週刊 多事走論 バックナンバー 2006年 5,6月合併号
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2006年5月 3rd Week @
2006年5月20日(土) 伊豆サイクルフェスティバル ツアーオブジャパン伊豆ステージ

 熱いGWから帰って最初の週末にして早速イベントです。ツアーオブジャパン伊豆ステージの観戦の後で、普段は自動車専用道の伊豆スカイラインを熱海峠から亀石峠まで走ろうというイベント、サイクリングin伊豆スカイラインに参戦してきました。
 しかしながら、直前の直前まで天気予報は冴えず、降水確率100%で時間予報では下の図のように微妙な状況。まずはPRELUDEにGIANT FCR ZEROを積んで出発する。大荒れの天気に備えてワイパーも変えた。徹夜となってしまったまま夜中の1時に北関東道の上三川ICから高速に乗り、150km/hでかっ飛ばしていく。まだまだ雨は降っていない。
 東名に入り神奈川県突入したあたりから雨が降り始めてきた。東名をぶっ飛ばして行きたいところだが、厚木ICで早々と降りて、厚木小田原道、箱根新道と進むに連れて雨足と霧は強さを増すばかりである。夜中4時に集合場所である熱海峠に近い箱根峠の駐車場で車中泊。雨も霧も風もすごく、車高の低いPRELUDEがガンガン揺らされている。助手席でつかの間の眠りについた。
 起きたら、ていうかほとんど寝ていないが相変わらずの大荒れの天気。降りしきる雨とすぐそこすら見えない霧、強い風。あと2時間後に集合して判断しようとしているのだが、何となく絶望的な天候。そのまま濃い霧の中で芦ノ湖沿いのセブンイレブンへ行き、朝飯と昼飯を買ってもまだ時間があるので、コンビニコミックの美味しんぼを読みながら、助手席で朝飯を食う。相変わらず天気は悪いままである。
 そのまま、集合場所予定だった十国峠へ向かう。濃い霧に包まれる道をあがり、霧で交差点がよく見えない伊豆スカイラインの入り口へ向かう。濃い霧にのんびりと走る車の列について行く。十国峠は営業時間外で駐車場は閉鎖。これでは待ち合わせができない。一度、伊豆スカイラインの入り口を通りすぎて熱海峠へ行き、引き返す場所がないので熱海方面に少し下り火葬場の入り口で他のメンバーと連絡して箱根峠へ引き返す。相変わらず濃い霧が続いている。俺の判断では既に「中止」。しかも伊豆スカイラインは時間内に入れたきり閉鎖するので、大会が終わるまで帰ることすらできないのだ。ということで、伊豆スカイラインには入らずということに。
 箱根峠の駐車場は右折で入るのだが、霧が濃すぎて入り口が見えない上、右折ウィンカーを出して停車してもカマ掘られる可能性が高すぎるので、一度通り過ぎて芦ノ湖から再び登り直す。今度は走行性能を存分に生かして後続との距離を保った後で左折でさっと道の駅に入る。集合したところで、伊豆スカイラインの入り口へ向かい、そのまま熱海峠へと通り過ぎてから熱海峠を伊豆長岡方面へと下っていく。3年前のGWツーリングで通った道だけに少し懐かしい。
 サイクルフェスティバルが開催されている伊豆サイクルスポーツセンターへと向かう。ツアーオブジャパンのスタート地点が見れてお祭りも見れれば、それでもいいかと。もはや走りは明日の富士五湖にかけるしかないかという状況である。
 …と思っていると、下界は晴れてきた。これは伊豆スカイラインで待機しなかった俺たちは負け組か!?と少し後悔してしまう。9時までに入場しなかったら、もう閉鎖で入れないので今さら思い返してもしょうがない。ということで、サイクルスポーツセンターへ。
 ちょうどツアーオブジャパン伊豆ステージのスタートのタイミングであった。ウェットな路面の中 一斉にスタートしていった。さすがはトッププロの集団。登りも下りも本当に速い。遠目に見ていても「うわっはえ〜!」とため息が出てしまう。

