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| 8日目 |
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石垣市街 → 伊野田 |
29.26 km |
| 2022/04/30 |
ホテルの名前が"BREAKFAST"というだけのことはあって、朝食のバイキングが凄い。刺身をのせた海鮮丼とか沖縄料理まで何でもある。朝食に満足したら出発に向けて準備する。ランドナーにキャリアを取り付ける。今年の旅はキャンプの日数は少ないとは言え八重山諸島でのキャンプツーリングは楽しみである。昨日までは空荷で楽々な走りだったが、今日からはフル装備になる。荷物を積み込んで形が出来ると、改めて"旅"を実感する。宮古島は空荷でホテル住まいでテレワークも兼ねてて、どこかツーリング100%ではなかったが、スイッチが入ったような感覚がある。とは言ってもフル装備で走る旅は50回を超えてるので初日だからと言って重さに戸惑うことはない。
ホテルを出て、まずは港へ行く。港からは八重山諸島の離島へ行くフェリーが何本も出ている。フェリーと言っても旅客だけの高速船である。一番の不安は各離島にフル装備の自転車を運べるかだが、乗せるための間口は十分に広そうだ。西表島に渡る際の段取りを確認し、具志堅用高像の写真を撮っていく。GWに入ってるからか写真を撮る人が次々と来るので最低限の写真を撮って後にする。 港から出てすぐの場所にある730記念碑で写真を撮る。ここが国道最西端となる。沖縄の道路を一斉に右側通行から左側通行に切り替えた日を記念して作られた石碑であり、沖縄の国道の起点にあるのが良い雰囲気を出している。今回の旅としては端っこを先に制してしまうが、390号を完全走破するのが目標の1つである。 |

ホテルの前から出発
この姿になってやっと旅の始まりを感じる
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フル装備になて気合いが入る
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国道最西端 730記念碑
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石垣港 具志堅用高像
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来た人しか見れない後ろ姿
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来た人しか見れないどアップ
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最南端は後で制覇するとして、ここから街とか産直を見ていく。まずは桃林寺を見ていく。古びた木の柱に赤瓦の屋根で本土の寺みたいな荘厳さと沖縄らしさが融合している。400年の歴史とあって雰囲気も良い。その当時は集めていなかったが、御朱印としても日本最南端と最西端となる。自転車旅に御朱印を混ぜ始めると、御朱印をもらえる時間にたどり着くなどの縛りがあったり、御朱印をもらうための混雑もあってきりがないのでやってないが、全国の寺社仏閣には行ってるので意識して集めると面白いかもしれない。
商店街でじゅーしーおにぎりとかまぼこを買っていく。産直で野菜も手に入れる。これで買い出しの一次は完了した。後は途中にあるイオンで買えそうだ。石垣港を出発して国道を進んでいく。まず、コンビニに立ち寄っていく。国道沿いのファミリーマートが日本最南端のコンビニになる。最南端や最西端がいっぱいあるので石垣島での買い物では見逃せない。また進むと道が南に湾曲したところで立ち止まる。ここは目印も何もないのでスマホの画面を見てGPSで特定するしかない国道の日本最南端に到達する。カフェの前に自転車を置いて一人ガッツポーズをしている。周りは何に対して喜んでいるのか予想はつかないだろう。国道の日本最北端・最東端は北海道で何回も行ったし、先ほど日本最西端は制覇していたので、これで国道の4極を自走で制覇したことになる。 |

桃林寺の本堂
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桃林寺の鐘
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じゅーしーおにぎり
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コンビニ 日本最南端
ファミリーマート 石垣八島店
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国道日本最南端へ到達
GPSでしか最南端が分からない
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国道日本最南端
これで日本の国道4極制覇!!
何も目印がないが記念撮影とガッツポーズ
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続いてツタヤに立ち寄っていく。ここにも地図もツーリングマップルも売られていない。よく考えてみると、宮古島と八重山諸島はバイクを島から持ち出すか島に持ち込もうとすると旅客を扱ってるフェリーはなく発送するしかない。バイクツーリングの需要自体がないので売ってないのは当たり前といえば当たり前である。続いてスーパーに立ち寄って食材を買っていく。キャンプ場のある伊野田は共同売店が1軒あるだけで買い物できる保証は無いに等しい。ゴーヤーチャンプルーの材料と八重山そばとふーちゃんぷるーとにんじんしりしりを意識した食材を買い込んでいく。あちこーこーで売られてる島豆腐も初めて遭遇するので買っていく。冷やさないといけないものはクーラーバッグに入れて島豆腐は離して仕舞っておく。
買い物を済ませたら本気での走りになる。3月に300km走ってて宮古島でも320kmを走っているので体の調子は良い。昨日の夜に無心に走り抜いた道を逆走していく。向かい風にやや苦しめられながらも順調に進めていく。白保の集落あたりで海を見つつ昼飯にしようと思って石垣島の東側を北上していたら、道路の右側に知念商会を見つけた。石垣の市街地付近だと思ってたので後日にでもと思ったが、ここで立ち寄っていく。袋の中でご飯とふりかけにささみのフライを握りこんで作るオニササが名物になっている。本店以外にも支店があるとは思いもしなかったので、サプライズに喜びを隠せない。オニササを作っていると店の方がパイナップルを切って出してくれる。試食と言っても1本まるごと切ってお客様に振る舞っている。これが沖縄で言われるカメーカメー攻撃ということで愛を感じる。店の表でオニササにかぶりつく。ご飯とささみフライとソースという素朴な組み合わせが癖になる。 オニササをすっかり満喫したら、再び北に向けて走り出す。天気はすっきり冴えないので白保の海は今日はスルーしていく。リゾートホテルを横目に見ながら徐々に辺鄙になっていく石垣島の幹線国道を走る。白保を抜けると石垣空港に向かうのみとなるが、この空港の近くはレンタカーの拠点ぐらいしか無い。下調べの時も空港から市街地までナイトランするのは面倒だと思ったが、現地に来ても空港近辺には宿はない。空港に近いところにニーズが無いのだろうか。空港あたりから道のアップダウンが大きくなってくる。体は出来ていないが走りそのものは悪くは無い。元々、目的地の伊野田が遠くはないからか15時ぐらいに完走のめどが付いてきた。 |

おにぎりとササミフライ
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袋で揉んでオニササ
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石垣島のパイナップル
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あと少しで伊野田というとろこで石垣島産のコーヒーを飲める喫茶店に立ち寄る。甘いバームクーヘンとブラックのコーヒーが合う。コーヒーの味の違いが分かる人ではないが、すっきりして飲みやすい印象である。ここ最近は毎日のようにコンビニのコーヒーを飲んでいるし、旅の中でも美味しいコーヒーにこだわれると楽しそうだ。何より石垣島まで南下するとコーヒーベルトである北緯25度にさしかかるのでコーヒー産地になっても不思議では無いが、まだまだ豆だけ販売するほどの数は取れないので貴重な喫茶店である。コーヒーを飲んでる間に少し雨が降ったようだが小雨のうちにあがった。続きを少し走ると今度はパイナップル農園が右側にあった。ここにも立ち寄る知念商会で食べさせてもらったのが忘れられず旬のパイナップルを買っていく。
片手にパイナップルの袋をぶら下げて1kmほど走ると伊野田の共同売店が見えてきた。ここに立ち寄って買い物をしていく。このキャンプ場近辺では唯一の買い出しスポットになりそうだ。食事処は何軒かありそうだが、行動する時間帯で開いてなさそうだ。
キャンプ場にチェックインする前にキャンプ場のすぐそばの伊野田ビーチを見ていく。天気はイマイチなので海の美しさはイマイチになっているが、それでも透明度と晴れた時を想像させる色がある。天気予報だとずっと雨なので伊野田ビーチの美しさを満喫出来る日が来るのか不安だが、奇跡を祈るしか無い。 |
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 石垣島産のコーヒー
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キャンプ場で受付を済ませる。事前に予約はしておいたのでスムーズに事は運ぶ。オーナー夫妻はかなり人が良く色んな話をしながら設備について説明を聞く。事前に調べていた通りに温水シャワーもあって快適そうだ。炊事場近くにテントを張ってペグをしっかり打つ。ここで3泊なので慎重に張る。
テントを張り終えたらシャワーを浴びに行く。コインシャワーで最低限のお金でシャワーを完了させる技はきっちり身についてるので時間を余らせて浴び終えた。テントに戻ったら夕食の準備をする。今日は八重山そばとかまぼとで沖縄そばとゴーヤーチャンプルーにする。熱々のままで買ってきた島豆腐をちぎり、ゴーヤーを切ってスパムを切る。どちらも作り慣れたメニューになってきたが、先に豆腐に火を入れるだけでハッキリした豆腐の味わいになる。そこだけは過去から調理法を見直して今回の旅に来た。八重山そばは麺は固すぎず柔らかすぎずでシンプルなだしにかまぼこが合う。やっと始まった沖縄でのキャンプ初日の食事にワクワクする。
珍しく明るい時間からキャンプ入りしたので夕食の片付けが終わった時点で21時。空は曇っているのに曇り空の向こうに星が透けて見える。それだけ周りが暗くて星の明かりが強いのだろうか。晴れていたら星空はどれぐらい凄いのか想像するだけでも楽しみがある。リュウキュウコノハズクの鳴き声を聞きながら眠りにつく。 |

伊野田の海岸
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オリオンビールで乾杯
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八重山そば
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あちこーこー島豆腐からの
ゴーヤーチャンプルー
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| 9日目 |
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伊野田 → 平久保崎 → 吹通川 → 伊野田 |
60.28km |
| 2022/05/01 |
朝から霧雨が降っている。予報通りに天気は悪い。蒸し暑くて晴れた宮古島と異なり寒いぐらいの朝を迎えた。朝飯を食べるところはないので、昨日の残りの八重山そばを茹でて朝食にする。キャンプ場に見慣れない野鳥がいるのが見える。真っ赤なリュウキュウアカショウビンも見かける。キャンプ場の豊かすぎる自然を満喫する。湿った路面と曇った空の下を北上していく。今日はキャンプ場に荷物を置いたので空荷で身軽に走って行く。今回の離島旅はフル装備での走行距離の方が圧倒的に少ない状態だが、これが拠点型の島旅と言えるだろう。
しばらく走ると玉取崎の展望台に着く。明らかに天気悪くて眺めは期待できないが身軽なので坂道を上ってみる。曇って霧のかかる海岸線はコントラスト70%減ぐらいにした写真のような状態で、晴れてるときの景色を想像させるだけの海の色は見せつつ鮮やかさには欠ける。遊歩道はアダンの実がなっていて月桃の花が満開になっている。考えてみると餅と一緒に蒸せば香りが出て茎は工芸品になって花もきれいでGWの沖縄を彩る月桃は偉大に感じる。
しばらく走ると国道390号線は終わりを迎えた。先に端っこを制して来てしまったが、宮古島と石垣島で国道390号線を完走したので沖縄本島からここまで縦断してきたと言って良いだろう。妙な満足感を持って伊原間(いばるま)から北の方へ向かう。途中で鍾乳洞があったが一旦スルーしていく。ここからもアップダウンは激しく上る度に遠景を楽しめる。牧場と海を見ながら走るのんびりした景色を楽しみながら明石まで行く。ここで売店に立ち寄って食材を探す。旬のモズクが美味しそうなので買い込む。近所の共同売店に行き、酢と鰹節も手に入れる。これで土佐酢を作れるのでモズク酢を楽しめる状態となった。また旅の間に瓶入りの調味料が増えていくあるあるが発生している。食堂も近くにあるので、平久保崎を見た帰りに昼飯で来ようと決めた。 明石から石垣島の東側の道を行けるように地図上では見えるが入る道は見つからない。諦めて西側の道から行くことにする。最北端から回ってくるときに東側を通る道の入り口が分かれば良いかと思い割り切る。牧草地と道と海だけの素朴な道が続いていく。右側には山が見えている。ここだけで言うと沖縄らしさはあまり感じない海岸線である。平久保崎の方へ入る道を曲がり進んでいくと、曇り空にも関わらず美しいリーフが見えてきた。 |

