらけ。興ざめどころかびっくり。もうちょい人のはけた時期に来たいものだ。大瀬崎からは平地で沼津まで行ける。地図をみても、きれいに海沿いに道が走る。ここからラストスパートだ。メーターが30kmを割ることがほとんどない。観光客の車の子供に手を振りながら絶好調なラストスパートだ。
そして17:00 沼津駅前到着!! 初のGWツーリングを完走。最後の走りは近年まれに見る快走だ。お祭りムードのまま風呂に入り、港の方にテントを張れる公園を見つけて、沼津港の寿司(武田丸)で打ち上げだ。戸田の手長エビに金目鯛に白魚。地魚と酒で大満足。並びまくってカウンターにしてもらった甲斐があった。
公園に行き、テントを張ろうとするとパトカーが大量に走り回っている。港で人が落ちたらしい。公園の近所は大騒ぎになってしまっていた。落ち着いて寝れない・・・ |
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8日目 |
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沼津市内・宇都宮市内 |
8.74km |
2003/05/04 |
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沼津 −東海道本線→ 熱海 → 東京−山手線→ 上野
−東北本線→ 宇都宮 |
昨日の騒ぎは何だったのかというほど静かな朝を迎えた。荷物をまとめて出発。郵便局へ行き荷物を梱包して自宅に送る。空荷ですっきりした自転車を転がして沼津駅へ。さっさと自転車をばらして東海道線に乗り込み、淡々と乗り換えをこなして宇都宮駅へ。静かな旅の終わり方である。 |

寂しさのみ漂う一枚 沼津駅
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