Tour Of Japan 伊豆ステージ スタート
(修善寺 サイクルスポーツセンター周回にて)
 出走直後からグングンと天気がよくなってきて、とうとう晴れてきた。蒸し暑い天気になってきた。コース内を歩くだけで汗が噴き出てきそうな気温だが、選手達は速く逞しく走っていく。選手達の快速な下りを見たいので1kmほど歩いていく。
 何とか最後の周回の先頭集団が来るところには間に合った。先導のレガシィの後で、とんでもなく速く鋭くコーナーを曲がっていく。登りが勝てないのは当たり前だが、下りのテクニックでも全然 太刀打ちできそうもない。上には上がいるものである。
 蒸し暑いセンター内を歩いて車へ戻る。今日は祭なので露店でいろいろと売ってる。昼食を買って福引きでバンダナを当てる。お土産と昼飯を下げて車のもとへ戻り飯にする。
 飯を食うと一気に眠気が戻ってきたが、重い腰をあげてチャリに乗ることにした。ただ、サイスポセンターの中はレースが続くので、センターの外へ行くことにした。

写真ではスピード感は無いが、
実際は爆速な先頭集団
 サイクルスポーツセンターから出るとしばらく気持ちの良い下りが続く。左に棚田を見ながら、まったりと走る。なぜか、足に力が入らない。そのまま修善寺の街中へと下り、虹の郷の150mUPほどの坂を登ってみる。どうしたことかと思うほど力が入らない。そしてなぜか腰に謎の痛みが走る。GWに走り込んでるので体が全くできていないとは思えないが、原因が分からない。首をかしげながら じっくりと登るしかないようだ。
 不調脱出のきっかけも掴めないまま、坂は終わり、修善寺の街中へと下っていく。下りの身のこなしも何となく冴えがなく、ひたすらスピードを殺すしか手がないような雰囲気である。固いタイヤから伝わる直接的な振動が腕にも腰にも響く。
 そしてまたサイクルスポーツセンターから下ってきた道を上っていく。ウォーミングアップが終わったからか、思ったよりは走れた。そして、下ってきた車から声がかかる「アップしてるんですか?」 この体型でレースのわけないじゃん。でも「アップはしてませんが、あっぷあっぷしてます」というギャグが即座に出ず後悔。

サイクルスポーツセンターから
修善寺へ向かう道
 サイクルスポーツセンターへ向けて、俺以外の二人はスパートかけたが俺はそんな元気はなく登っていく。サイクルスポーツセンターという場所だけあってフロント3枚のロードは目立つ。恥ずかしい感じなので、そそくさと撤収する。
 伊豆長岡で温泉に入ると、「やっぱり今日は寝ていないんだ」と実感するほどの睡魔が襲ってくる。やや混んでる道を沼津へとPRELUDEで走り、沼津市内で予約しておいたホテルに車を置く。
 せっかくの沼津なので、沼津港の寿司屋街へと行く。カウンターでお好みで食べる。さすが静岡県。漁港の真ん前だけあって鮮度がいい。すっかり満足して夜は更けていく。


以上、多事走論でした。  ぐっさん。
2006年5月 3rd Week A
2006年5月20日(土) 山中湖サイクリング

 疲れを取り除いて朝を迎えた。朝飯のアジの干物が沼津らしくありがたい。文句なしの晴れの中、PRELUDEを走らせ籠坂峠を越えて山中湖へ。そして山中湖では大会が行われていた。その名も SHIMANO JAPAN CUP ロードレースを想像してしまうが、バス釣りの大会のようだ。キャッチアンドリリース論に反対の俺としては興味は無いがリールにも DURAACEとかXTRとかあるのだろうか。自転車の技術と釣りの技術はどこまでリンクしているのか。そんな発言がエンジニアだが、某メーカーだって二輪と四輪で接点がほとんど無いわけだから、無いに等しいのであろう。
 車から自転車を取り出し、今日はレーパンやレージャのようなものは一切着ずにTシャツと短パンで走り出した。1周20kmあまりの山中湖を回るのみである。どれだけオプションを付けて寄り道できるかの勝負といったところだろうか。 ほんとにマッタリした感じの道が続いていく。ほぼ湖沿いの自転車道とよく整備された歩道。我々と同じくサイクリングを満喫している人は多い。森と湖のリゾートといった感じの風景を満喫しながら走っていく。あとは湖の向こうの富士山が見えないことだけが惜しいといったところだろう。
 それにしてもロードレーサーの細くて固いタイヤで、もちろんサスペンションもなく、今日はレーパンを穿かずに短パンとTシャツで走っているので、股間に来る振動はダイレクトであり、少しつらい。それでも車との接触をほとんど心配しなくていいサイクリングロードには同じくマッタリと走るサイクリストがいっぱいいる。初心者にはちょうどいいコースなのだろうといい歳した俺も思ってしまう。
 そんな湖1周もあっという間に終わってしまう。何しろ20kmしかないので1時間ちょっとかせぐのが精一杯である。観光地じみた道を一度 車に戻って、また午後に向けて作戦を練る。

