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9日目 |
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層雲峡 → 上川 → 旭川 → 美瑛 |
101.17 km |
2005/08/15 |
昨夜ワインオープナーでお世話になった隣人と話をしながら準備をする。俺より1時間ほど早く大学生達は出発していった。俺も隣の外国人カップル達との別れを惜しむように出発していく。キャンプ場にゴミ箱は無いのでセイコーマートで朝食を買うついでにワインのボトルを捨てる。ようやく荷が軽くなったような気がする。
上川まで20km近い道は全て下り坂。昔は雨の中を逆走したことを考えると、ぞっとする長さと快調さである。天気もよく下れば下るほど気温も上がってきた。あっという間に熊牧場とか-40℃を体験できる施設のあるドライブインにたどり着いた。とりあえず休憩しておく。熊は前に見に来たし、-40℃は会社の低温ソーク室などでさんざん体験していて見所は無いので、お土産あさりとおやつに徹する。結構おいしそうなどら焼きとロイズチョコレートドリンクで糖分を補給。ふわっと柔らかいあんこと生地がいい。やっぱりチョコレートといえばロイズである。 |

ロイズ チョコレートドリンクと
北ドラ@上川ドライブイン
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上川から平地が続いていく。しかも風が強い。道も真っ直ぐでない上に地形も複雑なので風向きが追い風や向かい風や横風と安定しない。しかも気温が高く生ぬるい風である。これは厳しい走りになりそうな感じである。風向きによってギアを選択しながら進んでいく。最後に旭川へ向かう直線道路の方向が追い風になるのか向かい風になるのかだけは気になる。
当麻の道の駅で昼食休憩にする。そろそろジャンクなものが食べたくなってきたので、ラーメンだ。旭川ラーメンというのもあるし…ということで。しかし、こんなくそ暑い日にラーメンという選択肢は失敗だった。味が分からないほど暑い。北海道のラーメン屋は冷房なんてものはない。デザートに皮が真っ黒な「でんすけすいか」を食って、満腹になって出発。 旭川市内には立ち寄らず一気に美瑛に向かおう。ただ、途中で電気屋があればコンパクトフラッシュを買っていきたい。久々の長旅に写真の枚数が嵩んで既に256MB使い切って2枚目なのだ。十勝岳と富良野の景色にいっぱい使うだろうと見込んだ。最悪の場合は市内に立ち寄らないといけないだろうが、街道沿いに大型電気店があればそこで済ませたい。そしてねらい通りに100万ボルトがあった。256MBを購入して店を後にした。 |
これで来るのは何回目だろうか懐かしの旭川市内を通過して国道237号線で南下していく。これも2年前のゴール
旭川空港への道。ひたすら真っ直ぐで幸運にも追い風の道を走っていく。車通りも少ない国道452号線へ入り、美瑛の丘の裏(西側)から行ってみる。丘の道を通り抜けて美瑛の街へ抜けて終わりにすればいいというねらいであった。どこで左折するか迷うところだが、適当に決めて曲がってみた。少しの坂でも暑くきつい。何とか一山越えるとマイルドセブンの丘と喫茶店があった。喫茶店は混雑していて入れなかったが、少し休憩して走ってみる。正直、北海道の景色を見慣れた俺には「どこが?」と思うほど粗末な景色に思えた。もっと凄い丘の景色は道内ならいっぱいある。少しがっかりしながら美瑛の街へと下っていく。
美瑛の街で宿と風呂を探す。美瑛とか富良野なら人も多いからライダーハウスに行って出会いの多い一泊にした方が得だと考えて、宿はライダーハウスねらいにした。場所だけ確認してまずはライダーハウスへ行く。どこで受付するのかよく分からないが場所を確保して、風呂と洗濯に出かけようとしたら、若いチャリダーが2人来た。部活とかでもなく一人でやり始めてみたという2人であった。挨拶もできるし会話もできるし久々にまともな学生サイクリストを見たような気がする。ニックネーム「ヒゲさん」「宮さん」としておこう。BBSに書き込みしてもらったヒゲさんである。 |

マイルドセブンの丘
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美瑛の眺め
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まずは風呂に入り、銭湯の中にある洗濯機で汚れ物を洗いながら風呂に入る。そろそろ日焼け跡がヒリヒリと痛むようになってきた。洗濯と乾燥を待つこと1時間半。銭湯で漫画を読みつつテレビでニュースを見つつ待つ。乾いた洗濯物を休憩室で畳んで圧縮して長時間居たせいですっかり仲良くなってしまった番台に別れを告げて買い出しに出かける。
市内唯一のスーパーで飯と酒のつまみとビールを買ってライダーハウスに戻る。受付の仕方が分からなかったものの、ようやくオーナーが戻っていた。とにかく宿代を払って落ち着いた。さっきの学生チャリダー(工学部)と彼らが将来になるであろうエンジニアとは何か?(ていうかエンジニアになってしまった男の現実 笑)と旅と自転車について語り、部屋でもライダーと盛りあがりねむりについた。 |