落ち着いたキャンプ場
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絶景の玉取崎
曇ってて色はイマイチ
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国道390号線を走破
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牧草地とリーフを見ながらのんびりと走り、駐車場に自転車置いて岬へと歩いて行く。岬のあたりだけは風が強く岩の上に立つとバランスを崩しそうだが、てっぺんからの眺めを楽しんでいく。これで石垣島の最北端を極めたので、東側に回る道を探しつつ進んでいく。与那国馬の牧場に突き当たったところで、その先がダートになってて入っていけそうもないため引き返す。そうと決めたら馬に癒やされるべく休憩する。
行きは向かい風だったので帰りは追い風で快適に戻っていく。牧草地と牧場を見ながら南下し、あっという間に明石まで戻ってきた。食堂に行くとものすごく混んでいたためスルーしていく。さっきスルーした鍾乳洞より南になら食堂がもう1つあるのかと思われるが、さっき通った限りでは営業してそうな雰囲気は無かった。途中の牧場でパンとソフトクリームを売ってるキッチンカーが置いてあったので立ち寄っていく。椅子とブロックが置いてあって牧場を見ながら食べれそうだ。しかし店には誰もいない。牧場にいる人に手を振ってくれと書いてるので手を振ると来た。ソフトクリームの他にミルクパンとチーズケーキとアイスコーヒーを買う。まずソフトクリームを楽しむ。ミルクの味が濃厚で美味しい。さすがにソフトクリームでは昼食にならないのでパンとチーズケーキで食事にする。チーズは濃厚でミルキーな味わいが美味しい。ミルクパンもシンプルながらしっかりした食感とミルクと麦の香りが楽しめる。石垣島の牧場を眺めながらの食事は贅沢に感じる。 |

小柄な与那国馬
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牧場を見ながら昼飯
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ミルクパン
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チーズケーキとアイスコーヒーも美味しい
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牧場を坂の上から見下ろす
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牧場産ミルクのソフトクリーム
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南に進みつつ伊原間サビチ洞へと立ち寄る。結構な広さの洞窟の入り口から入っていく。そんなに冒険感はないが先が海につながっているというのでワクワクしながら歩いて行く。途中で泡盛の熟成をしている瓶が置いてあったり他の鍾乳洞とは違う気楽な雰囲気を味わいながら歩く。しばらく歩くと海が見えてくる。琉球石灰岩のゴツゴツした岩ときれいな砂浜のプライベートビーチが他では見ない雰囲気を出している。結構長い距離を歩ける海岸なので海を満喫し、再び鍾乳洞を歩いて戻る。
サビチ洞から伊原間まで戻り、国道では無く島の西側を回りに行く。ここからもアップダウンは容赦ない。宮古島と違ってアップダウンは厳しく離島らしい地形を楽しめる。ど真ん中は山がそびえているので外周も険しい印象の石垣島の海岸線である。このあたりから小雨が降ったりやんだりを繰り返すようになってきた。予報通りと言えば予報通りだが踏ん張ってる方でレインウェアを着るに至ってないので、まだ負けてはいない。 |

サビチ洞へ向かう
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受付の猫たち
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洞窟へと入っていく
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洞内の池
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洞窟内で古酒を熟成
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海へと抜ける
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砂浜と琉球石灰岩の海岸
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洞窟から抜けたビーチ
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野底マーペーと呼ばれる独特の形の山を眺めながら南へと進むと、吹通川(ふきどうがわ)のマングローブ林を見下ろす橋に着く。橋のたもとの駐車場に自転車を置いて干潟に降りてみる。水面から生える根っこと背の低いヒルギと川面に森が面した亜熱帯らしい景色を満喫していく。警戒心が強く向いた方向のシオマネキは穴に潜り込むので写真も撮らせてもらえない。背を向けると穴から出てくる。何かいじめにでも遭ってるような気分である。砂の上を跳ねるトビハゼを見て波打ち際の方にも行って自転車に戻る。
走り出すと雨が加速してきた。ちょうどそのタイミングでパイナップルを売ってる店があったので雨宿りがてら立ち寄っていく。旬のパイナップルから出来るジュースを飲みながら雨がやむのを待つ。ちぎって食べるスナックパインやカットパインも良いがジュースになると味が凝縮されて美味しい。パイナップルジュースを飲みつつ今日はどこまで走るかを考える。石垣島の地図を見ていると内陸の山を横断するルートが3カ所ある。3カ所とも制したくなってきた。一番北のルートは明日行こうと思っているので、今回はおそらく通過はしない於茂登(おもと)トンネルは明日にでも上るところまで行くとして2番目のルートを今日は上ることにする。
雨がやんだところで出発する。曇り空の雨でも美しさのポテンシャルは十分に感じられる海岸を眺めたところから坂道を上っていく。国道でも県道でもない道は傾斜に容赦ないが路面は整備されていて走りやすい。さすがにダート越えはしたくないが路面は期待してなかったので1日の終盤としては負担が少なくありがたい。頂上付近まで上って振り返ると石垣島の北側の海を眺める。晴れてたらもっと絶景で名も無い展望台になるんだろうなと思いつつ通り過ぎていく。下りに入ったら地元の人しか来ないような辺鄙な道なので迷わないように気をつけつつウェットの路面なので落車には気をつけて慎重に下っていく。山の斜面の畑の中を通り抜けていくと、国道390号線のパナップル直売店の前に降りてきた。これでキャンプ場と共同売店までの道は覚えてるので安心だ。 今日も伊野田の共同売店に立ち寄っていく。生鮮食品が少ないので買い物出来る物は少ないが食品とビールと泡盛と氷と明日の朝飯の弁当を買っていく。今日は腰を据えて晩酌しても良いかと思い始めている。キャンプ場に戻って食い物を一度テントに入れたらシャワーを浴びに行く。せっかくのGWに雨予報ということもあって満員のはずのキャンプ場が閑散としている。シャワーを浴びたら、場内をきれいに整備しているオーナーさんと話をする。今や石垣島ではキャンプ場はここだけとなってしまったので、オーナーの良心を感じる伊野田のキャンプ場は残って欲しいもので、そのためには盛況であって欲しい。 |

吹通川のマングローブ
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絞りたて旬のパイナップルジュース
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浦底湾から登っていく
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浦底湾の眺め
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| テントの側の炊事場で夕飯を作る。まずはモズクを洗って塩抜きをする。洗うとモズクの間に水が入って量が増えていく。少しつまんで味見をして塩が残ってないことを確認して水を切る。鰹節で出汁を取って、明石の共同売店で買ってきた酢とシークヮーサーの汁を混ぜて土佐酢を作る。それでモズクを浸す。まず今まで食べたこと無いぐらいのモズク酢ができあがった。程よい酸味の中にシークヮーサーの爽やかさともちもちして柔らかいモズクの淡い磯の香りが美味しい。ふーチャンプルーを作る。まずは車麩を切って水に浸して柔らかくなったら千切って卵を吸わせる。にんじんも切っておく。野菜を先に炒めようとしたら事故とも言えるほどの失敗が起きる。モヤシは1日ぐらい冷蔵庫無しでいけるかと思ったが、袋を開けた途端に酸っぱい匂いがする。火を通せば大丈夫だろうと炒めてみたが、臭みは増してくる一方だ。これは食べてはいけないと直感的に分かる。普通の人は車で石垣市街地まで買い出しに行けるのだろうけど、伊野田ぐらいの位置で生鮮食品を売ってる店があると理想的だ。キャンプ中に使える1日分ぐらいの冷蔵庫代わりの何かも検討をしたいところだ。仕方なくフライパンからモヤシを抜いて車麩とシーチキンだけを炒めていく。炒めたら鰹節をかける。ちょっと野菜不足になってきたので、オクラと島らっきょうを積極的に食う作戦に出る。宮古島の鰹味噌を付けて島らっきょうをかじりながらビールと泡盛を飲む。車麩も香ばしさともちもち感があって美味しい。ふーチャンプルーは後日リベンジしたい。 |

明石で買ってきたモズク
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自分で鰹だしを取って
土佐酢を作ってモズクを漬ける
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旬の島らっきょう
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モヤシが腐ったので
物寂しいふーチャンプルー
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| 10日目 |
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伊野田 →野底岳 →米原 →川平湾 →於茂登 →伊野田 |
64.37 km |
| 2022/05/02 |
| 今日も天気は冴えない。予報では100%の雨と言われている。そして朝から左の足首に痛みが出ている。ちょっと先が心配な状況ではある。悪化するとトレッキングを予約した西表島での行動が心配になってくるし、まだまだ石垣島の走りも西表島の走りもある。石垣島に来てから暑さがなく沖縄にしては寒いぐらいの日が続いている。今日も暑さは無い。晴れて暑いぐらいが自転車旅としては理想的だが、思い通りにはいかない。足首をくねくね回して柔軟をしながら昨日買ってきた弁当を食べる。鶏肉とじゅーしー(炊き込みご飯)が美味しい。添えてあるニンジンシリシリもクーブイリチー(昆布の炒め物)も美味しい。 |

朝飯のお弁当
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朝飯に力をもらって走り出す。まずは野底岳(のそこだけ)へと上る坂道へ入っていく。足首の痛みがあるのでギアは無理せず軽めで行きたい。足首はペダルにパワーを伝達する最後の箇所なので力が集中すると心配なところだ。登りに入ろうと思ったがマイナーすぎて標識も何もない道で峠道を探しながら進んでいく。今はGoogle mapで現在地を確認しながら進めるので便利だ。パイナップル畑の中を貫く細い道を上り始める。徐々に傾斜が増してくる中で落ちた葉っぱが崩れて濡れていてその下には苔が生えているので路面が滑って縦グリップが取れない。たまに後輪がズルッと滑りながら上っていく。下りの方がやや不安ではある。余力はあるがギアを低めにしてゆっくり上る作戦で行く。今日は慌てても良いことはなさそうだ。
坂道を上って体が温まるにつれて足の痛みが引いてきた。しばらく上ると下界の眺めも出てきた。伊野田から玉取崎の海岸線を亜熱帯の大きな葉っぱの植物の隙間から眺めながら、あえてマイナーな山道を選んだ選択の正しさを実感する。沖縄の山は標高がほとんど無いので、あっという間に展望台までたどり着いた。岩山がぴょこっと出てる野底マーペーと呼ばれている野底岳と下界の海の眺めを楽しむ。天気は悪くとも海の色は鮮やかさがある。足が元気だったら野底岳に上るのもありだが、足首に不調を抱えていてSPDサンダルなので無理はできない。 |

路面に落ちた落ち葉が滑る上り坂
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亜熱帯の植物が生い茂る上り坂
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伊野田の方を眺める
曇っているが海はきれい
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野底マーペーを眺める
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野底マーペーの景色を満喫し尽くしたところで、石垣島の西側へと下る。登りの時に葉っぱと苔で滑っていたので不安はある。傾斜は急でカーブも鋭い。ウェットの路面に緊張感の方が大きい印象だ。離島の辺鄙な道なので路面がどこで荒れるかも予想はできない。下りきったところで石垣島の3つの峠のうち2つを越えた。昨日よりは景色が開けて野底マーペーがくっきりと見えている。山の眺めを楽しみながら昨日と同じ道を南下していく。相変わらず続くアップダウンを今日も楽しみながら走り抜けていく。
昼前には米原(よねはら)のヤエヤマヤシの群生にたどり着く。自転車を置いて虫除けを足と腕に吹き付けて歩いて行く。雨が降る前にヤエヤマヤシまでは見切ってしまいたい。歩ける範囲は大幅に制限されているが、鬱蒼とした椰子や熱帯植物の森を歩いて行くと石垣島の森の奥深さを感じる。奥の方まで行くと背が高いヤエヤマヤシが群生していて上を見ると迫力を感じる。遊歩道は整備されてて歩きやすいので足首が不調だった足には優しい。朝よりは大きく改善してきた。遊歩道を出てきたところで、サトウキビジュースを飲む。目の前でサトウキビを絞っているので、新鮮な感じはある。飲んでみると黒糖とか砂糖は凝縮した甘みではあるが、ジュースは穏やかな甘さがある。色からして青臭さがあるかというと、それは全くない。 |