晴天の山中湖で
SHIMANO JAPAN CUP

山中湖沿いのサイクリングロード
 山中湖の別荘地へと入っていく。家は要らないが別荘が欲しい俺としては憧れてしまう雰囲気である。森の中の静かな別荘地という感じであるが、静かすぎてダートに入ってしまう。ロードでダートはさすがにつらい。また車へと下ってくる途中で同行のnori氏のFELTがパンクしてしまう。やっぱりロードでダートはやめておこう。車のところなので俺のフロアポンプをトランクから取り出してサクッと直して、昼食とさらなるリゾート観光ということで出かける。
 下手に裏通りに入ってしまうと、ダートもあるので表道をマッタリと流す。まだらな木陰と新緑と太陽が気持ちいい。サイクリングの醍醐味はここにありという感じの走りで、山中湖に沿うように西へとリゾート地を抜けていく。宝くじでも2,3回当たったら別荘を買おう。そう心に決めたのであった。

山中湖リゾート地 走り撮り
 そしてリゾート地を抜けて山中湖を抜けそうなところの「水車ぽんぷ」という名前の民芸調の店で昼食にする。山梨県ということで俺の心は ほうとう に決まっていた。ただ、今日は暑い。それでも ほうとう なのか。ざる蕎麦とか 富士吉田うどんのザルとか涼やかな選択肢はたくさんある。それでも 俺はほうとうなのか。猫舌、暑がり、汗っかきの俺が ほうとうか 何度も自問自答したが 猪ほうとうを頼んだ。
 濃い味噌の味と猪のダシ そして野菜のダシが合わさった中に、もちもちした ほうとう。熱いけど頼んでよかった。結局、nori氏と龍ノ輔氏はざる蕎麦とざる富士吉田うどんなので それぞれ一口ずつ交換ということで。富士吉田うどんもこしがあって うまい。みんなでつつくようの ワカサギのフライも鹿刺しも美味だった。
 龍ノ輔氏のコンタクトがずれるトラブル、そして俺のチャリもガラスのかけららしきものを踏んでパンク。たった30km程度の道のりで2回もパンクに遭うあたり、天気に全ての運を取られたといった感じであろうか。

山梨名物 ほうとう(猪)
 何とか直して、花の都公園へ向かう。無数の花たちと富士山を楽しめる公園である。追い風に乗って気持ちよく走っていく。畑を抜けると公園らしき物が見えてきた。花は季節が悪く咲いていない。富士山も雲がかかって見えない。ただの「畑」となってしまった。ありがとうございました。ちゃんと花の咲いてる時期に、リベンジしたいところである。残念!
 ということで、また山中湖沿いを走って車へと戻っていく。3回目のパンクに見舞われることもなく、これといって大きいこともなく、富士山が見えることは最後までないままに、車へと戻ったところで、走りは終了。なかなか内容の濃い30kmであった。
 車を置いていた場所はコルベットのオーナーミーティングでチョイ悪おやじやオタクっぽい人が集まっていた。ロングノーズでいかにもアメ車って感じの車達がこれだけ揃っていると壮観なものがある。アメ車だが、栃木で開発されて狭山で生産された俺のPRELUDEとはわけが違う。

花の都 公園。
バックには富士山が… 見えない。
 PRELUDEにチャリを積んで温泉へと向かう。さっき昼飯を食べたところの近くにあるようなので、そこへ向かう。そしてちょうどあったエネオスでガソリンを満タンにしている間に、龍ノ輔氏に先行してもらったところ、閉鎖しているとのこと。仕方なく全く逆方向の温泉へと向かう。
 日が傾きかけて涼しくなってきた露天風呂が気持ちいい。頭だけ冷える感覚が露天風呂の醍醐味である。眠くなるほど疲れを取って、ここで解散。PRELUDEで山中湖沿いを回って、山中湖ICから高速に乗り中央道を帰って行く。予想通りといえば予想通り サンデー渋滞は始まっていた。じっくりと耐えながら小仏トンネルまで過ごす。ていうか3車線化するか小仏トンネルの右ルートと左ルート作ってくれ。
 結局、土曜日の伊豆サイクルフェスティバルの走行の方は中止となっていたようで、後でゼッケンと記念品が届いたのであった。