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10日目 |
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美瑛 → 十勝岳温泉 → 十勝岳吹上温泉 |
42.89 km |
2005/08/16 |
足の疲れもピークに来ており、向こうの方が若いので走りに自信は無いが、十勝岳へ一緒に登ることにした。まず美瑛の街中のコンビニで朝飯を食い、昼飯と夕食と明日の朝飯の材料を買いだしして出発。先頭を引いて走りながらも、長々と続く緩い傾斜にスローダウンしてしまう。足がそろそろ限界に近い。とにかくギアを落として回転数で粘る。時折、彼らの荷物系のトラブルで止まってしまうのに助けられている雰囲気すらある。そう考えると、やはり俺も若くはない。というより若いときでも1000m級の峠を3連発などやったことはない。短い日程に走りを詰め込まなければならないサラリーマンツーリングのつらさか。 |
ネイチャーセンターで休憩し、いよいよ本格的なヒルクライムが始まった。ここは経験の差で体力の差を埋め切れているのか大差は付けられずに上っていく。荷物の重さもある中で、時折10%ぐらいの傾斜を耐えつつあがっていく。ひたすら頑張るモードであがるのもいいが、最悪の場合は吹き上げ温泉まで1日でたどり着けばいいので、今までの実績からすると俺一人であれば余裕はある。彼らの上りっぷりも見る限りでは心配なさそうだ。最悪の場合は押して歩いても何とかなる。そう考えると、天気のよい今日は景色を楽しまないと損だ。見下ろす富良野盆地の眺めは凄く、富良野から旭川ぐらいまで見渡せている。その雄大な下界の上には青い空と白い小さい雲達が散らばっている。唯一、残念なのは上を見上げても十勝岳だけが雲がかかっていて見えないということだけだ。 |

十勝岳から富良野・美瑛を見下ろす
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彼らは、こんな本格的なヒルクライムをするのは初めてなので、上り甲斐のある状況というのはいいことだ。おそらく登り切れば満足感と達成感の十分なものとなるだろう。まずは、寄り道で望岳台に行ってみる。本ルートから少しはずれていくのだが、これが結構な坂である。直登で標高100m以上はあがる。そして傾斜も常時12%ぐらいはありそうだ。場所によっては14%か15%ぐらいありそうだ。俺は押して歩かないのがポリシーなので乗ったまま自転車を左右に振りながら、ペダルを全力で踏みしめて上っていく。さすがに彼らは押して歩かざるを得なかったようだ。
望岳台の展望台でソフトクリームを食いながら休憩し、景色を眺める。相変わらず下界の景色のみ素晴らしいが山の方は見えない。まあ上ってるうちに天気がよくなって見えてくれるだろうと願いながら、また続きの走りへと進む。望岳台の坂だけがどぎつい感じで、他はたいしたことが無いかのように思える。緩い坂を上って吹き上げ温泉にたどり着いた。とりあえず今夜の宿はここだ。 |
まずはキャンプ場の様子見がてら、昼食もここにする。風呂もすぐそばに白銀荘があった。無料露天風呂などという温泉もいいのだが、サイクリストは汗をかくのでちゃんと体も洗いたいし、それなりにしっかりした風呂というのは必要だ。そういう意味では白銀荘のような立派なものがここにあるのは助かる。ついでに白銀荘でキャンプ場の受付も済ませてお金も支払う。偵察してみるとビールも売っていた。今夜も飲めそうだ。仙台の地震のニュース一色のテレビを食い入るように見たが、宇都宮には大した影響はなさそうなので一安心である。
キャンプ場で昼飯を食べて、また十勝岳の一番高いところを目指して出発する。彼らはテントも張って荷物を全て置いて身軽にして上っていく。俺はポリシーなので荷物は全て持っていく。出発早々に混浴無料オープン露天風呂があった。夜もしかしたら入りに来るかもしれないので偵察してみる。おそらく俺より年下で年頃の娘と母親に「どんな感じでした?」と聞いてみると、「そりゃあ、男の人なら良いかもしれないけど…」と苦笑いしながらの回答が帰ってきた。かなりオープンな露天風呂だ。脱衣所も全てオープン。確かに年頃の女性が真っ昼間から入れる風呂ではない。今夜の風呂は白銀荘にしよう。
ここからは若干、傾斜が急になって一気に標高を稼ぐ感じである。荷物の差と年齢の差と体力の差が徐々に顕著になってきた。完全に足を引っ張っている俺。まあ、どうあがいても午後いっぱいあれば登れる計算なので、この際
俺のペースにあわせてのんびり登ってもらう。ここまで追い込まれていても写真を撮ったり喋ったり眺めたりで楽しむ精神は忘れない。相変わらず、下界の景色は素晴らしいが十勝岳側は何も見えない。山の上まで眺めさせてくれない。道路の標示で14%なんていう傾斜もでてきた。完全に取り残されつつも自分との戦いでもある。