野底マーペー
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見上げる高さの八重山ヤシ
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八重山ヤシのジャングル
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森は深くヤシは高い
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サトウキビジュース
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絞っているところ
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| ヤエヤマヤシの群生から歩いて行けるサタケ八重山ヤシ記念館に寄っていく。駐車場に自転車を置いて記念館へと入っていく。コンクリートの四角い建物が椰子の中にどーんとそびえている。建物に入るとまず最上階に上がる。屋上からの眺めを楽しもうとするが、風が強くて寒さが出てきた。高い場所からのヤエヤマヤシ群生の眺めを楽しんでいく。海の方は曇りでいまいちな感じになっている。記念館の中はヤエヤマヤシが固有種であることを発見した佐竹利彦氏と発見の経緯が展示されている。ヤエヤマヤシを勉強して満足する。駐車場まで真っ直ぐ戻っても良かったが、ヤエヤマヤシの並木道を歩いて行く。道の両側にそびえる椰子の伸びやかさと上空に生える葉が亜熱帯そのものである。東南植物楽園のユスラヤシ並木を思い出させる雰囲気を楽しむ。 |

サタケ八重山ヤシ記念館
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植えてあるヤシ並木
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八重山ヤシの群生を見下ろす
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佐竹利彦の銅像
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八重山ヤシの資料展示
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| 並木道を歩いてすぐに駐車場に戻れるかと思ったら大きく遠回りをして戻る。戻る間に雨も降ってきたので自転車を屋根の下に置いて、ヤエヤマヤシ群生の前にある店で昼食にする。メニューはパイナップルジュースと八重山そばにする。パイナップルジュースはとにかく濃厚で美味しい。八重山そばの前に満足感が大きい。八重山そばは、あっさりした出汁に三枚肉とかまぼこと丸麺がするすると入ってくる。今日は寒いので暖かい八重山そばがありがたく感じる日である。満足したところでデザートが来た。デザート付きであることをメニューで見落としていたので勝手にサプライズで驚いている。アイスと自家製バームクーヘンに黒糖のみつがかかっている。そこにサトウキビが差してある。かじると甘い汁が出てくる。沖縄の人がサトウキビをかじっている映像をTVなどで見るが、やっとその感覚の一部を味わえた。店主とのゆんたくも楽しんだので、ここのバームクーヘンも買っていく。 |

八重山ヤシ群生の前で八重山そば
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パイナップルジュース
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ぴこーんと立ってるのはサトウキビ
バームクーヘンとアイスとコーヒー
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今回の旅全体で石垣島の幹線道路は周回したいと思っている中で、今日は川平湾までは回りきっておきたい。旅を計画しているときに、たまたま八重山日報の記事で休止中であることを知った米原(よねはら)キャンプ場の様子を見に行く。フェンスが閉まって閉鎖中と書かれている。指定管理業者の不適際を機に元々キャンプ場そのものに不満を持ってる住民によって廃止に追い込もうとしている意図が見える。八重山諸島自体がキャンプ禁止傾向でこういう旅人の存在を嫌っているので、石垣島もその流れになっているのだろう。事の顛末も地元の決断も愚かだと思わざるを得ない。伊野田から走る距離とか労力を考えると川平湾、米原ビーチなどにアクセスが良いキャンプ場がなくなると楽しめなくなる。
米原ビーチで遊ぶことは無く米子焼(よねこやき)の工房を見に行く。店番の猫がシーサーと並んで良い雰囲気を出している。石垣焼きと頭の中で混同していて良い感じの食器があれば買おうと思ったがシーサー専門の工房だ。置いてあるシーサーは可愛いものの家に飾るイメージがなく買うのは見送った。店の外にある米子焼シーサー農園を見に行く。巨大なシーサーがいくつも置かれている。夢中で写真を撮りながらデカいシーサーを満喫する。10m以上も続く高さに驚きがある。色んなデザインが並んでいて池との組み合わせで作られた物もあったり引きで見ても面白いし、1つ1つも個性を出している。 |

玄関を守るシーサーのように
佇んでいる猫
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入口からただものではない
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大きいシーサーに圧倒された後で出発すると雨が降ってきた。もう完全に雨モードに入ったのでレインウェアを着込んでいく。大粒の雨に打たれながら西へと向かう。少し高台に上がったところで展望台にたどり着いた。ここからは川平湾の海を一望できる。曇ってガスが立ちこめているが海の色は美しい。この天気でも海の色を楽しめるだけのきれいさが凄い。土砂降りの雨で川平湾をスルーして別日にしたくなるところだが、ワクワクしながら向かう。石垣島で栄えてる場所は一部というか点在してるのだが、川平湾は石垣島随一の観光地とあって店が多い。レストランの裏の軒先に自転車を置いて川平湾を見る公園と砂浜に降りる。湾内に遊覧船が浮いてるが動いていない。客もまばらで閑散としている。それでも海は良い色を出している。客がほとんどいない川平湾を見れるとポジティブな捉え方もできる。めちゃくちゃ空いてる遊覧船に乗りたくもなるところだが、ちょうど知床の件が起きた直後だからか、一切出港する気配は無い。 川平湾を楽しんで出発する前に冷えた体を温めるべくコーヒーでも飲みたいところで、店を探しながら流しているとサーターアンダーギー屋さんと目が合った。一旦スルーして歩いてるとすぐにドーム型で雨を完全に防げる公園があり、それを囲むようにレストランや店が並んでいる。その中にコーヒーもあった。ホットコーヒーを注文して淹れてもらってる間にサーターアンダーギーを買いに行く。揚げたてで小振りなので糖分補給にちょうど良い。熱々のサーターアンダーギーとコーヒーに温まる。 |

雨の川平湾
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雨でも色は出ているが、
本気の川平湾を見たい
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人のいない川平湾
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熱々のサーターアンダーギー
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雨をしのげるドーム型の休憩スペース
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熱いコーヒー
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再び雨の中を走り出す。もう少し頑張ろうかと思ったが御神崎(おがんざき)を回る半島は次回の旅に回すことにした。岬からの夕日を見たり真ん中の屋良部岳(やらぶだけ)も気になるが天気が良くないと、ただただしんどいだけのルートになりそうだ。次に石垣島に来たときは米原キャンプ場があれば理想だが、川平湾か米原あたりで宿を確保して、じっくり回りたい場所である。石垣島の西の海岸線を名蔵まで走ってから島を横断する内陸の道へと入っていく。左には沖縄県最高峰の於茂登岳が見えていて山深さを感じる。海沿いを終える直前ぐらいに雨はやんだ。路面も徐々に乾いてきた。このあたりからは野鳥に気をつけながら走る。車で来ている人はロードキル(車で野生生物を轢く)を気をつけないといけないが、俺の場合は野生生物の方が速いのでロードキルと言うよりはレアな固有種を見落とさないことだろう。カンムリワシを見たいところだ。途中で見覚えの無い猛禽類を見たが鳥の種類が分からないところが惜しいところだ。見慣れたトンビなどでは無さそうな気はするが確信はない。宮古島でも白い猛禽類を見たが下から見ると鳥の腹の部分なので種類を見分けるのは相当難しい。リュウキュウアカショウビンは希少種なのか?と思うほどよく見かける。真っ赤な鮮やかな体はは見かけたときのインパクトが大きい。
離島の山奥を目指しているので辺鄙な場所であり休憩する場所がない。途中のグランドのトイレを借りて於茂登トンネルを目指す。これが峠になっていて登り切れば横断ルートの峠は全て制したことになる。石垣島の山岳ルートを満喫しきりたい。標高は低いが山の間に入り込むので日陰で寒さが出てくる。200m程度の標高なので大きく苦労することなくトンネルの入口までたどり着いた。今度はこれを越えるルートで計画したいところだ。 |

沖縄最長 於茂登トンネル |

トンネルの入口を守るフクロウ
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峠を3つ制して安心したところで下り基調の道で島を横断して東側の海岸線を目指す。国道390号線に合流して伊野田まで戻って共同売店で買い物をする。伊野田を拠点とした走りとキャンプは最終日となる。共同売店で買える物はあまりなく、キャンプ場まで戻った。今日も明るい時間帯に帰って来れて一安心である。
隣のテントの方と話をしてみる。釣り具とバイクで滞在している。本来の島旅ってこういう時間の過ごし方をするものだが、俺の方はまだまだ忙しく島中を走り回っている。体力を使い果たすぐらい走り回ってこそ旅という感じなので、次の離島旅でどうしていくかは課題である。
シャワーを浴びて炊事場で夕飯を作る。今日はレトルトの中身汁とニンジンシリシリとモズク酢で夕飯にする。モツを煮込んだ汁物だが出汁はクリアで上品だ。にんじんしりしりは包丁でちまちまと刻まないといけないが、これが思いのほかにしんどい。やはり沖縄旅をする以上はしりしり器が欲しい。次回以降は導入しよう。ごま油でにんじんを炒めて卵を絡めてすりゴマを振るだけの簡単な料理だが、にんじんの美味しさが引き出せる。作っていたモズク酢も飲み干して石垣島のキャンプで夕飯は終わった。ここで、最後のデザートはパイナップルだ。1本まるごと行くしかない。千切って食べれるスナックパインを切り口からちぎりながら食べていく。飽きないほどうまい。初めての経験だがパイナップルは過剰に摂取すると唇が痛くなる。9割方消費したところで酸味の方が強くなってきたのでデザートを終えた。 |

レトルトの中身汁
澄み切ってて上品なもつ煮
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自家製にんじんしりしり
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産直で買ってきたパイナップル
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完熟感のある断面
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| 11日目 |
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伊野田 →名蔵 →観音崎 →石垣市街 |
47.09 km |
| 2022/05/03 |
石垣島キャンプの最後の朝を迎えた。今日はやっと空に晴れ間が見える。というか石垣島で青空を見るのが初めてだ。テントを片付けてパッキングする。ここで心配事が出てきた。荷紐が切れる寸前で外皮が向けて中のゴムが丸見えになっている。もう寿命が近いのは見て取れる。
心配事はさておき、お世話になったキャンプ場から出発する。キャンプ場のすぐ南にある のばれ岬観光農園へ向かう。坂道を久々のフル装備で登って岬に向けて左折していく。開放的な芝生から眺める伊野田の海を満喫できる。カフェにもなっているので、楽しんでいく。パイナップルの上にアイスがのる。アイスはブルーシールのアイスが一品選べる。シンプルなサトウキビ味を選択する。ジーマミープリンも美味しそうなので頼んでいく。俺には合わないほどオシャレな状態で景色と美食を楽しんでいく。カフェを出ると青空が見えている。やっと伊野田の海の色が鮮やかに見え始めてきた。 ほぼ昨日の道を逆走しながら島の西側を目指していく。天気が良くなって見てみると牧草地や畑が続いていてアップダウンが多いので、リトル北海道と呼びたくなるような道ではある。日本で言うとほぼ真逆の北海道の価値観を少し感じられる道に不思議な魅力を感じながら走って行く。途中にパイナップルや島バナナの産直があったりで楽しい。海沿いではない石垣島の奥深さを昨日と今日で感じている。ただ、今日に限って言うと熟さなくて困ってる島バナナを持っていてパイナップルは飽きるほど食べたので、どちらもウケない。初日でキャンプ場に向かう途中だとワクワクするだろう。次回の石垣島のヒントにしよう。 |