帰ってきたらコルベットがいっぱい。

以上、多事走論でした。  ぐっさん。
2006年6月 1st Week
2006年6月4日(日) 裏男体林道ダウンヒルツーリング

 ソロ活動がメインだった ぐっさん。も、自転車普及活動の一環ということで、全くの初心者(真面目でテンションの高い♀ 会社の同期 以下、S姐と呼ぶ)を連れて 行きつけのお店主催のMTBダウンヒルツアー@日光裏男体林道に出かける。前々からMTBダウンヒルやってみたい!と言っていたのだが、ついに念願かなってデビューとなったのである。
 昨夜は飲み過ぎたわけでもないが、ぐっさん。の体力と酒力の衰えで思いっきり二日酔いで朝を迎えた。やや痛い頭、むかむかする胃。結婚式2次会に参戦する前から準備を済ませ、今回俺が乗るMTBは集合場所であるお店に預けている。寝坊を想定して、ケータイ3個を目覚まし時計代わりにセットしておいた。準備はバッチシである。
 しかし、喉の渇きと頭痛で4時には目が覚めてしまった。クロアチアvsポーランドのサッカーの試合を観ながら時間をつぶしたが、また寝てしまいそうなので5時に出発。明け方の空いてる時間なら15分ほどで着いてしまうので、集合時間の6時までには時間がありすぎる。行く当てもなくPRELUDEでウロウロして、一応 「もし連絡なかったら電話くれ」と言っておいた5:30の10分前にメールを入れて、S姐の家の方へと向かう。しかし、二日酔いの苦痛が俺を襲う。アルコール感は無いがアセトアルデヒドが残りまくり。とにかく水を飲む。胃に優しそうなミルクティーを飲む。
 6:00に合流し、自転車屋へ向かう。出発は7時だが、6:20には着いてしまう快速ぶり。朝飯と昼飯の買い出しを済ませて待機。俺はパンシロン内服液を飲んで二日酔いの解消を図る。この一杯が胃を刺激したのか逆流しそうな感触にやられる。ネットで調べた秘孔ツボを突いて、店の前で店主や他の人のMTBを車に積み込むのを手伝って出発。終始テンションの高いS姐だったが、俺の運転に酔って気分が悪くなったときの俺は口数が上がらない…時がある。ハンドルを握りながら手首の秘孔ツボを突いて「お前はもう酔っている」あべしっ…。
 日光の山の麓の裏見の滝に一度 全員集合した。その人数なんと31人! 車の数21台。自転車ブームの到来を感じてしまう光景である。ここで参加者名簿に名前を書いたり他の仲間と話したりしながら待機しているが、俺はトイレへGoである。しかし、何も起こらない。落ち着かない胃を朝飯の消化に集中させる。柔らかいシュークリームのようなもので糖分を補給しつつ胃に優しく朝食を取る。意外と胃が楽になってきた。
 そして車5台のみを下界に残して、日光いろは坂をブイブイと登っていき標高1400mの光徳牧場で車から自転車を降ろす。S姐のレンタサイクルの様子を見てポジションを合わせてあげたら、俺の4thチャリである Commencal Supremeも準備する。そしていよいよ出発だ。
 下界から見えていた曇り空は嘘だったかのような晴天。驚異の晴れ率である。
 そして走り始める。ペダルを下に踏み抜いた時に足が伸びるようにしたポジション。つまり足が着かないほど高いサドルに戸惑うS姐は砂利道ではスピードが上がらない。
 スタートの300mほどの砂利道を過ぎると8kmほどは舗装路の上り坂が続く。「下りを楽しむだけだよ♪」 とのふれこみで参加を促してしまっただけにきつい登りを耐えさせてしまうことに責任を感じてしまう。 しかししかーし、俺が元気なのは最初だけであった。重い体。残る酒。やはり今シーズンは不調である。言い訳すればチャリ自体が登りに向いてないフリーライドなのでハンディーはあるものの結局・・・・ 初心者(♀ 同い年)をエスコートしておいて チャリ歴11年のベテランがぶっちぎられてちゃダメだろう!!!