そして最後の14%の坂の上の方に建物が見えてきた。おそらくあれが十勝岳温泉で道路は終点だ。完全に上で待たせてしまっているが、最後の力を振り絞って坂を上っていく。インナーローのギアを全力で踏みしめて十勝岳温泉に到着。頂上の駐車場に入ったところで、軽くガッツポーズを決める。すると、登山客から拍手を浴びた。手を振って笑顔でこたえる。すると彼らも俺が登り切ったことに気付いたのか駆け寄ってきた。自転車を置いて、山を眺めて写真を撮るタイミングをうかがいつつ、話しつつ、下界を眺めつつ、十勝岳温泉の番犬と遊びつつで、やや寒い頂上で楽しむ。やや日が傾いてきた富良野盆地が相変わらず凄い眺めである。 |

十勝岳吹上温泉からの十勝岳
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十勝岳温泉から十勝岳を…。
雲が入れ替わり立ち替わり山頂を隠す。
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十勝岳温泉まで全員完走の図
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そんな登り切った道のりを惜しむかのように、静かに下り始める。おそらく本格的なダウンヒルも初めてであろう彼らだ。俺が最後尾で様子を見ながら、車間距離や走り方などアドバイスしながら下っていく。ペダルの操り方やバランスの取り方やブレーキのかけ方など、見れば見るほどまだまだだが、ここは転けない限りは自己流を身につけて欲しい。正直、初心者には危ないコーナーも多い十勝岳の下りだが、何とか吹き上げ温泉へ戻る道の分岐まで下りきった。ここからは、少し上り坂になる。とたんに俺が取り残される展開かと思いきや、俺の体も多少軽く好調だった。
さっきの露天風呂を通り過ぎて白銀荘のキャンプ場に到着。ここで今日の走りは終了だ。俺も芝生の上にチャリごとあがってテントを張り、3人で白銀荘の風呂に入りに行く。シャワーを浴びて汗を洗い流したら、露天風呂へ。熱いからぬるいまで段階があった。だが、一番ぬるいとこ以外は熱すぎて入れない。やはり北国の山の上の温泉は違う…。夕暮れの風を浴びながら温泉につかる。この気持ちよさは何にも代え難い。
風呂からあがったらビールを買って、夕食を作る。それぞれにレトルトのカレーを作りながら、共同運用でジャガイモの塩ゆでを作る。ほくほくしていてうまいが、意外とボリュームがある。そう考えると安くてうまくてボリュームもあると言えるので、我々にはおいしい食材ではないか。3人で飯を食ってビールを飲んで語っている間にだんだん寒くなってきた。標高1000mを越える山の上だから仕方がない。
食器などを片づけたところで、さっきの露天風呂に歩いていく。真っ暗な道を行くと、今夜は星空が凄いことに気付く。結構けわしい真っ暗な道を歩いていくと、暗闇の中に人影と湯煙が見えてきた。真っ暗な脱衣所で服を脱いで風呂に入る。結構、人でごった返しているが隙間を縫うようにして入る。浅い風呂だが、何とか体を温める。そうこうしているうちに少し空いてきた。何とか肩までつかれるところに入り、体を温めながら語らって風呂から出る。体を温まって少し助かったところで眠りについた。 |
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11日目 |
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十勝岳吹上温泉 → 上富良野 → 富良野 |
86.01 km |
2005/08/17 |
朝から結構冷える。やっぱり標高の高さから来る。しかし、パスタを茹でながら暖を取っていると徐々に日が昇ってきて一気に気温が上がってきた。朝飯を食べて準備をし、少し遅めの出発をする。俺は富良野まで下って、大して観光もせず終了の予定だが、彼らは結構遠くまで行こうとしていた。明日にでも狩勝峠を越えて帯広という目標のようだが、傍目に少し心配になってしまう。まあ慌てることは無い旅だろう。俺の走りやツーリングでの動きを学ぶのはいいのだが、「朝が遅い」という習慣だけは引き継いで欲しくないものだ(苦笑)。
若干、頼りないパッキングだが出発。ヒゲさん、宮さん、ぐっさん。の順で走っていく。走れば走るほど宮さんの荷物がぐらついてきた。このままだと、荷崩れして最悪の場合は荷物や荷ヒモが絡まる。端にチャリを止めさせて、一旦 ヒゲさんを追い越して待機できそうな場所を探して、そこに誘導する。そして俺は坂を上って宮さんのパッキングを修正しに戻る。少し下りすぎた…。坂の上の方で宮さんが必死でパッキングを修正していた。どうもたくさんある荷物を全てまとめて1本または複数のヒモで一気に縛ろうとしていた。そしてヒモの端が安定していなかった。まずはヒモの端をキャリアの一部に結んで固定して、荷物の上を一巡するごとに締めていくように手本を見せる。これでかなり安定した。まあ、荷崩れなんかは俺も初心者のころは日々繰り返していたことだし、これから徐々によくなって自分なりのやり方を決めていってもらえばそれでいいが、今日は修正しないと急な下りなので危ない。