海の波の音と野鳥と星空の
伊野田キャンプ場を撤収
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石垣島ご当地乳酸菌ドリンク
ゲンキクール
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見下ろす伊野田ビーチ
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やっと見えた石垣島の青空
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パイナップルとブルーシールアイス
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ジーマミー杏仁豆腐
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昼前には石垣島の西側の名蔵(なぐら)まで走って目的地の石垣やいま村に着く寸前にトラブルが来た。朝の時点で切れる寸前だった荷紐がとうとう切れた。この荷紐は何年前に買ったか覚えてないが、二段積みの荷物を支える構造の根幹を担ってる紐なので十分に働いたと感謝はできるが、いざ切れてしまうと困るものだ。荷崩れ寸前になってきたので荷物を手で押さえながら自転車を押して目的地の石垣やいま村の駐車場に駆け込んだ。幸運にも上の段の紐が切れたので、荷物を一度下ろして切れた部分を結び直してパッキングをし直す。フックや輪っかの部分で無く紐のど真ん中で切れたので修復は簡単に済んだ。
荷物の件が落ち着いたので自転車を置いて、日本最南端のテーマパークである石垣やいま村を見物していく。ちょうど昼だしレストランがぱっと見で空いてるので昼飯にする。荷紐に続いてもう1つ気がかりなことがある。明日は石垣島から西表島の北部の上原に渡ろうとしているのだが、ここ数日はずっとフェリーが欠航している。食事を待っている間に調べると、石垣島の北部は風での欠航率が高いようで南側の大原行きは出るようだ。となると、大原から上原まで走るしかないが、渡れないリスクの方が高いので予約を変更する。一安心したら八重山そばとじゅーしーが出てきた。ほろほろに崩れるソーキそばと丸麺が合う。脂身の少ない印象の八重山そばとあっさり目のじゅーしーを楽しむ。終盤にピパーチの粉を振るとエスニックに近い感覚の香りと辛さが付いて味変になる。最後まで満喫して八重山そばを満喫する。
お腹を満たしたところでテーマパークを満喫する。古民家が並んでいて八重山の古い町並みを再現している。そのうちの1つで人だかりが出来ている。ちょうど歌と踊りが始まろうとしていた。おばあとおじいの掛け合いと少しグダグダなところも楽しい。八重山の民謡に合わせた踊りは沖縄の文化を感じる。頭に瓶を乗せて倒れないように踊るのも初めて見て驚く。沖縄の民謡をいくつも覚えて、あっこの歌!となるレベルまで沖縄通になると楽しそうだ。歌と踊りを見たら古民家を見て回り、次はリスザルと戯れる。木の上やロープの上を器用に走り回り、やんちゃだったりマイペースだったりリスザルにも性格があるようで見てて面白いし可愛い。パーク内を歩くと名蔵アンパルと呼ばれているマングローブ林も散策できる。木道の上を歩きながら今回の旅で3回目のマングローブを満喫する。干潟のように生命のゆりかごのような役割を果たすからか小さい魚やカニが多く動いている。地面から根っこだけポコポコと盛り上がっている光景が不思議である。 |

荷紐の暫定対応
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石垣やいま村の八重山そばとじゅーしー
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八重山そばは コーレーグースーではなく
ピパーチで味変する
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亜熱帯の木々とひんぷん
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八重山の古民家
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サトウキビを絞る道具
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踊りも楽しめる
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やいま村のアイドル リスザル
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名蔵アンパル マングローブ
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石垣やいま村を満喫したところで、石垣の市街地を目指していく。途中で、石垣焼の窯元に立ち寄っていく。団体客が押し寄せて混雑している。GWだから仕方ないとは思うものの、空気は慌ただしい。濃い青のクリアがある皿やお椀は美しいが、値段は結構高い。あまり青の面積が少ないと料理を盛り付けると青い部分がなくなるので、青が大きい物を選ぼうとすると値段が高い。値段が高いのでじっくり選びたいが、慌ただしいので今回はスルーしていく。次回、空いてる時期に来るしかなさそうだ。
市街地に近づくとリゾート感が増してくる。フサキビーチ沿いのリゾートを走り、琉球観音崎で休憩する。もう市街地直前まで来ている。あとちょっとで石垣島一周と思うと達成感が出てくる。いかんせん天気が悪かったのが今回の石垣島ツーリングの難点とは言えるので、同じルートでリベンジしたいぐらいである。琉球観音崎を出ると市街地へと入っていく。まずはファミリーマートに立ち寄る。どこにも書かれていないが、日本最西端のコンビニである。日本最東端は行けてないが、北と南に続いて西も制した。 今回は拠点型サイクリングで道を紡いだので一気に一周した実感はないが、730記念碑に戻ってきて石垣島一周を完走した。ここまでで石垣島だけで210km走っているので、効率の悪い周り方をしたという言い方もあるが楽しみ尽くしたとも言える。 |

名蔵のマングローブと干潟
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石垣焼 青の色合いは好みだが
良い値段・・・
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石垣島1周完走
730記念碑に戻ってきた
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日本最西端のコンビニ
ファミリーマート石垣 真喜良店
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今日は宿を押さえてあるので、まずはホームセンターへ向かう。石垣島で唯一のホームセンターであるメイクマンに行く。荷紐を探すが、いつも使ってる長くて丈夫なものは見つからず少し頼りない荷紐を2本買う。今の暫定対策のままで西表島を走りきれるとは思うが、西表島自体は秘境になるので、トラブル対策はしておきたい。荷紐を買って安心したところでホテルへと向かう。
ホテルにチェックインして部屋に入ったら、まずシャワーを浴びて洗濯をする。部屋自体も1泊では勿体ないほどの広さだが、朝早くに撤収する予定だ。夕飯を食べに出ようとしたら雨が降ってきた。さっと駆け込める居酒屋で魚料理を満喫する。カジキのバター炒めや塩寿司など八重山の食材にこだわっていて美味しい。鋭気を養って次の西表島に気持ちを切り替える。 |

ホームセンター 日本最南端・最西端
メイクマン石垣店で荷紐を調達
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地ビールで乾杯
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絶品の寿司を塩で
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| 12日目 |
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石垣 -八重山観光フェリー→ 西表島・大原 |
| 2022/05/04 |
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石垣市街・大原 → 上原 → 白浜 → 上原 |
66.07 km |
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白浜 -船浮海運→ 船浮 → 白浜 |
朝からしっかり雨が降っている。西表島に渡るにあたって順調だ。上原行きのフェリーは前日の予告通りに出港せず、大原行きの早朝便に乗っていく。朝が早いからか天気が悪いからかコロナの影響かは不明だが空いている。俺も人のことは言えないが、いかにもアクティビティしますという服装の人ばかりが乗り込んでいく。何はともあれ大原行きは出港してくれるとのことで、今日は欠航に遭わず渡れることが大事だ。
荷物を下ろさないとフェリーに載せられないかとやきもきしたが、そのまま乗り込める。揺れに備えてフェリーの中では自転車は倒しておく。まあまあ揺れる船は勢いよくかっ飛ばしていく。竹富島や小浜島を見ながら船は進む。あっという間に大原港に入っていく。無事に西表島に降りると気分的には一安心だ。ただ、天気は順調に土砂降りの雨なので出発に向けて腰は重い。しかも今日はフル装備で70km以上になるのでタフな1日である。しかも明日は西表島のマヤグスクの滝まで往復7時間を歩くので天気については先が暗い。 |

雨の朝、石垣島から西表島へ
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フェリーという名前だが高速船
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予め倒しておくが船室内に置けた
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西表島 大原に到着
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秘境のイメージが強い西表島は一周する道路はなく島の東側を逆Cの字に往復するルートしかない。南の大原港と北の上原港を使うと片道で良く効率的だが、大原に着いた時点で往復の走行は必須となる。上原から入って島の北部を満喫しようと思ったが、南から北にまずは走り抜けないといけない。レーパンに履き替えて気合いを入れて走り出す。今年はフル装備での走行距離が少ないので、明確に上り坂が苦手な感覚である。港を出て早速の坂道に翻弄される。坂道を下るとマングローブが見えてくる。満潮のマングローブは初めて見る。海に浸っているヒルギと幅の広い川は今までに見たことのない景色だ。
進むほどにイリオモテヤマネコを想起させる物が多く出てくる。目撃があった場所には看板が立てられている。親子のネコも目撃されているようで、あわよくば見かけないか楽しみにしながら走れそうだ。世界自然遺産になった奄美大島・沖縄本島のやんばる・西表島ということで前者の2つには行って、奄美大島ではアマミノクロウサギを見て、沖縄本島ではヤンバルクイナを見て、西表島に来たので3種の神器とも言えるイリオモテヤマネコは絶対に見たいところだ。アップダウンの多い道を雨の中で走っていると、珍しい生き物は見かける。飛ばない鳥であるシロハラクイナが路肩にいて近づくと路外の藪へ走って逃げていく。どこかで写真に収めたいが近づかせてはくれない。 |

満潮のマングローブ
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意外と快適な西表島の道路
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是非とも生で見たい
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イリオモテヤマネコ飛び出し注意
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西表島の道はどこまで行っても広くて走りやすい作りになっている。秘境の道だと狭くてくねくねしてそうだが、傾斜は緩い。途中、由布島へ向かう港も見えたが今日は集中するために通り過ぎていく。往復でまた来るのは確定しているし天気は悪いので今日である必要がない。その点は走りに集中出来る分だけ楽でもある。カンムリワシかもしれない猛禽類や子連れのイノシシなど豊かな自然を満喫しながら走り、時折 高台から見下ろす海は気持ち良い。今日のキャンプ予定の上原に近い大見謝(おおみじゃ)ロードパークに着いたところで休憩にする。展望台とマングローブの遊歩道を満喫できる。高台から眺める海とマングローブの海岸の景色に西表島の不思議さを感じる。海の方へと降りていくとマングローブが海に面している。広さは感じないが汽水域ではなく完全に海という感じのマングローブはここで初めて見る。海に現れて泥感がないタイプである。
大見謝からしばらく走ると、高台から降りて低い海沿いの道を楽しむ。一時的に雨も上がって西表島の海のきれいさも楽しめる。昼前には上原の港の近くにあるミトレアキャンプ場にたどり着いた。海岸から少し高台に登っているので傾斜はきつかったが、この後で荷物を下ろせば楽に走れそうだ。キャンプ場で受付を済ませて宿を確保できると安心感がある。ここはシャワーもあるし冷蔵庫もある至れり尽くせりのキャンプ場だ。先にキャンプしていた人たちから話しかけられて盛り上がる。滞在型の旅をしている人が多いので今日みたいな雨は一歩も動かず泡盛を飲みながらのんびりしている。 |

イリオモテヤマネコへの注意を促す
可搬式の看板が出没箇所に置かれている |

今日は西表島の海は鉛色
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砂浜に面したマングローブ
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ようやく雨はやんだが天気は冴えない
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雨が土砂降りで降ってきたので一度動きは止まったが、小降りになった隙にテントを張ってペグをしっかり打つ。今回は2泊だし西表島は雨が降るときは強烈な降り方をするのは何度も体感してきた。テントに荷物を入れてフロントバッグだけになった状態で、再びキャンプ場を出発する。こんな日に走り回るのは、このキャンプ場で言うと異端の扱いのようだ。上原港の前にある食堂で昼飯にする。流行のメニューをもう少し観察すれば良かったと後悔したが、ソーキそばとゴーヤーチャンプルーを頼む。野菜ソーキそばが人気のようだ。それでもゴロッと大きなソーキとさっぱりした沖縄そばが美味しい。ゴーヤーと豆腐とポークだけのシンプルなゴーヤーチャンプルーも美味しくて力になる。食べ続けても飽きることの無い沖縄料理は俺の嗜好に合っているのだろう。 上原でも雨は強く降り続けるが、そのまま出発する。ちょっとだけ偵察するとスーパーがあり充実している。その先にももう1軒ある。秘境のイメージだった西表島が思いのほか便利で滞在型のキャンプも楽しめる。もしかしたら旅人としての終の棲家みたいな地になるかもしれないと思い始めてきた。滞在したくなる気持ちが分かる。偵察はそこそこに西へ向けて走る。今日は意地でも2カ所にたどり着きたい。浦内川を渡る橋からのマングローブや森の眺めは凄かったが、雨も酷いし急いでるので心を鬼にしてスルーしていく。 |

今日もゴーヤーチャンプルー
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ソーキそば
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目的地の1つである東経123度45分6.789秒の子午線モニュメントにたどり着く。北緯XX度とか東経XX度みたいな場所は好きで欠かさず写真を撮ったり寄り道をしている。最終目的地の白浜から乗る船の時間まで余裕がありそうだし、早朝からの走りで眠いのでコーヒーを飲んでいく。ちょうど良いところにカフェがある。ただ尻がびしょ濡れで椅子を濡らすと申し訳ないので店の外のベンチで飲む。カフェインが入ってすっきりしたところで白浜に向かう。 土砂降りの雨は相変わらずだが、最後のトンネル(行った当時は知らなくて後に調べて気づいたのだが、このトンネルは西表トンネルと呼ばれており日本最南端・最西端のトンネル)の峠を抜けて白浜の港にたどり着く。路線バスのバス停の日本最西端があるが戻った後に回すとして、まずは船に乗る。 |