日光の戦場ヶ原の上の方の眺めを。
 ということで ちぎられてしまいましたさ。この前の伊豆もそうだったが、上り坂で原因不明の痛みが背中を襲ってくる。そうなってくると全く走れない。今シーズンの致命的な不調である。最後まであがいたが残り1kmというところで、上れない人を乗せて山頂へ行くハイエースに回収されてしまった。これでもクラブからは驚きの声が多いのよ。爆速とはいかないものの、そこそこ健脚というイメージで偽っているので「えっ?ぐっさん。が回収されちゃったの!?」ということで 去年に比べていかに調子が悪いかを物語る。
 仲間からも冷やかされる。S姐と俺と前々からよく一緒に走ってるおじさん達と山頂で昼飯を食う。
「まあ 彼女は若いから勝てないよな」と慰められたが、同期入社でS姐の方が1歳上。(そう、俺は老け顔なのである)これには 走りの冴えなさも相打って ぼっこし凹まされる。 _| ̄|○
 こんな不甲斐ないヒルクライムを披露した俺としては、あまり偉そうなことも言えなくなってきた雰囲気だが、何点か走り方のアドバイスをしながら下りへ。俺の走りを見ながら着いて来い!とばかりに経験、自転車の差、体重の差を見せつけながら下っていったら、こんどは俺の後ろに姿が見えなくなってしまった。やっぱり速い。俺のテクより何よりCommencalのフリーライドMTBは走りがイイ!! 走りには大差がありそうなので、とりあえず時折 待ちながら進んでいく。S姐はかなりへっぴり腰でMTBがあまりコントロールできてはいないものの、何とか恐る恐る下っていく。体重移動の仕方やらペダルの処理の仕方やバランスの取り方を教えながら下っていくと徐々にコツをつかんで走り方も板についてきたようだ。
感性に任せつつ、たまにアドバイスしつつ、たまに前を思いっきりぶっちぎって現実を見せながら差を付けておいて待ってる間にカメラを取り出して構えて写真を撮ってあげたりとサービス精神旺盛な走りで下っていく。標高が下がると濃い霧に包まれてきた。そして登り返しも出てきた。オフロードの登りともなると安定感に勝るコメンサルの威力発揮という感じである。そして人数は多いものの遭難する気持ちが分かるような気がする霧の光景である。

裏男体林道
濃い霧の中を
下っていく。
そして、ここからも スリルとコメンサルのポテンシャルの高さを満喫しながら下っていく。S姐も安心して見てられる雰囲気になってきた。その姿を披露!(個人情報保護のため 柴犬による わんこ処理を施してあります)
 ただ俺に言わせれば もうちょっとインコーナー側の轍の上をトレースすべきかと。これだとタイヤ取られて転倒することもあるような気が…。ヒザが突っ張ってるんで、もうちょっと弛ませて振動を吸収しながら下った方が… などなど。
何が驚きって 7割方 下ったころには 本気でぶっちぎって写真を撮ってあげようにも 大差が付かなくなってきたのだ。カメラを取り出してる間に ガーッと轟音を立てて降りてきてしまう。S姐も完全にハマったようだ!
完全に安心して良いような感じになってきたので、よーし 俺の走りも本番行くぞー!! 必死に下るS姐の横をぶち抜いて、リアサスを沈めながらガンガン進んでいく。それにしても恐るべき旋回性能である。砂利道での直進安定性も素晴らしい。

下る 姐。
 そんな熱い熱いダウンヒルは裏見の滝へと下りきって終わった。すっかりハマってしまったS姐はフロントサスのみのレンタルMTBから乗り換えて、しばらく俺のMTBで遊びながら待機ということで 俺は車に乗せてもらってPRELUDEを光徳牧場へ取りに行く。その車の中で聞いた音楽(?) というか 栃木弁ラップの「テコ」ってユニットに爆笑する。
 そして車に乗り込み下ってくるときに気付いた。 あっ そうだ 俺 今日 ほっっっとんど寝てないじゃん。急激に眠気が襲ってきた。トロい前の車の後ろを延々と続いて いろは坂を下っていく走りに 眠くなる。
 裏見の滝からみんなで温泉へ行く。露天風呂で疲れを取ったら、癒やされた。癒やされすぎて眠い。もう落ちそうになってきたので帰ることに。眠気をトークでごまかしながらPRELUDEを運転して、本日 大満足なS姐を家へ送り届けて、自宅に戻る。簡単に夕食を済ませたら、意志に反して眠りへと落ちた。