同じ序列で下っていく。そして振り返ると十勝岳からは雲が無くなりよく見える。昨日は何時間待っても晴れてくれなかった山頂の雲だが今日は絶好調だ。坂をゆっくりと下りきり、上富良野で買い出しをする。俺は食材使い切りの方向に向かいたいので、あまり多くは買わなかった。そして今日からは会社が稼働日で一つだけやっていない仕事があったので、ケータイで会社に電話を入れて用事を済ます。
どこまで一緒に走るか分からないが、まずは富良野へ向かう。フルサスMTBのヒゲさんが若干スローダウンしたりで心配ではあるが、とにかく引いていくことを心がけて先頭を走っていく。ホクレンのGSでヒゲさんのMSRガソリンストーブの燃料を補給してフラッグを手に入れて富良野へ。給油するとなぜかヒゲさんの走りも好調になり、ちょっと意地悪してペースを上げても十分ついてこれるペースになってきた。やはり一人で思い立ってここまで走ってきた熱意と走りは伊達じゃない。 |
富良野駅前の公園で昼飯を食いつつ、今日の走りの相談に乗ってみる。まあ、午後いっぱい走れば十分にいけそうな場所を勧めて、明日の走りのシミュレーションをして目途がたったようだ。もう1回、宮さんのパッキングをやらしてみると、さっきよりは自分でやっても安定感が増してきた。これで安心だ。そして、2.5日に渡って一緒に生活した彼らだが、がっちりと固い握手を交わして、俺にお礼を言って旅立っていった。久々に寂しさを感じるものがあるが、いい若手2人だ。いいサイクリストであり旅人である。そしていい人間である。彼らの旅と人生の成功を祈りたい。
今日は富良野に滞在で午後は丸々ヒマだ。でも、今日は若い旅人2人の前途を祝うために飲みたい。富良野といえば日本縦断で不発に終わったワインとチーズを手に入れたい。まずはチーズ工房へ行く。ちょっときつい坂を上ってチーズ工房を見学して、相変わらず種類は少ないものの、カマンベールチーズを買っていく。今日中に食べないと悪くなってしまいそうなほどフレッシュだ。ここからライダーハウスへ電話を入れて予約を取り宿を確保した。
続いてワイン工房に向かう。前回は閉館だっただけに、急ぐ。また少し坂を上ったところに立派な建物があった。今度は開いていた。また工房見学をして、試飲と売店のコーナーへ行く。工房見学で話しかけた家族と少し意気投合気味ながら、試飲めぐりだ。甘口なのにすっきりとさわやかで香りのいい珠玉の一品を手に入れた。ワインとチーズを手に入れて、ライダーハウスへ向かう。 |

富良野 ワイン工房
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ライダーハウスで受付を済ませると、大部屋と離れた隣の部屋に通された。手作りのサイドバッグとフロントバッグのランドナー。たぶん東北大学サイクリング部だと思うが、若いチャリダーに挨拶すると、元気よく挨拶が返ってきた。さすがと言いたくなるできの東北大だ。「この手作りサイドバッグは東北大?」と聞いてみると「何で分かるんですか!?」と驚いていた。いろんな場所で東北大とは会っているので雰囲気で分かってしまう。ほとんどの荷物を付けたままで、一応大部屋のコンセントが空いてるのを確認して居る人に充電させてください
と頼んだら、なぜか偉そうにしてるデブライダーが「ん?しょうがねぇなぁ」と言って貸してくれた。「かちん」と来る。いちいち話に割り込んできて横柄な態度で否定してくる。充電が終わるのを待っていると「ここは談話室じゃない」と怒ってきた。しかも勝手に出かけるから「部屋から出ろ」と言い出した。俺も反論するが仕方なくあいつの目の前では部屋を出た。一宿泊客でしかないくせに宿主より偉そうにしている。しかも人間性がカスだ。どういう人生歩むと北海道に来て「主」みたいなライダーになれるんだろう。俺には全く理解できない。 |
もはや、面倒になってきた。既に風呂は入ったし、天気もいいし宿ならこんなゴミみたいなライダーと同じにしなくてもテントがあるし、俺はどこにでも泊まれる。それに祝杯と言える酒を飲みたいのに、こんなゴミライダーと一緒の屋根の下はイヤだ。やはり富良野や美瑛というメジャースポットをうろついてるライダーにはろくなやつが居ない。まあ、富良野とか美瑛はこういうスタイルでは二度と来ない場所であろう。そして、俺の中でライダーをチャリダーの延長線上に置くことをやめた。そして、宿に泊まるならライダーハウスよりビジネスホテルやYHかキャンプと決めた。
荷物をまとめて宿を出た。そして、そこら辺の公園を見つけて確認したところで飯を食いに行く。小さい街の居酒屋という感じのところで飯を済ませて公園に行く。挙動不審な男がトイレに居座っているが気にせずテントを張る。そしてベンチでワインのコルクを開けてカマンベールの封を開けた。月明かりの下、若い旅人の前途を祝して乾杯。ワインもカマンベールも試食と同じ味でうまい。かなり酔っぱらって気持ちよく眠りについた。一人酒を飲んでいると、そろそろ長かった旅も終わりに近くなってきたという寂しさも沸いてきた…。 |

前途を祝して乾杯!