東経123度45分6.789秒
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子午線モニュメント
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日本では西表島だけ
東経123度45分6.789秒
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西表島の周りの小さな島に囲まれた静かで海岸線に人工物の気配を感じない湾を船は進んでいく。しばらくすると小さな船浮(ふなうき)の集落に着く。場所的には西表島ではあるが、船でしか渡れない秘境の集落がある。せっかく西表島に来たので、絶対に行っておきたい場所である。帰りの船まで1時間程度の時間があるので集落を歩く。丘を越えた向こうの海岸を見に行く。急ぎ気味に歩いて行くと、イダの浜にたどり着く。着いたときはツアーの船が乗り付けていたが沖へと去ると凪で静かで透明な海が広がっている。雨で濡れてるものの白い砂浜と透明感のある海が今までに見たこともない景色になっている。誰もいないプライベートビーチではあるが広がりもある。空は曇っていても海の色は鮮やかだ。感動を独り占めして、ここまで来た喜びをかみしめる。
しばらくすると同じ船で渡ってきた夫婦が来たので、俺は集落の方へと戻ることにした。ここは独り占めする権利はシェアするべきと考えた。与那国島の次に西にある場所を極めたので、西表島の完走を果たせば最終段階に進める。そんなことを考えつつ素朴な集落を見ながら船を待つ。マニアックな旅人が訪れるだけで観光地と言うわけではないので、静かに観光して去るのが妥当だろう。帰りの最終便の船に乗り込み行きと違って雨のやんだ静かな海を進んでいく。 |

白浜から船浮集落へ行く船
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秘境の湾内を船は進む
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西表島にありながら
船でしか行けない船浮港
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港・集落から山道を抜けると
秘境のイダの浜
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鏡のように静かなイダの浜
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日本で二番目に西の果て
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白浜港に着いたらバス停を見に行く。ここが日本最西端の路線バスのバス停となる。日本最西端とは書いてあるし最果て感はある。それ以上にバス停の前に飼われている山羊たちに気をとられてしまう。写真を撮って山羊と戯れていく。人懐っこく駆け寄ってくるかと思えば頭突きするチャンスを伺っている感がある。動きは素早く迫力すらある。沖縄にいるとヒージャーと戯れる機会が多いので楽しい。
最西端のバス停と山羊に満足したら出発する。宿は確保したしスーパーの開いてる時間も確認したので、のんびり帰って行く。帰りは雨がやんで快適な走りになる。行きにスルーしまくった海岸線の眺めも満喫する。島に囲まれた静かな湾が穏やかな景色となっている。それを過ぎて浦内川の眺めも楽しむ。明日は遊覧船で浦内川を上ってから歩くが、他の人が誰もいない静かなマングローブの川で夕暮れを眺めるのは違った趣になるだろう。 |

日本最西端のバス停
(路線バス)
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日本最南端と最西端を結ぶ路線バス
白浜バス停が西の終点
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白浜バス停のヤギ
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| 上原の市街地に戻る時にスーパーに立ち寄る。ここで石垣牛の切り落としと挽肉とチーズとレタスとタコライスの素を買っていく。2日間の飯のプランが見えてきた。キャンプ場に冷蔵庫があるのも食事の幅が広がる理由にもなる。もう1軒のスーパーにも寄って明日の朝飯なども買って準備は万端だ。だが、ここで再び雨が降ってきた。どうも楽はさせてくれない西表島の気候である。雨に打たれながら上原港から坂道を上ってキャンプ場へと帰る。すると大量の羽虫が地面の近くを飛んだり地面に降りたりを繰り返している。それを狙うヤモリが食べてる食物連鎖が目の前で繰り広げられている。キャンプ場のすぐ近くまで帰ってくると亀とカエルが羽虫を食べている。後で知ったがこの亀は天然記念物のセマルハコガメだ。自然の豊かさを改めて感じる。 |

美田良浜の眺め
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浦内川の河口
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浦内川マングローブ
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キャンプ場に戻るとシャワーを浴びる。夕飯の前に明日の準備をする。トレッキングシューズと靴下を出し、ザックを空にする。レインウェアはすぐに着れるように建物の軒下で乾かす。短パンとレッグカバーだけで長ズボンはないがそれも準備する。
シャワーを浴びたら炊事場で夕飯を作る。まずは米を炊き、その間に挽肉とタコライスの素を準備する。ここでミスに気づいた。タコライスの素は挽肉が含まれていた。つまり挽肉が余る。そこでアイデアが浮かぶ。タコライスの素は日持ちするので保留として挽肉を中心にメニューを組み立てる。米が炊けて蒸らしている間に挽肉を炒めて宮古島の味噌を混ぜて味噌味を付ける。炊けた米に炒めた挽肉を乗せてチーズと千切ったレタスとトマトを散らす。味噌でタコライスを作る。このヒントは久米島に久米島の味噌で炒めた挽肉を使ったタコライスがあるのをYoutubeで見ていたのでリカバリ策が頭に浮かんだ。味噌で炒めた挽肉とチーズは確かに合う。 |

味噌味のタコライス
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| 自然が豊かすぎて虫やヤモリやムカデなど何でも出るキャンプ場で時折 叫び声が聞こえるが、俺は虫には慣れてるので落ち着いて飯を食う。飲み会にがっつり参加してしまうと明日に響くので今日は炊事場で飯を食べてるときに、西表島を横断してきたという地元のアウトドア趣味の方と話をする。登山やシュノーケルなど多趣味な方なので色んな話を聞けて有益な夜となる。今日は明日に備えて早く眠ることにする。 |
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| 13日目 |
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軍艦岩 → マヤグスクの滝 → 軍艦岩 |
| 2022/05/05 |
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浦内川 |
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上原周辺 |
4.56 km |
朝の5時に目覚めて準備をする。昨日のうちに買っておいた柏餅を朝飯にする。ザックにタオルや行動食や1.5Lの水を準備していく。ツアーに参加しているためキャンプ場まで迎えに来てもらう。私の他は大学生の男女が参加している。ガイドさんも含めた4名のパーティーで歩いて行くことになる。昨日までの雨で川の水量が心配されるところだそうだ。途中、カンムリワシを見つけて教えてもらえた。止まってて頭の上が見えるとカンムリワシはすぐに分かる。
浦内川で準備をするが、靴は貸してもらえた。ぬかるみが凄いのでトレッキングシューズはあまり良く無さそうだ。まずは船に乗って浦内川を上流に上っていく。マングローブから始まり徐々に山深いところに入っていく。沖縄最大の河川が離島の奥地にあるのが不思議だが西表島は沖縄県で2番目に広い島だし細長い沖縄本島と違って幅があり山深いので地図を見ると納得もできる。 |

こどもの日なので、朝は柏餅
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浦内川を船で上る
やっと晴れ間と日光が見えてきた。
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どこまでも続くマングローブの森
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船は上流に着くとトレッキングが始まる。最初は女性がガイドの次を歩き最後尾を私が歩いて行く。滑る地面に慣れず、滑ると分かっていても転倒を防げない。亜熱帯らしい蒸し暑さも体に効く。それ以上に登山慣れしていない私にはハイペースな歩きがきつい。登山慣れしてペース調整をするガイドさんと登山経験があり若い大学生に素人のおじさんが着いていくのが大変な状況にある。先頭を歩いていた女性が岩の間に落ちそうになったところで、先頭が自分に交代する。ペースを落とすわけに行かないプレッシャーの中で必死に歩いて行く。ぬかるんだ亜熱帯の森を黙々と歩く感じになり余裕はない。
最初の見所のカンピレーの滝で軽く写真を撮っていくが、増水してド迫力になっている。ここからは本格的に登山道だが相変わらず滑り芸は止まらない。途中からは川歩きに変わる。アウトドアツアーの事故で世の中が大騒ぎになってる昨今なので、増水中の川歩きにはガイドさんたちも慎重になっているが、行くことになった。複数チームのガイドツアーで協力して全員で行こうと言うことになった。ギリギリ行ける水量で水量が減りつつある状況ではあった。しかし、水の中を歩いて岩の上に上って、また水の中を歩いてと全体的に容赦ないルートが続く。夢中で歩き続けてずぶ濡れになりながら、目標のマヤグスクの滝にたどり着いた。ガイドブックのイメージだと岩をサラサラと流れて造形美を楽しむ滝だが、ド迫力の水量で岩の上でしぶきが散っている。滝登りが出来る雰囲気は無い。水量が少ないと滝上でランチらしいが、それどころではない。
休憩する時間のない歩きで足にだいぶ来ていて滑り芸は止まらないし流されそうになる場面も多い。このあたりが疲労のピークとも言える。ここまで自転車で700km走って良い感じに疲れは貯まってるし登山に使う脚力はまた別物なのでフラフラである。16時までに船着き場に戻らないと帰れなくなるプレッシャーがある。途中の寄り道は歩きのパフォーマンス次第という状況でもある。ここに来て最も足を引っ張りそうなのが俺という状況で老体に鞭を打って必死に歩く。若い人たちの意欲を邪魔してはならないと自らを追い込む。ギリギリではあるが悪くないペースで歩いて行き、徐々に滑り芸の頻度は減っていった。 |

軍艦岩の港に到着
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亜熱帯の森に流れる滝
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ド迫力 カンピレーの滝
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お昼をどうしようか?という話になり、大学生の女性が「滝を見ながらランチ」と提案したので、おじさんとしてはそれを実現するために体力を振り絞らないといけない。その必死さは歩きの早さと確実さに何とか繋いでいく。なんとかカンピレーの滝で昼飯を食べる時間は確保できた。ツアーのメニューで沖縄そばを食べれることになっていてガイドさんが作ってくれる。その間、平らな岩の上で仰向けで寝て体力を回復させる。携帯電話で言うと0%付近から急速充電しているイメージだ。無駄なエネルギーを使わず徹底的に回復に充てる。自転車で走ってるときも極限状態になったらやっている休憩法だ。沖縄そばは まさかの展開で麺を忘れて来たそうなのでスープとソーキだけになったが、塩分が体に染み渡りパワーが少し戻ってきた。
ここからもグロッキーになるまで必死に歩く。ジジーが若い人の邪魔をする展開だけは中間管理職となっている昨今で最も避けたい展開だ。ここに来ても同じである。なんとかマリウドゥの滝を見物する時間も確保できた。見るべき滝を全てコンプリートできた安心感は大きい。滑り芸は止まったが、しょうもないところで躓く。だいぶ足に来ている。ツアーメンバー同士で話していても俺の旅履歴がずば抜けておかしいので、浮いてる感はある。自転車で700km走って来て、昨日も70kmを走ってキャンプして、今日はトレッキングしてキャンプして、明日も70km走って星空ツアーで歩くプランがストイックすぎる状態だ。そんな頭おかしいおじさん含むチームは16時に無事に船着き場に戻ってきた。他のガイドツアーも全員戻ってきて一安心と言える。 帰りの船は安堵の気分で景色を楽しむ。岸に戯れるイノシシの親子を見たり晴れの浦内川を見ながら帰ってくる。自販機でがぶ飲みして体力を回復させて靴も履き替える。そんなに歩きが早くないからか、吹いてもらったヒル避けが効いたからか、ヒルに噛まれることもなく無事に終わった。体はボロボロの状態で車でキャンプ場まで送ってもらう。普通は宿だがキャンプ場で送迎というパターンも斬新だ。キャンプ場に下ろしてもらいトレッキングツアーは終了した。 |

マヤグスクの滝
サラサラと流れてる水が象徴的だが
今日はド迫力の水量
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カンピレーの滝
帰りは多少は迫力が減った
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マリウドゥの滝
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キャンプ場のハンモックでしばらくぶっ倒れた後で現実に戻る。締め付けてるレッグカバーを外してSPDサンダルに履き替えて買い物に行く。今日はビールを買ってくる。スーパーでピーチパインも買ってくる。ヘトヘトの体で坂道を上って、シャワーを浴びる。全身の汗と泥と加齢臭を洗い落としてさっぱりする。泊まっていた虫取り好きのファミリーはツチボタルを探しに行ったり、セマルハコガメを捕まえて見せてくれたりと生物マニアを極めている。私も子供の頃は虫取りが好きだったし今でも野生生物の目撃に喜びを感じている。
今日はサラダと牛丼を作る。石垣牛とタマネギをフライパンで煮る。焼肉みたいな食べ方もありだが、あえて牛丼にしてみる。炊事場で一緒に飯を食べていた女性2人との会話が盛り上がりつつクレイジーな食生活に驚いていた。まずはご飯を炊く。ご飯が炊けたら、フライパンにタマネギを入れて軽く炒めて醤油と泡盛と水と黒糖を入れる。牛肉を煮てあくを丁寧にすくって完成する。今日は歩ききった安心感で酒を飲んで会話が盛り上がる。疲れと飲みでヘトヘトになるまで楽しんで眠りにつく。 |