結果からすれば、まあまあな エスコート役だったのではないかと。

自分の走り +α を感じられる週末であった。

以上、多事走論でした。  ぐっさん。
2006年6月 2nd Week
2006年6月11日(日) 霞ヶ浦一周サイクリング大会 参戦

 こんな雨の中を何しに行くんだろうと思いながら、愛車PRELUDEにGIANT FCR ZERO改を積み、エンジンに火をつけて出発だ。雨の朝の車もまばらな道を東へと向かい、二宮の道の駅へと向かう。途中のコンビニで朝食を取っている間に時間がギリギリとなってきたので、ちょっと本気で攻めていく。
 時間ギリギリで二宮に着いたら、それっぽい車は一台もいなかった。やはり先に行かれてしまったか! ということで、VTECを利かせながら多少はホイールも暴れさせながらまいていく。しかし、自転車を積んだ車たちに追いつく雰囲気もない。やはり雨だから誰も来てないだけだろうか。まあ、行くだけ行って参加賞だけもらって帰ってこよう。そんな気分でもある。

PRELUDEのコックピットから…
雨でワイパー元気に稼働中。
 霞ヶ浦に向かうにつれて、徐々に雨もやんできた雰囲気すらあった。とにかく降ったりやんだり微妙な天気である。雨の中、霞ヶ浦総合公園の駐車場にたどり着いた。雨の中 歩き回ってみると 一応4人ほどリベルタス☆クラブのメンバーは居た。走るか走らないか迷ってしまう天気である。
 強者・平石さんは路面のコンディションはベストではないし 帰ることに。彼以外は、全員走ることになった。出走の8時頃は天気が回復の兆しが見られました。その時だけは雨もやんでました。微妙な判断ですが、「このぐらいの天気なら行けるかな」と出発です。
 ここで、この大会の概要を紹介しよう。コース自体は土浦(霞ヶ浦の北西)から始まって、潮来や佐原の方へ南下して霞ヶ浦の東岸を北上して玉造から霞ヶ浦大橋を渡って西へ向かい土浦に戻る90kmほどの行程です。ぐっさん。は走りを楽したいので今回は泥よけもないロードレーサーで走りました。
 そして、先頭は何故か私です。速そうなオーラが漂ってるメンバーが多いので張り切ってました。トランスミッタ側が電池切れ寸前のためメーターが不調で正しい速度は分からなかったのですが、30km/h弱で巡航していく。今季絶不調の私なので気が付いたら足がいっぱいいっぱいになっているが、ペースを落とせない自分がいる。そして走れば走るほど雨脚は強くなってきた。やめときゃ良かった… 出走時にこの天気だったら間違いなく帰ったのに… など後悔の念でいっぱいである。
まだまだ足は元気だが、この大会で唯一のアップダウンを登りきったところで休憩。毎年定番の 大福屋さんに寄り道である。何故か高速組となってしまった私としたことなので、遅い人をここで待つ。開店と同時に大福を1個買ってほおばる。一口サイズで75円と安い。甘すぎず小豆の味とやや塩味の利いた小豆と柔らかい生地を楽しめる大福である。冷たい雨が降りしきる中で糖分補給である。