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12日目 |
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富良野 → 桂沢湖 → 夕張 |
110.93 km |
2005/08/18 |
若干の二日酔いで曇り空の下で目が覚めた。テントにはベトベトした葉っぱが木から落ちてきたのか、樹脂のようなものがこびりついていた。こういうことがある度に「もう10年だし買い換えよう」と思うのだが、先送りにしてきた。そして今回も「ああ、もう買い換えよう」と思うのだが、予算案には含まれていない。とにかく畳んで移動する。
コンビニで朝食を食べて、久々にスヌーピーオリジナルグッズのシールをストックして富良野を旅立つ。おとといまでのヒルクライム4発で足は相当参っているが、今日のルートを地図で見る限り峠は4個ある。今日もハードMな俺となりそうだ。富良野から国道452号へ抜ける峠がまず1発目だ。車通りも少なくダラダラと緩く長い坂が続いている。一番苦手なタイプの峠だ。まだ十勝岳とか三国峠とか日勝峠とか大御所の峠みたいに一気に上る標高の高いタイプの方がましだ。とにかく耐えて耐えて峠を越える。まず1個目をクリア。坂を下ると国道452号線にぶつかる。国道番号からして、「店がない」「人がいない」「容赦なく坂を上らされる」「カーブ満載」ってイメージのする国道だ。しかも北海道で400番台という時点で、どこまでやられるんだろうという気になる。 |
川沿いのダラダラと上る道が始まった。決して好調な走りはできない。意外とサクランボ農家の多いルートを抜けていく。山形あたりは「海の日」には収穫終了なのだが、気温が低く遅いせいか8月ぐらいでもまだいけるようだ。そうこうして単調ながら北海道にしてはカーブが多い国道を走ると、三段滝に着いた。まずは休憩だ。すると俺の進む方向と逆走のチャリダーが一人来た。大学のサイクリング部だが、あまりに強制力の強く自由もなく走るだけの部活に嫌気がさして一人で走っているという状況のようだ。俺はその意見に賛成である。旅とスポーツを掛け合わせた行動であるが、バランスというのは重要で、走るだけの旅であれば、ここに来なくてもできる。まあ賛否両論あるだろうけど、個人的な意見である。
三段滝とは、どんな凄い滝なんだ!?と期待させられるネーミングである。ワクワクしながら一緒に見に行ってみると、確かに3段だが1段1段が小さい。まあ、裏ルートの滝だから仕方がない。ここではジュースとメロンを売ってる行商のおばあさんがいた。この前後、この通り沿いに店らしい店はなくなる。 それぞれ北と南に走り出した。俺はさらなる上り坂へ…。徐々に傾斜がきつくなる坂、もう足が悲鳴を上げている。太ももにふくらはぎにジーンと疲労感が走る。多少涼しくなってきたので、大汗かくことはないが足が冴えない。しかし、何とか今日2つ目の峠を越えて、下っていく。結構な長さの下りだ。こんなに上ったのか!?と思うほどの長さである。 |

芦別 三段滝
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下りきると桂沢温泉への案内が見えてきた。まずは昼飯のために桂沢で休憩だ。かなり寂しげなダム湖を眺める駐車場とテニスコート。客のほとんど居ない寂れたホテル。やはりシーズンも終わりに来ているのを象徴する寂しさがある。食事のできるところがあったが、パンを買っていたのでそれで昼飯を終える。続きのルートも峠が1つと夕張市内の上り坂があるので水を補給するためにキャンプ場へ行く。もちろん客は誰もいない。かなり急な斜面のサイトを下って、うっそうとした林の中に水道があった。そこで水を汲んではしりだす。
何か寂しげな観光地だったが、頑張って欲しい。これがなくなると国道452号線は100km以上何もないルートになってしまう。ダムを渡り、また寂しげな峠が始まる。また徐々に坂を上っていくタイプの峠だ。ほんとに熊が出そうな「熊出没注意」の看板を横目に走っていく。今度は最後の方で傾斜が結構厳しくなってきた。峠らしい峠という感じである。おそらく今回の旅では最後の峠だろう。長かった旅の最後を締めくくる意識で踏みしめて峠を越えた。
トンネルを抜けると、気持ちいいほどの下り坂が続いていく。そして、この旅で1000km達成だ。サラリーマンツーリングで初の1000km越えだ。ガッツポーズしても車も人も熊もいない国道で喜びをあらわにしながら、下っていく。川の向こうに見える廃墟などを眺めながら下っていく。最後に夕張ダムの大規模な建設工事を横目に走り切る。 |
久々に民家とか信号とか見かけたところで、大きく立派なラッセル機関車を見つけた。自転車も鉄道も車も乗り物大好きな俺は寄り道だ。古い汽車が、ちょっとした博物館のようになっていた。機能美、迫力、寒冷地ならではの力強さ、タフさなどを感じずにいられない雰囲気がある。記念のスタンプは近所の商店にあるようなので、店を探してみる。というより、桂沢から50km近く店も何もないので、何か飲むか人と会うかしたいものだ。店はすぐに見つかった。スタンプを押して、ジュースを買い、店主のおばあさんと話をした。旅のノートにメッセージと住所を書いて店を後にした。店の外でライダーに話しかけられる。強引にメロンを1個渡された。最初は3個渡そうとしていたが、そんなに持てるわけがないので1個もらっておいた。 |