天然記念物 セマルハコガメ
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贅沢 石垣牛の牛丼
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| 14日目 |
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上原 → 由布島 → 大原 → 豊原 |
37.65 km |
| 2022/05/06 |
朝、体中が筋肉痛である。予想通りではあるが、予想を超えている。何というか、筋肉痛ではない箇所がない。肩、両腕、手、腰、太もも、ハムストリングス、ふくらはぎ 全部がパンパンである。体の疲れで準備がはかどらないが、まずは朝食を食べながら回復を図る。小さいピーチパインを切って他のキャンパーにも振る舞いつつ楽しむ。旬のパイナップルがジューシーで本当に美味しい。よぼよぼになりながら準備をする。今日はキャンプとしては最終日になるのでテントをしっかり乾かしてから畳む。そんなことをしていると昼前まで出発がずれ込んで、日が昇ると暑くなってくる。
汗だくになりながらキャンプ場を出発する。一昨日の道を戻るのでしんどい箇所がどこにあるかも、だいたい頭に入っている。行きとは圧倒的に違うのは海の美しさだ。大興奮しながら景色を楽しんで行く。やっと西表島の本気を見たような気がする。一昨日に行ったイダの浜も晴れてると物凄くきれいだとキャンプでご一緒した方にも教えてもらったので、是非もう1回行きたい場所である。 しばらく走ると由布島へ渡るところに来た。バス停で昨夜一緒に飲んでた方と再会する。自転車を置いて次の牛車を待っていると、昨日一緒に歩いた大学生2人も来た。全身にダメージを食らっている自分と比べると動きが軽やかだ。俺は牛車に乗るが彼らは歩いて渡るとのことで、ここでお別れとなった。牛車に乗り込むと、水牛がゆっくりと島の方へと歩いて行く。足首ぐらいまでの深さなので恐怖感は全くないが、非日常感がある。水中に糞をすることなども水牛の野生の本能だと聞くと奥が深い。気まぐれで立ち止まってしまう水牛もいたりで性格もあるそうだが、比較的にスムーズに渡ってくれてるようだ。途中、船頭さんが弾いてくれる三線と島唄を聴きながら、ゆっくりした時間が流れていく。 |

2泊したミトレアキャンプ場を後にする
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西表島の本気を見る
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行きとは違い青く輝く海
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干潟から始まる遠浅の海
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干潟からのグラデーションが良い
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アップダウンすら気持ち良い晴れた海
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水牛のモニュメントが由布島の入口
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牛車から降りて由布島を歩く。標高を全く感じない平らで低い島は見慣れた亜熱帯の植物でリゾート感がある。渡ってすぐの食事処は既に終わっていて、店の外で飲食するカフェが辛うじて開いている。海を眺めつつ日陰で食べる場所があると理想的だが、眺めの良い場所は日当たりが激しい。海が見えないが木陰の席を確保する。昼飯を食えないならケーキを食えば良い。西表島産の黒糖を使ったガトーショコラと黒糖ジェラートとバタフライピーのジェラートにアイスコーヒーを付ける。少し特別感のあるメニューにワクワク感がある。昼飯感は無いが腹は満たせる。コクのある黒糖が良い味を出している。こだわりのコーヒーと合わせて楽しむ。
島の中を散策し植物園を楽しむ。ブーゲンビリアが色とりどりで楽しい。葉っぱの先だけが花びらのように色づいているのでよく見ると不思議な花である。この島にもあるマングローブを見て、蝶々を見て島から戻る。16時の最終便の牛車に間に合わなさそうかと思って歩こうと思ったら、乗せてもらえた。牛も業務終了時間は分かるようで、急ぎ気味に帰って行く。帰りも三線と島唄を聴きながら進んでいくが、行きと違って水牛がやや急ぎ気味なのが分かる。人間と同じで早く帰って飯なのだろう。どこか人間のようなところが可愛く思えてくる。西表島に渡り終えて、水牛の写真を撮ると水牛たちはすぐに帰って行く。 |

鏡のような海の向こうに由布島
歩いても渡れる深さ
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鏡のような海を静かに歩く水牛に
曳かれる牛車
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これから乗る牛車
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亜熱帯の植物園の島
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黒糖ガトーショコラとアイスコーヒー
黒糖とバタフライピーのジェラート
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沖縄県の県蝶 オオゴマダラ
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マンタのモニュメント
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マンタの浜
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島全体が植物園の由布島
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ブーゲンビリアの花
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島唄と三線を聴きながら海を渡る
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最終便を追えて家路を急ぐ
サラリーマンの水牛
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由布島が楽しくて時間をかけてしまった感はある。今日は宿がリゾートなので港の送迎の電話がかかってきて、ついつい人の良さを演じてしまい18時に着きますと答えてしまった。改めて距離を調べると残り13kmなので寄り道せずに走れば1時間で着くとは思うが、何か面白い物を見つけてしまうと過ぎそうだ。以外と今日は宿を押さえているので泊まる場所と風呂と飯の心配はないが、あまり遅いと迷惑をかけてしまう。一昨日に雨の中で満潮のマングローブを眺めたところは、今日は干潮になっている。行きは遊歩道を見落としたが帰りは見つけてサキシマスオウの群生を見ていく。強度を出すためのリブや放熱のためのフィンのような構造の板根(ばんこん)が立ち上がっている。海に浸る中で根っこの構造で踏ん張る姿に機能美を感じる。
サキシマスオウの群生から丘を1つ越えたら大原まで戻ってきた。ここからまだ6km程度進む必要がある。大原から丘を登ると、海の向こうに島が見えてきた。西表島の南になるので、波照間島だろう。標高は高くなく小さな島なので全貌が見渡せる。地図に線を書いて塗りつぶし続けてきた旅の一つの到達点である日本最南端の島が目の前に見えるところまで走ってきたことを思うと感慨深い。喜びをかみしめながら豊原のバス停まで走り抜いた。ここが日本最南端のバス停となる。バス停を意識して端っこを回ったことはないが、北と東は宗谷岬と納沙布岬だろうし西は一昨日に制したので、バス停についても日本4極制覇となった。 |

サキシマスオウの板根
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日本最南端 豊原バス停
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帰りは干潮の川沿いのマングローブ
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引き潮のマングローブ
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大原を過ぎると南に波照間島
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鯉のぼりと向こうに波照間島
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バス停のすぐ近くにある今日の宿 ラティーダ西表に到着した。18時着と言いながらも17時半ぐらいには着けたので安心した。全ての部屋が離れになっているリゾートで西表島の南に面している。フロントでチェックインを済ませて、自転車を部屋の前に持って行こうとしたら電話がかかってきた。今夜の星空ツアーのガイドさんからで、今日は曇りになりそうだが参加するかどうかを聞かれた。迷うこと無く即答で参加すると答える。もう1組いた人たちはキャンセルしたそうだが、星が駄目でも他にもプレジャーはあるはずで勿体ない判断に思える。コインランドリーがあるのを確認しつつ表の庭にいるヒージャー(山羊)と戯れる。親子の山羊が繋がれていて草を食べている。人が近づくと興味津々に寄って来て、子ヤギが暖かくて柔らかい頭で頭突きしてくる。部屋の横に自転車を置いて、部屋に入る。広々としたバリ島風の内装で居心地は最高に良さそうだ。
まずは着替えを持って風呂に入りに行く。ラティーダ西表にある西表島温泉カンパネルラの湯が日本最南端・日本最西端の温泉である。日帰り入浴は宮古島のシギラ黄金温泉だが、宿泊まで含めた全てのジャンルでの最果てはここだ。HPの案内内容を見てると、いつ日帰り入浴の営業を始めても不思議では無いので、後に最果てが変わっても制覇した状態にしたい。西表島の南の果てだし西は白浜ぐらいしか無いほど奥なので、これより端っこになろうとすると波照間島と与那国島に温泉が掘り当てられない限りは更新されない。その状況は想像しづらいものがある。気持ちの良い露天風呂からは目の前の森と空が眺められる。夜だと南十字星が見えるそうだ。走りとして宮古島と石垣島を完走していて、西表島も往復ルートをほぼ制している状態なので、旅全体の完走が近い終盤に来ている中で沖縄では珍しい温泉は喜びに包まれる感覚である。
部屋に物を置いてから食事に行く。建物の2Fのレストランからは眺めが良く夕日が見える。澄んだ空とポツポツと並ぶ離れの部屋が良い雰囲気を出している。料理も沖縄の食材にこだわった一品が続く。タマンとカジキの刺身にオオタニワタリの天ぷらなど沖縄でしか見ない食材を楽しむ。沖縄本島の本部牛のサイコロステーキにも魅せられる。締めの漬物のパパイヤの黒糖漬けが美味すぎてハマる。少し香ばしさのある黒紫米(こくしまい)のご飯が止まらなくなる中毒性がある。あまりに美味しすぎて、ご飯をおかわりしてパパイヤの漬物だけ追加してもらった。夕飯を終えて、ほろ酔い状態で1Fに降りるとツアーガイドさんが既に来ていた。 |

出迎えてくれるヤギの赤ちゃん
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ついに来た。日本最南端・最西端の温泉
カンパネルラの湯
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絶景を楽しみながら乾杯
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全室が離れになってるリゾート感あふれる宿
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窓から夕日を見ながら夕飯
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本部牛のサイコロステーキ
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島野菜とオオタニワタリ天ぷら
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赤米と八重山そば
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パパイヤの黒糖漬けにハマる
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急いで部屋に戻ってスリッパから靴に履き替えて車に乗り込む。目が明順応しないように車のパネル類にも黒い布をかぶせている。スマホも見ないように勧められる。星をよく見れるスポットに向かう前に大原近くを色々と案内してもらう。ガイドさんの説明で初めて知ったが、さっき通ってきた大原の信号が日本最南端の信号機とのことだった。明日、大原の港に行く途中で写真には収めておきたい。自然に生えたパパイヤの木とかガードレールの柱に止まってるリュウキュウコノハズクの姿も見ることができた。リュウキュウコノハズクは奄美や沖縄でキャンプすると、その声を耳にしながら寝ることが多いので自分の中では沖縄キャンプの象徴的なBGMの主というイメージを持っている。その姿を見るのは初めてなので喜ばしい。
最初のスポットに到着し車から降りる。足下にハブがいないか確認してから下ろしてもらう。前に奄美大島でツアーに出たときもそうだが、この緊張感が楽しい。目はしっかり暗順応しているおかげで星空が感動的なほどよく見える。曇っていた空も時間が経つにつれて雲が減ってきて南以外は晴れている。もう少しで南十字星も見えそうな空だが、南が完全に晴れないと低めに出てくるので見えない。星空をレーザーポインタで分かりやすく説明してもらえたりで、楽しみの多いツアーとなっている。牧場の近くで川が流れてるわけではないが、足下には蛍が舞っている。上空には星空が見えて足下には蛍と贅沢な状況だ。何カ所か星空を見れる場所を回り、竹富町の星空保護区の説明などを聞きながら星空を楽しんで行く。
ホテルまで送り届けてもらい大満足のうちにツアーは終わった。あわよくばイリオモテヤマネコを見れないかと思ったが、20回ツアーして1回遭遇する程度の頻度だそうで、粘り強く西表島に通ってやっと遭遇できるものだろう。部屋に戻ってからは買っておいた酒を飲みながら星を見る。部屋の南側にコンクリートで土間打ちしたスペースがあるので、蛇などのリスクもなく座り込める。南十字星の探し方を調べて探してみるが、やはり雲の中に入っている。あと少しということで酒を飲みながら粘ってみたが駄目そうだ。星を見ながら残りのガスでお湯を沸かし続けてガスを使い切る。ガス缶に穴を空けて水で満たすのを繰り返してガスを完全に抜く。満足の多い1日を終えて眠りにつく。 |
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| 15日目 |
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豊原 → 南風見田 → 大原・石垣市街 |
23.54 km |
| 2022/05/07 |
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大原 -八重山観光フェリー→ 石垣 |
| 爺なので朝は早く目が覚める。普段は絶対にないが部屋の外で朝日を見る。東はやや曇っていたので朝焼けだけとなったが気持ちの良い朝である。出発前に洗濯と乾燥を済ませたいので、ホテルのコインランドリーで洗濯する。朝からヒージャーは元気で子ヤギはおっぱいを飲んでいる。可愛さに癒やされたら洗濯をしながら朝食を食べる。時間をたっぷり使って10時に出発する。今日は続きの南風見田(はえみだ)の海岸まで行って大原の港に戻って石垣島に帰るのみなので、のんびりできる。 |