大福屋さんに並ぶ
リベルタス☆クラブのメンバー


そして大福。
 しかし、そんな楽しくも美味しい時間は突然 地獄へとかわった。俺の自転車を止めた場所が悪かった。足下は小さいアリの大群に埋め尽くされていた。タイヤを伝って結構な範囲に乗り移ってきた。ボトルの水を全てぶっかけてアリを落とす。飲み水がなくなったので大福屋にお願いして補充してもらった。そこで補充してもらった水は地下水だそうだ。この地下水こそが大福の美味さの秘訣だとおばさんは誇らしげに語る。小豆の旨味と餅の旨味を最大限に引き出した見事な大福である 確かに納得。
 雨も向かい風も強くなる中で、実力ある人は前に出始めた。やはり体が重くキレのない俺は徐々に取り残されてきた。左に湿原と霞ヶ浦を見ながら走り第1チェックポイントに到着。ここはバードウォッチング用の展望台。バードウォッチャーとサイクリスト。なんだか水と油のような存在だが、この空間を共存する。
 霞ヶ浦の西側に出ると速い組に付いて行こうにも、車間距離を詰めて空気抵抗を減らそうとするとはねた水がもろに顔にかかる。速い組との距離は離れて俺のようなほどほどに遅い組で完全に別れた。もはや諦めた。テキトーに写真でも撮りながら楽しんで走っていく…。と言いたいところだが雨なのでペースが上がらないというのが実情だ。ペースが上がらないのをいいことにポケットからデジカメを取り出して写真を撮りながら進む。買って良かった防水デジカメ。しばらくは車通りが少なく釣り師がのんびりと釣り糸をたれる湖畔を駆けめぐる。釣り竿を5本ぐらい立てて、車の中で食いつきを待つだけの釣りをみんな楽しんで(?)いるようだ。しゃくったりあおったりが全くないのは ヘラブナか何かをねらっているのだろうか?バスフィッシングだとルアーをしきりに動かして、手を換え品を換えでやらないと食いついてくれないはずである。なんて観察眼と精神的余裕はまだまだある。むしろ速くガツガツ走るよりは、せっかくの湖沿いの周回なので、こんなところを楽しみたい。
 これで晴れてれば、最高のサイクリングロードなのだが…。やっぱり6月の第2週に持ってきた主催者の判断に疑問である。ばっちり梅雨時である。遠くの空が微妙に明るいことに希望を持ちながら、鉛色の空と鉛色の霞ヶ浦 濡れた路面を眺めながら走っていく。それでも、走り出してよかったと思えるのは自転車が好きだからなのか、ちょいMオヤジだからなのだろうか…。

第1チェックポイント
バードウォッチングステーション


こんな道をまったりと…
 そして3分の2ほど走ったところで道の駅・玉造で休憩。毎年定番の糖分補給コース、玉造のソフトクリームだ。関東在住の人には是非すすめたい。季節によってラインナップが違ったりで、かなりうんんまいソフトクリームだ。俺が選んだのはイチゴ。もはやソフトクリームと呼べるイチゴの濃さではない。ジェラートとかそんなイメージである。甘みと酸味がたまらない。あっという間にうまい体験は俺を駈けぬけていった。
サイクリング大会出場かと思いきや、金沢から輪行(自転車をバラして袋詰めにして電車に乗ること)して水戸から土浦まで走っているサイクリストと出会う。雨ですっかり参ってしまっているようだったが、楽しんでいるようだ。自転車という乗り物を通じて心が通い合う。何とも素晴らしいことである。
 コースに復帰すると田村(ホスト)さんが待っていた。一緒に残りわずかな第2チェックポイントを目指す。チェックポイントでは既にお腹はいっぱいなので、バナナも受け取らず、後ろを走る ダイちゃん達を待つ。ほどなくして追いついてきた。 去年までのコースはここからは内陸ばかりで車通りも多く道も狭く、正直つまらんところだったが、今年からは第2チェックポイントからしばらく湖岸を走る。車も少なく路面もきれいだが水が顔にはねてくる状況は変わらず楽しみ100%とはいかない。天気さえよければ最高の道になりうるところだ。
 そしてレンコン畑と霞ヶ浦の眺めを満喫したあとのお楽しみ。本日3回目のスウィーツ。志ち乃のどら焼きだ。こぎれいな店に多くの種類のどら焼き。キウイやカスタードや栗やバターなどいろんな種類がある。焼き目のついた蓮どらなど…。1個100円〜150円ぐらいで目移りしてしまう。残りも5kmほどなのでお持ち帰り用を買っても安心である。今食べる分とお持ち帰りを買い込んで、店の表で食べてラストスパートへ出発。 相変わらず続く雨の中、土浦の市街地を抜けて霞ヶ浦総合公園へ…。 何とか霞ヶ浦1周90kmを完走。
 眠い目をこすりながらPRELUDEを運転して栃木へと帰る。何故か毎年のように帰り道に迷子になりそうになる俺であった。

 何故かスウィーツが充実の霞ヶ浦一周サイクリング大会であった。でも6月第2週の開催は勘弁してよ…。

道の駅・玉造ソフトクリーム(イチゴ)

どら焼きに並ぶ
リベルタス☆クラブのメンバー達

志ち乃のどら焼き。

以上、多事走論でした。  ぐっさん。

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