夕張 ラッセル車
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夕張メロンの直売を探しつつ、夕張市内を目指して走っていく。早速見つけたが、店主が俺の相手をしてくれないしする気もなさそうだ。他に店はありそうなので通過する。そうこうしているうちに夕張市へ向けて右折する交差点まで来た。ここから徐々に上る。夕張の街自体が斜面沿いで、斜面の上に向かって上っていく必要があるのがつらい。疲れた足にムチを打って、のぼっていく。夕張駅にたどり着いたが情報収集は何もできない。ツーリングマップルと看板だけをアテにしてキャンプ場を目指す。風呂は夕張駅前のマウントレースイになりそうだ。そして買い出しもここのセイコーマートだろう。
ここから、さらに坂を上っていく。そして傾斜も急になってきた。こんなに上らされるんだったら駅でゲリラキャンプでもいいかと思い始めるほどの距離だ。完全に街中は過ぎた。石炭と歴史の博物館をさらに過ぎた山の上になる。どこまで上らされるのかと思っていると、やっとキャンプ場へ向かう陸橋が見えてきた。それを渡るとキャンプ場がありそうだ。一応、行ってみるが正直気が向かない。こんなに上らされるんだったら風呂や買い出しでまた来るのもイヤだ。無料ながらも、そこそこきれいなサイトである。そして夕張の街中へは近道があることも判明。これ以上、宿で粘るのもイヤなのでさっさとテントを張ってしまう。そして風呂と買い出しに出かける。ある時間を過ぎたら園内を自転車で抜けてもいいということなので、近道になるようだ。 |
多少、自虐的な気持ちで坂を下って、映画関係の博物館の前を通過して街中へ抜ける。古い映画館があったりで妙な風情がある。商店で野菜と豆腐を買い、風呂へ行く。残りはセイコーマートで買えばいい。マウントレースイという名の風呂に入る。まあ、冬場はスキー場か何かなんだろうなぁという名前だが、天然温泉で露天風呂まできっちりある。もちろん露天風呂で長風呂コースだ。足をマッサージしながらじっくりと入浴して、さっぱりして風呂を出る。
セイコーマートで買い出しだが、今の筋肉具合からしてタンパク質が欲しい。ということで肉だ。だからといってジンギスカンも正直飽きてきた。そこで、ラム肉スライスの冷凍を見つけた。モヤシとかも買えばラムしゃぶができそうだ。決定。もう明日が最終日なのにポン酢を買うのももったいないので、今手持ちの醤油に柑橘類を混ぜて手製ポン酢にしようということでレモン汁を買う。もちろん最後のキャンプということでSAPPORO CLASSICを買っていく。
すっかり暗くなった道を上っていく。確かにさっき上らされた道よりは遙かに楽だ。荷物もないし軽々と上っていく。テントの前で御飯を炊いて、待ってる間に冷や奴でビールを飲む。そして御飯が炊けたところでしゃぶしゃぶ用のお湯を沸かす。ダシは何もとらない。ラム肉の味だけで勝負する。(ていうかめんどい)少し癖のあるラム肉とさっぱりしたポン酢の味が合う。やはり北海道で肉と言えばラムは欠かせない。やはりメロンは食えない。明日の朝に近所のファミリーキャンパーと分けて食おう…。この夏で最後のキャンプで眠りについた。 |

冷や奴 日高産 昆布ふりかけ風味
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ラムしゃぶ
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13日目 |
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夕張 → 札幌 |
67.76 km |
2005/08/19 |
いかにも雨が降りそうな重たげな空。寒い朝。目が覚めた。最終日を寂しく演出する天気である。隣の小径車サイクリストのおじさんと話しながらテントを片づけつつ、昨日炊いた御飯と日高産昆布ふりかけで朝食を食い、まずはコッフェルに水を張って米に水を吸わせる。そのまま、メロンを持って子供のいる家族のところへ。「すいません。自転車で旅してるんですがメロン1個食べきれないので手伝ってもらえませんか?」と頼んだら喜んで手伝ってもらえた。とりあえず半分持って帰ってもらえて助かった。
俺も残り半分を食べてそのまま手を洗って食器を洗って片づけていると雨が降ってきた。しかも、結構な土砂降り。テントの中に避難してマットとシュラフを畳み、バッグ類の荷物をまとめる。そしてテントから急いで炊事場の屋根の下へ運ぶ。とうとう雨降らず連続記録は輪行日をあわせて13連勝でストップした。奇跡の完全雨無しも最終日にして途絶えた。やはり旅が長すぎたのだ。それでも、ここまで全て晴れできた奇跡のような天気に感謝したい。少し憂鬱な気持ちでテントを撤収して出発。雨の中だがキャンプ場からさらに坂を上って夕張メロン城へ行く。