朝日を見ながら散歩
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戯れる赤ちゃんヤギ
頭突きが暖かくて柔らかい
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母乳を飲む子ヤギ
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星と蛍を見て飲んだコンクリの土間
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全室離れのリゾート
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| 今日も天気が良く暑い。豊原のバス停を過ぎると県道が終わり、これまで以上に辺鄙な場所になってくる。サトウキビ畑と海を見ながら徐々に山が迫ってくる狭い海岸線へと入っていく。車も人影もない道である。途中、忘勿石(わすれないし)に立ち寄っていく。駐車場に自転車を置いて遊歩道を海岸へと降りる。岩に囲まれた静かな砂浜と岩の向こうには南風見田の浜が広がっている。誰もいない海の向こうに波照間島が見えている。忘勿石は戦時中に波照間島から強制的に疎開して来てマラリアで大量に亡くなった悲劇と故郷の波照間島を忘れないための記念碑となっているが、文字が書いてあるプレートは既に崩壊して銅像だけが波照間島の方を向いている。後から調べると石碑では無い本来の忘勿石があるそうだが、それは見つからなかった。 |

忘勿石から眺める海と波照間島
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忘勿石 識名先生の銅像
戦争マラリアの悲劇を見る
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識名先生の視線の先には波照間島
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さらに奥へと進むと南風見田に突き当たる。ここが西表島の道路で行ける最果てとなる。イリオモテヤマネコ発見の記念碑があり、その向こうは出入りするときに自分で開けて入るフェンスがある。舗装されてない道を歩いて行くと南風見田の浜に出る。誰もいない自然のままの砂浜が気持ち良い。今日は天気が良いからか海も穏やかで色鮮やかな海が広がっている。その向こうには波照間島を見る。日本最南端の一歩手前まで来たことを改めて実感する。南風見田にキャンプ場があって、こんな辺鄙な場所なのでどんなもんかと気になっていたが、意外ときれいに整備されてそうだ。次に西表島に来た時は使ってみたい。 ホテルから来た道を戻って豊原まで行く。豊原から大原は敢えて県道を戻らず海沿いの辺鄙な道を選んでみる。サトウキビ畑と牧場越しの海を見ながらのんびりと走る。大原港までの距離はたかが知れてるし時間はあるので気楽そのものだ。大原まで戻ったところで昼飯を探す。すると郵便局のすぐ近くにキッチンカーが止まっていた。本能的に美味しそうな予感がしたので、ここにする。沖縄そばにチマキとシンプルな塩のおにぎりにする。日よけのテントの下で快適に食べようとしたら、自転車を立てかけていた倉庫の近くに車が戻ってきた。慌ててどけに行こうとしたら、置いてる場所は問題なくて、ここのキッチンカーの米を作っている農家の方だった。西表島は1年に2回の稲作をする2期作をやっている地域で、社会の授業で習った記憶はあるが実際に見聞きするのは初めてだ。農家の方の人の良さが米の味にそのまま現れているようで、シンプルなおにぎりも黒糖の利いた絶妙な味付けのチマキも美味しい。 |

イリオモテヤマネコ発見の地
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道の終点からフェンスを開けて歩く
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木々の間から海
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絶景の南風見田の浜
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日本最南端・南風見田キャンプ場
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牧場が広がり、向こうに海
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ちまき |

八重山そば
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| 昼飯の後で大原の信号に行く。自転車と信号機の写真を撮り、日本最南端の信号機への踏破を果たす。続いてやまねこ公園にも行く。大きなイリオモテヤマネコの中から滑り台が降りている。滑りはしなかったが見た目のインパクトはかなり凄いものがある。フェリーまでの暇つぶしにも限界が来た。まだ2時間近く余っているので、街を回っているとカフェを見つけたので入る。たまっていた日記を書きながら、アイスティーとあがらさーを食べる。月桃の葉の香りが漂い、黒糖の香りとコクが楽しめて、ふわふわもちもちした食感が美味しい。庭の花を見ていると通り雨が降ってきた。天気が良くても通り雨が降ってくるのが沖縄の気候なので、カフェに入っておいて正解だった。 |

日本最南端 大原交差点の信号
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フェリーの時間が来たので港へと戻る。売店でちょっとしたお土産を買ってフェリーに乗り込む。今回の旅で西表島でやり残した事は無い。程よく宿題を残しながら楽しすぎた西表島を後にする。また、日記を書きながら海から島を見つつ石垣島へと戻っていく。石垣港に戻って与那国島行きのフェリーや波照間島行きの貨客船のターミナルの下見をして、荷物の発送へ行く。
コンビニでガムテープを買って店の表で荷物を梱包する。箱の表に物品名を書いておく。チェックがやたら厳しく液体物は成分表までチェックする。市販されてる頭痛薬とか軟膏薬までやっている。こっちも馬鹿じゃないので圧縮した気体であるエアゾールを使わない物を使うとかリチウムイオンは同梱しないなど注意書きの配慮は全てやった状態で入れてるが まず「船便なので3週間かかります」と言い出す。こいつらは内容がよく分からない=船便なのだろう。虫除けのエタノールが駄目だとか医薬品の成分がとか言い始める。もはやきりが無い。それでいて、もっとアルコール含有量の高い泡盛は送っても良いというので馬鹿げてる。こいつらは荷物の内容を全部書けというが、俺に言わせれば何がOKで何がNGか全部細かく書けと言いたい。目の前で店のゴミ箱に捨てて、散々もめながら発送が完了した。
荷物を送って身軽になった自転車で石垣港へと戻りホテルにチェックインする。当然ながら今日からはキャンプは出来ない。再び運送会社から携帯に着信だ。今度は乾電池式のLEDランタンが発送できないので中身を捨てて良いか船便に変更して3週間かかるけど良いかと聞いてくる。平気で荷物を3週間遅れにするか物を捨てるかの選択を迫るのもおかしいし、さっき散々チェックして揉めたのに何故次から次に言い出すのか理解に苦しむ。そもそも店に貼ってある注意書きにもWebサイトにも駄目だと書いてないし、市販されている工業製品の回路に接続されているしリチウムイオンでもない。電源もONにならない構造になっている。分解して電池を抜きたいので構造を教えろなどと言ってくるが、そもそも必要性が分からない。人の家電製品を分解する神経が理解できない。しまいには「石垣だけはルールが厳しい」とか言い出す。会社としての見解と個人としての見解が整理できていない。次回以降はゆうパックを試すことにしよう。
ホテルの近くの居酒屋で夕飯にする。GW最後の夜の人が多いからか混雑してるので今日は飲みは軽めにしていく。夜光貝のバター炒めやゴーヤーチャンプルーを満喫する。明日の黒島行きの船も朝が早いので眠りについた。 |

楽しい西表島を終えて
石垣に帰ってきた
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オリオンビールで乾杯
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夜光貝のバター炒め
バターが意外と合う
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| 16日目 |
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石垣 -八重山観光フェリー→ 黒島 |
| 2022/05/08 |
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石垣市街・黒島 |
28.28 km |
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黒島 -八重山観光フェリー→ 石垣 |
盛りだくさんな旅も残り2日になった。朝は早く目覚めてチェックアウトする。連泊に出来なかったのが痛恨だが仕方ない。今日も離島ターミナルへ行き、黒島行きのフェリーに乗り込む。西表島に行くフェリーより間口が狭いので荷物を全部送り出しておいたのが正解だった。荷物がなく幅が狭くなった自転車を乗せて船は出発する。西表島を横目に見ながら全体が見えるほど小さい黒島へと近づいていく。天気が今日から崩れ始めてくるので、すっきりとは晴れてないものの、雲の間から光の筋が降りて幻想的な景色になっている。
あっという間に黒島に到着した。ハート型の島の北西の港に上陸したら、西側から回っていく。海岸ギリギリの道はダートから始まる。レンタサイクルで回ってるぐらいだから路面は大きくは荒れていない。26インチのタイヤなのでオンロード用とは言え悪路には少し強い。島の外から見ても山がない平らな島なのでアップダウンは無いに等しい。少し走ったところで土手のような地形を越えて海に出る。流れが速いからか遊泳禁止ではあるが、プライベートビーチの向こうに八重山の島々が見えている。何も無いことを楽しむ島とは聞いていたが、これが黒島の楽しみ方だろう。琉球石灰岩の石垣で囲まれた牧場を見ながら回るダートは黒島独特の景色だろう。海側は土手のようになって木が茂っているのでずっと海を見ながら走るわけではなく、人の気配はないが牛の気配だけがある素朴な島の道を楽しんで行く。 しばらく進むと黒島研究所と呼ばれている唯一とも言える見所に着く。何故、研究所と言う名称なのか、何があるのか謎が多い場所で気になっていた。黒島に流れ着いたロケットの残骸などの漂流物や黒島の生物などが展示してある。固有種や外来種の問題にも触れていて、とにかく展示内容が丁寧で細かい。生物学が好きな私にはたまらない内容だ。飼育されているクジャクは外来種の問題を示唆している。小浜島のリゾートで飼っていたクジャクが逃げて石垣島や黒島にも定着している。敷地の外側になるとウミガメや魚が飼育されて餌付けも出来る。ワクワクしながら餌を買ってあげてみると、水をバシャバシャしておねだりしてくるウミガメが可愛い。黒島研究所のオリジナルタオルハンカチを買って後にした。 |

黒島行きの船は小さいが
自転車を積み込める
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沖に差し込む日光
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黒島に到着
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天気は冴えないが海はきれい
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人が少ないプライベートビーチが連発
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ダートからこんな道を歩くと海
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黒島一周の開始はダート
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琉球石灰岩の塀が印象的な牧場
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黒島研究所
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ウミガメの剥製
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ロケットの破片
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八重山に定着した外来種のクジャク
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ヤシガニ
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サメもいる
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餌をおねだりするウミガメ
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ここから一度は集落に出るものの数軒の宿と民家があるだけだ。ビジターセンターに立ち寄って黒島の祭りなどの文化も見て、また牧草地ばかりの海沿いの道へ出る。時折、足を止めて海を眺めたりで素朴さを楽しむ道が続く。島の南の端まで行くと黒島灯台にたどり着く。これでフェリーが運航されている島でいうと波照間島の次に南にたどり着いた。西も南も2番目を極めた。何も無いことを楽しむ島、今は島をひたすら走り回って楽しむ。
海を一周する道はここで終わって島の中心へと入っていく。ちょうどここで昼飯にしようと、島では数少ない食事処に行ってみると痛恨の休みだ。このほかは港の方に1軒とカフェが1軒あるようだ。空腹は一旦忘れて石灰岩の石垣が並ぶ沖縄らしい素朴な町並みを楽しむ。何か食べるものが無いか共同売店に立ち寄る。これもおそらく島で唯一で、当然だがスーパーやコンビニなどというものは無く1軒の共同売店のみだ。そんなに充実したお弁当が売られてたりはしないが、八重山そばが売られていた。キャンプ道具は発送したから火は使えず麺を茹でたり出汁を作ったりはできない。ソーキや三枚肉といった沖縄そばらしい具は売られていない。だが、缶詰のレトルトパックが売られていることに気づく。八重山そばの袋に からそば の説明が書いてある。確かにTVで見たことがあった。麺の袋に鯖や鰯やサンマなどの缶詰を入れて袋の外から揉んで混ぜるだけで食べれる。これだ!と閃いたら、せめて野菜は食べたいのでトマトとキュウリも買っていく。 |