相変わらず厳しい坂が続いている。そして雨。何とか上って、メロン酒の工程を見学し、試飲へ。ていうか試飲とメロンの直売しか興味はないのだが、試飲は待てども暮らせども試飲コーナーの目の前にたっても勧めてこない。直売は無い。半ば怒り気味で城を出た。坂を上ってまで来る価値は全くない。 |
ウェットコンディションの坂を気をつけて下って、石炭と歴史の博物館へ行く。せっかくだからいろいろ見学して午後だけ走って札幌にたどり着きたい。もっと言えば明日の予備日がまだ残っている。煉瓦造りの割と立派な博物館へ入る。石炭の歴史など見学して、いよいよ地下の坑内探検へ。ものものしいエレベーターに乗り、結構長い時間乗って地下100mの、やや寒くゴツゴツした岩に囲まれた坑内へ。客は少ないが俺の他にもう一組
祖父さんと孫と思われる人が居た。写真を撮ってくれる人も居ないだろうから、ほぼ一緒に歩く。掘削機や掘削の今と昔のようなものを見学して、階段を上ると
あれ?地上に出た。まあ、そんなことだろうとは思っていたが、どうせなら最後まで騙して欲しかった。(笑)
ネタばれごめん。 |

夕張炭田 坑内探検 (地下100m)
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石炭の歴史博物館で昼飯を済ませて、今度は「幸せの黄色いハンカチ」のロケ地に行く。この時点で昼だが、黄色いハンカチぐらいは見ておかないと夕張に来た意味がない。夕張の街中を通り過ぎて、ロケ地へ向けてまた拷問のような坂を上らされて到着。古い家と黄色いハンカチ。家の中には当時使われた懐かしい車が展示してあり、みんな黄色い紙にそれぞれ願い事を書いて家の中に貼りまくっている。俺も書いて貼る。なんて書いたかって?
秘密。ポーズを決めて写真を撮って、そそくさと札幌へ向けて出発。いよいよラストラン。写真を頼んだ家族には大ウケだった。札幌へと向かっていく途中で車で追い越しながら挨拶してもらえた。 札幌へ向けて一気に坂を下っていく。天気は一旦回復したのでゴアを脱いで走っていく。もう足が限界に来ているのだが、アップダウンは多い。いやになるほど多い。ラストランとはいえ楽はさせてくれない。それが俺のツーリングなのか。確かにここ数年の旅で楽な最終日は無い。 |

幸せの黄色いハンカチを
見て立ち止まる俺
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そして、ついに札幌市へ。と言いたいところだが道に迷っている間にいつの間に札幌市へ突入していたようだ。また雨も降ってきた。無心でペダルを漕いでゴールの札幌駅を目指す。11年目となる今年も無事に現役続行し、走りきろうとしている。札幌駅への距離表示は徐々に減っていく。そして、道路の番号が全て○条×丁目になってきた。札幌中心街に近い。札幌駅へ直行する道へと右折する。1100kmに渡るロングランもいよいよ残りはメートル単位である。最後に駅の直前の信号に引っかかった。ここで気分を改めて青を待つ。そして、信号が変わった。ゆっくりと堂々と交差点を渡り、札幌駅に到着。2005年夏も完走を決めた。何回やっても完走というのはうれしいものである。今年は満足感も十分にある。去年迎えた「節目」というのは終わるための「節目」にならなかったことを誇りに思いたい。
札幌駅で余韻に浸りたい気持ちは山々なのだが、最近の札幌駅前はチャリダーといえども自転車を置けないし、自転車で乗り入れてのんびりすることも許されない。もはや風情も何もない札幌駅でゴール写真を撮りたいという気持ちにもならないし雨なので宿に向かう。飛び込みでYHへ行く。駄目だと言われればビジネスホテルでも何でもいい。しかしYHで何とか寝床を確保できた。大部屋だがこの際いい。荷物を部屋に入れて、濡れてる物を乾かし、風呂に入り、汚れ物を洗濯して乾燥しながら、打ち上げスポットを探す。一人でがっつりとおいしい物を味わうなら寿司か。寿司しかない。乾燥が終わったところで宿を後にした。
混んでるかもしれないが、札幌の有名店・東寿しへ行ってみる。男一匹カウンターなら何とかなるだろうか…。そんな不安とワクワク感を胸に行ってみた。何とか空いていたようだ。さっそく大将のお任せで食べてみる。次から次においしい魚や貝が出てくる。お好みで言いたいところだがネタの名前が分からないので、オススメを出してもらう形にした。するとカニの卵など変わったものが次々と出てくる。酒も進む。隣の席の東京のOL(男の人と一緒)とも意気投合してしまう。北海道グルメ旅の最後を締めくくる最高の打ち上げとなった。
こうして自転車での旅は終わろうとしている。 |
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14日目 |
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(札幌市内) |
9.12 km |
2005/08/20 |
今日は友達や会社や自分へ土産を買うために、二条市場へ行きたい。あわよくば今日のフライトで帰ってしまってもいいところだが、せっかくなので札幌滞在する方向で心は決まっていた。