ビジターセンター
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旗頭
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仲本海岸
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転がってる大きい珊瑚
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沖に見える波照間島
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黒島最南端 黒島灯台
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夫婦ガジュマルの木
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夫婦ヤラブの木
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昼飯の材料は手に入ったし食べる見通しも立ったので、次は場所を選ぶ。島の中心から少し港寄りに進んだところに展望台があるので、そこで食べる。東屋の下のベンチとテーブルで作る。八重山そばの袋を開け、サバ缶パックの醤油味と味噌味を混ぜ込む。具と汁を入れて具を袋の上から握りつぶして揉み込む。キュウリをかじって袋の口から割り箸を突っ込んでサバ缶の味が混ざったそばを食べる。意外とぼそぼそとはせず食べやすい。素朴な味だがクセになる。夢中で食べてペットボトルの水道水をがぶ飲みする感覚が気持ち良い。素朴だが八重山らしい食を楽しめた。
展望台の景色を眺めたら、一度 港へ戻る。これで島を半周回ったことになる。平らだし狭いしスポーツ系の自転車なら楽に回れてしまう島だと分かった。今度はハートの左上から東の方へと進んでいく。相変わらずの牧場と防風林を見ながら進んで行くと、伊古(いこ)桟橋がある。海に向かって真っ直ぐと古いコンクリートの桟橋が延びている。その先端まで自転車でゆっくり走っていく。両側の海は透明で底まで見通せる。先端では外国人の方が座って眺めていたり途中では読書をしていたりで、のんびりしている人が多い。これが理想的な島での過ごし方だ。 |

八重山そばと鯖の醤油煮と味噌煮
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袋の上から揉んで からそばに
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黒島最高地点の展望台
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展望台からの黒島の眺め
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伊古桟橋 先端まで行ける
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海に伸びる伊古桟橋
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| 島の中心へと入っていく。途中で牧場の写真を撮っていく。琉球石灰岩の石垣の中に牧場があり、人懐っこい牛が寄ってきた。防疫とか考えると撫でたり触ったりは避けるが、石垣と自転車と牛という独特の写真を撮ることが出来た。牛と戯れると猫もいた。猫は道路を越えて家の方へと戻っていく。その家がカフェなので立ち寄る。店の外でパラソルの下のテーブルとベンチに落ち着く。さっきの猫は人懐っこくテーブルの上や膝の上にのってくる。黒糖ラテと黒糖チーズケーキでおやつを楽しむ。チーズケーキに乗ってるコクのある黒糖がベイクドチーズケーキと意外と合う。のんびりした時間を亜熱帯の植物と猫と黒糖のお菓子で楽しんで行く。 |

人より牛が多い黒島
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石灰岩の塀と牛
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興味を示して寄ってきた牛
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カフェで寄ってきた人懐っこい猫
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黒糖ベイクドチーズケーキと黒糖ラテ
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中心部から島の南東の方へ行く。中心部から何カ所かに真っ直ぐ伸びる道があるだけで回ることはできない。ガイドブックにキャングチと書かれている海岸まで走る。狭い黒島なので走り始めたらあっという間にたどり着いてしまう。海に向かっているシーサーと壊れた桟橋が印象的な景色である。喜屋武御嶽と呼ばれてる祠が見えるが、沖縄は道路から外れると地元の聖域があるので、うかつに歩き回れないところがある。謂れが分からない場所は慎重に行く。島の中心部に戻って、そろそろ港に向かいつつの見物に頭を切り替えていく。黒島展望台を通らず仲本海岸の方へ行く道を走っていくと、これぞ黒島という景色に出会う。牧場の中にガジュマルの木が生えて木陰で牛が休んでいる。ガジュマルの蔓が下にいっぱい降りて神が宿りそうな姿の下に牛が休んでいる姿こそ沖縄の牧場という感じがするし、この景色は黒島でしか見たことが無い。牧場の中でクジャクのつがいも見つけた。 大満足のうちに港に戻ってきた。フェリーまで1時間以上の待ち時間がある。港のすぐそばの西の浜で海を見て戻ってきて、まだ30分近くあるのでベンチで日記を書いて待つ。島での時間の潰し方とか使い方の下手さは感じるし、これからの旅に向けての改善課題だろう。無理して改善するものではないが、のんびり出来るともっと新しい価値を感じられるのでは無いかという旅人としての期待値がある。それを実感する島が黒島ではないかと思う。だが、まったりとアグレッシブに走りまくる旅でも黒島は十分に味わえた。もしかすると、この何もない黒島に1泊とか2泊するぐらいの余裕が俺には必要ではないかとも思える。 |

黒島の町並み
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キャングチ シーサーが海を見ている
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牧場の真ん中にあるガジュマルに
牛が集まる
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島の真ん中を真っ直ぐ貫く道
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フェリーに自転車を乗せて黒島を後にする。これで石垣島で空港まで走ったら旅は終わりとなる。今日もホテルにチェックインする。今日は時間に余裕があるので、まずシャワーを浴びて飲みに行く。
今日は打ち上げなのでぱーっと行きたい。港の近くの飲み屋街を歩いてると、ネットで見つけた石垣牛のお店に入る。入ると言っても横町のようなところでオープンな感じでテーブルが並んでいる。座るとまず石垣牛とゴーヤーチャンプルーとモズク酢を頼み、女将の薦められるままにおすすめを頼んでみる。隣に座っている地元民かと思う旅人と話が盛り上がる。料理は美味しいし、アンマー(おかあさん)と呼びたくなる女将さんの雰囲気は旅の打ち上げを楽しませてくれる。次々に来る客と会話は盛り上がっていく。俺にとっては旅の最後の晩餐で最も楽しみにしていた石垣牛のステーキを満喫する。最高の打ち上げになった夜に大満足して眠りについた。 |

港に帰還。黒島の旅 終了
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長い旅の最後に乾杯
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旬のモズク酢
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外せないゴーヤーチャンプルー
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八重山そばの焼きそば
ガーリックと辛さがクセになる
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念願の石垣牛
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| 17日目 |
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石垣市街 → バンナ岳 → 石垣空港 |
35.90 km |
| 2022/05/09 |
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石垣島 -JTA→ 羽田 |
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羽田空港 → 宇都宮 |
今日は朝から雨が降っている。せっかくのBREAKFASTというホテルだが朝飯をがっつり食える胃ではない。荷物を送ってしまって着替えがほとんどないので、まずはコインランドリーで洗濯と乾燥をする。1日走ったあとで着替えてから飛行機に乗らないと汗臭さと加齢臭で迷惑をかけてしまうが、着替えは確保したところで出発する。
雨がやんでいる隙に石垣島鍾乳洞へ向かう。今日走ろうと思っているバンナ岳へ行く途中だし鍾乳洞好きとしては外せない場所である。上り坂の途中にある鍾乳洞へ曲がる。駐車場の隅に自転車を置いて鍾乳洞へと入っていく。中国的な入口を入っていく。日本一成長が早いと言われている。沖縄自体が珊瑚礁の跡が石灰岩になって出来た地形なので石灰質も豊富で鍾乳洞は多い。広くて造形が複雑な鍾乳洞を満喫する。他であまり見たこと無いがライトアップやイルミネーションが積極的に行われていて見せる鍾乳洞になっているのが印象的だ。ちょっとどうかと思うが、それも鍾乳洞の表現の一つとして受け入れる。 |

日本最南端の鍾乳洞
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なかなか大きな鍾乳洞
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ライトアップされてる
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となりのトトロみたいな鍾乳石
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| 鍾乳洞を出たらバンナ岳の道を上っていく。標高230mの展望台が目標で、今までに無いぐらい急な坂をぐいぐい上っていく。さすがに標高が高くはないので、さほど時間はかからず登り切ってしまう。景色を見下ろすと石垣の市街地が一望できる。こうしてみると背の高い建物はないものの都会的ではある。その向こうは海と島が見渡せる。晴れていればエメラルドの海を見る展望台という名前だけあってきれいな海の色が楽しめるのだろうけど、今日はくすんだ色になっている。それでも高いところまで上り詰める喜びは何にも代えがたい。下りながら展望台に立ち寄ってはみていく。島の内陸も牧歌的で石垣島の広さを感じる。 |

石垣の市街地を一望
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気持ちの良いワインディング
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八重山の島々が見渡せる
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坂道を下り終えてバンナ岳を回って石垣市街に戻ろうとしたら土砂降りの雨が降ってきた。面倒だがレインウェアを着込んで行く。すぐにやんだが着たまま風に当てて乾かす。びしょ濡れのまま仕舞うとカビでも生えそうな湿度を感じる。残りの時間が少なくなってきて、具志堅用高記念館と昼飯が残りの行動予定となった。19時過ぎの飛行機なので17時には空港に着くとして、15時半には市街地を出たい。
昼飯を探しながら走りつつ具志堅用高記念館に着いた。すぐ近くは美味しそうだが休業中だ。具志堅用高の現役時代は自分が小さいときなので記憶はなく、バラエティに出ている面白いおじさんというイメージだ。ボクシングでチャンピオンになって防衛戦をやった歴史が見える。石垣島の生んだボクシング界のスーパースターの歴史を楽しんで行く。まだ元気に活躍されているしYoutubeやTVで見るので、記念館はUpdateが期待される。 |

パンチを食らう顔ハメを撮ろうと
したが、三脚を送ったので出来ず
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チャンピオンベルト
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具志堅用高の輝かしい戦績
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結局、A&W石垣店で昼飯を食べることにした。店を探す余裕がなくなってきたというのが現実だが、A&Wに惹かれるところもある。ハンバーガーとカーリーチーズフライで腹を満たしたところで地震の揺れを感じる。スマホに緊急地震速報が来た。台湾で大きな地震があったようだ。今いる場所は海の真ん前なので、津波が心配になるが続報が一向に来ない。昼飯を食べ終わっているので、自転車に乗って走り出す。空港に向かいながら周りの様子を見つつ考えることにする。なんとも感動しない別れで石垣の市街地を後にする。
雨はやんでドライの路面で快調に空港まで走っていく。既に3回目の走りになるので勝手も知り尽くしつつある。白保を通過して、空港が近づいてきた。とうとう、旅も終わりを迎えようとしている。これから数年の活動休止も考えられる状況のため、感慨深くゴールを迎える。だが、今回の旅で思い残すことが無いほど走り尽くしたし楽しみ尽くしたので、未練は何もなくゴールである石垣空港にたどり着いた。走り倒した宮古・八重山の旅は700kmを越えた。離島の旅でこの走行距離は快挙と言えるし、それだけ細かく走り尽くしたということだろう。宮古島も石垣島も西表島も黒島も周辺離島も含め隅々まで走ったという印象だ。3月と通算すると1000kmを越えるので春の旅としては圧倒的な長さを走ったことになる。 達成感をかみしめながら自転車をばらして輪行袋に収めていく。作業が終わったら着替えを持ってトイレに行く。汗臭い服を全て着替えていく。シャワーを浴びれると理想だが空港にはそれは無い。荷物を預けたらお土産を買う。閉店間際で慌ただしい。そうこうしてる間に夕飯を食いそびれた。仕方なくブルーシールアイスだけで空腹をしのぐ。遅い時間の飛行機で帰ると、ギリギリまで楽しめるかと思うが、意外と土産や夕飯が慌ただしいか買い逃すことがある。
飛行機に乗り込む時が来た。フライト中は日記を書く。また機内サービスのドリンクなどは全て断って作業に集中する。東京に着陸する前に何とか今日の分まで追いついた。一安心して東京に着陸し、昨日 一緒に飲んだ人たちとも別れる。駐車場の送迎バスに乗り込んで駐車場へ行く。雨が降って寒い東京から車を運転して宇都宮へと帰っていく。このルートを走るのは慣れたもので、自宅まで帰り着いて充実の旅は終了した。 |

日本最南端のファーストフード
A&W石垣店
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何故かやみつきになるルートビア
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The A&Wバーガー
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色々と感慨深い石垣空港に到着
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いつか帰ってくる旅路に乾杯
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最後まで満喫 ブルーシールアイス
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長い旅から撤収
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