朝は雨は止んでいた。宿の連泊も決めたが荷物は全て自宅へ送るため運び出す。自転車に軽く積んで郵便局へと出発。国際サイズといわれている最大の段ボールをいつものように3個買って、荷物を詰め込んでいく。輪行に必要な荷物と宿泊に必要な荷物にしぼる。それ以外は全て送る。昼前には荷物の発送も終わった。ちょうど昼なので元札幌在住の友達に教えてもらった、じゃがいも亭へ行き海鮮丼と特製コロッケで昼食にする。ほくほくしてうまいコロッケである。さすが。
昼食を食ったら、時計台へ立ち寄ってから二条市場を目指す。ゴールらしい写真を1枚も撮っていないし、札幌駅も今では映えない景色になってしまったので時計台がいい。前から撮ってみたい写真があった。お立ち台の上で自転車を持ち上げて写真を撮りたかった。これこそ北海道だ。札幌ゴールである。愛想の良さそうな家族にお願いして撮ってもらう。周辺で結構うけてしまっている。荷物を積んでいなくてもそれなりのチャリダーと言うことが分かってしまうようだ。 |

ゴール写真:札幌時計台 |
そして写真を撮ってもらって市場に向かっていると大雨が降ってきた。たまらずコンビニに入って雨宿りし、小降りになったところで、また市場へ移動する。何とか市場に到着した。今回はカニねらいではなく、夕張メロンとお菓子ねらいなので衝動で買わないように気をつけながら試食巡りをする。そこそこ良さそうなメロンを選んで友達に送る。
二条市場も札幌駅前も今日は高校野球の決勝で大騒ぎである。駒大苫小牧が2連覇を成し遂げようとしていた。札幌駅に観戦しにいくと駅の中のテレビの前には既に人だかりができていた。俺もそこに混じる。勝利の瞬間、年頃の女性達とどさくさに紛れて抱き合えないかという観点で場所取りをして、準備OK。なかなか接戦だが、抑えれば勝てそうな雰囲気である。そして、最後のバッターを三振にしとめた!歓喜に沸いた。俺も一緒に喜んだ。俺の前にいっぱい居た女性達はいつの間にか居なくなってしまった。残念。 |

駒大苫小牧高校 2連覇の瞬間
(JR札幌駅)
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YHに戻り、くつろぐ。ていうかヒマである。今日は何を食べに行こうか…それしかない。そうこうしてるうちに良い時間になってきたので、すすき野へ出かける。俺が出かけると雨がふるというジンクスなのか、出かけたらぽつぽつと雨が降ってきた。昨日みたいに豪華に寿司と行きたいところだが、さすがに節約しないとやばい。友達オススメのジンギスカンは長蛇の列ができていて無理そうだ。最近札幌で名物になりつつあるスープカレーに心が向いてきた。とにかく探してみて、店に入ってみる。アツアツのスープカレーとタンドリーチキンで夕食にする。なぜ札幌名物なのか不明だが体は温まりそうな一品である。 帰りには、辛くなった口の中を和らげたくなり、雪印パーラーへ行く。いつもよりややむさ苦しい男一匹で雪印パーラー。でも生クリームとかチョコとかさすが北海道だ。おかげで辛かった口の中も少し楽になった。
YHに戻ると、チャリダーが2人居て話が盛り上がった。やっぱり学生でも一人で旅しているやつは、考え方や話もしっかりしていて良い。今日は完全にOFFだったので疲れが多少取れたので、気持ちよく眠りについた。 |

あまり関係ないが
Imprezza WRX STI SPEC.C
フルデカール仕様
これがレンタカーって・・・。
(日本レンタカー)
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15日目 |
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札幌−千歳線→新千歳空港 |
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千歳 −ANA→ 羽田 |
2005/08/20 |
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羽田空港第2ターミナル −高速バス→ 宇都宮駅 |
もはや、やり残したことはない。帰るだけだ。YHを後にして札幌駅前で自転車をばらして電車に乗り込む。また、サイクリストとして北海道に来たい。その気持ちだけである。軽くなったチャリと荷物を乗せた電車は千歳空港へ。最終に近い飛行機だが早い便へ変えるべくキャンセル待ちをする。
空港内の定食屋で唯一食いそびれた日高のシシャモを食べて、もはや思い残すことはない。結局、予定より1便早まっただけの飛行機に決まった。搭乗口に行くと、ちょうど帰ってきた駒大苫小牧の選手達を迎える形になった。
大雨の中、飛行機は飛び立つ。さらば北海道。史上最長とも言えるほど長かった夏休みは終わっていく。あっけなく羽田に到着。荷室に自転車が収まらず、倒して入れなければならないところがつらい。高速バス輪行はバスの機種を選ばないとやばいようだ。
あっけなく宇都宮に到着。自転車を組んで走って家に戻り、俺の夏は終わった。 |
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