週刊 多事走論 バックナンバー 2007年1,2月合併号
HOMEに戻る
多事走論 最新号に戻る
多事走論 バックナンバー一覧

先月に戻る

来月に進む
2007年1月 1st Week
2007年1月1日(月) 初日の出ダウンヒル

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。2007年最初の 多事走論です。

 去年同様に元旦の早朝から初日の出を見てMTBに乗ろうということで 栃木県鹿沼市の○○○○山に行くわけですが、この前 八溝山でダウンヒルしてきたばかりのMTBの泥をきれいに泥を洗い落とし治して チェーンに注油したりでメンテをしようと思ったら 何故か ボトムブラケットからキュルキュルと音がする。
 こっちの方が下りは楽しいフリーライドMTBだし 2006年初日の出ダウンヒルは慣らし運転という感じの状態だったし 本格的に楽しめるかと思っていたが、修理しようにも サイクルショップカントウは昨日で年内の営業を終了してしまった。こりゃ もう どうしようもないなぁ…。ということで、1年半ぶりぐらいに登場 SPECIALIZED RockHopper A1 FS PROをメンテして乗るしかなさそうだ。ただ、もっててよかったMTB 2台。
 徹夜で迎えた 元旦の早朝4:30 初日の出を見るために登山をしてダウンヒルをしようという猛者が コンビニに集結した。その人数は14人にものぼる。3年やっていて初の女性参加者まで登場。こいつは春から縁起がいいですね。集合しつつ会話も盛り上がる。
 向かっていく山が近づくにつれて、空の星の数がどんどん増えてきた。今夜は満天の星空。こんな凄い星空は数えるほどしか見たことがない。今までで一番凄かったのは上高地河童橋からの星空、羅臼、開陽台、佐多岬、乗鞍高原、日光湯元… 「大自然」と言われるほどの場所に匹敵するほどの空だ。向かっていく途中で流れ星も2つほど見えた。
 出走時の暗闇の中でも静かに注目を集めた俺のMTB。今まで初日の出ダウンヒルを何年か連続でやっているが意外と誰もやっていないこと。 それは、今年はハンドルに しめ飾りを付けて走ります。正月ですからね。見た目にはこだわりたいですね。予想通り かなりウケはよかったような気がします。してやったりです。定番化決定です。ただ、これも新しい発想というわけでなく大学1年ぐらいまではランドナーのフロントバッグにしめ飾りは付けていたわけで、大人になって忘れたものを取り返しただけとも言えることですね。なんちって。

正月なので、
「しめ飾り」でしょう。
 暗闇の中、山を登り始めた。クロカンMTBで来て正解だったかと思うほど傾斜がきつい。半分弱は乗って上れたが、途中からは押し歩きが入る。コメンサルなら100%押し歩きだったし、押して歩くにしてもバイクが軽いので楽だ。やはり このルートはダウンヒルバイクやフリーライドバイクよりは上り重視で軽量なクロカンMTBの方がいいのかもしれない。今日の空は気合いが入っている。途中で見た、空が徐々に明るくなり始めた時間帯の下界の鹿沼の夜景とオレンジ色の空の端が 幻想的で思わずため息が出てしまうような景色だ。
 去年より30分近く早く登り切れた。軽いMTBで正解だった。心も体も多少は余裕ありで日の出を待つ。遠くの薄い雲の上からあがるかと思っていたら、突然 地面の境からあがってきた。思わず手を合わせたくなるほど鮮やかなオレンジの太陽。


2007年1月1日 鹿沼市ナキムシ山からの初日の出

 去年は私個人では仕事が絶不調で鬱病になりそうになったり、走りが絶不調だったり、祖父が亡くなったり辛い1年だった。仲のいい人にも 落車で大怪我して シーズン半分をフイにしてしまった方がいたり、花見などを一緒にした自転車仲間が病死したり 2006年は不幸の連鎖のような年でしたが、この初日の出を見るといい年を予感する。いやいい年になるという希望的観測が本当になってくれるのではないかと思わせるものがある。もしかすると天に昇った祖父さんからの贈り物かもしれない。そんないろんなことを考えてしまう空である。いずれにしても いい予感を十分に感じさせるような初日の出だ。
 山頂で乾杯し、ひとしきりはしゃいで、ラーメンとコーヒーで暖を取り、正月らしくきなこもちチロルチョコを食べて、山頂で談笑する。今年は比較的暖かいので 山頂に集まった我々もテンションが高く余裕もある。一昨年は雪で極寒。昨年は風で極寒。今年は風もなく日差しもあって さほどパンチの利いた寒さではない。
 そして下り始める。山頂付近は 結構なガレ場なのでクロカンMTBでは 下れず、一部では押して歩く。そこ以外は そんなに激しくガレている場所はないので、乗っていける。多少はウデを上げたからかクロカンMTBでも 思い切ってスピードを上げて、わりと楽に下っていける。
 下り自体は誰かが転けただの重大トラブルはなく、メンバーの一人がタイヤバーストして、ズボンの裾が破けたぐらいのマイナートラブルだけで済んで、至って無事に下ってきてツーリングは終了。

彼の今年の無事を祈る。

とりあえず無事 終了。

なかなか幸先良いスタートが切れた2007年でした。

以上、多事走論でした。   ぐっさん。
2007年1月 3rd Week
2007年1月14日(日) 加波山(かばさん)ダウンヒル

 茨城県桜川市の加波山(かばさん)に行ってました。
今回は出発ものんびりと8時半に 道の駅 二宮に集合。やや出遅れ気味だが、DOHC VTECをうならせて 飛ばしていくと 途中でサイクルショップカントウのハイエースに追いついた。
天気は雲一つ無い晴天。やや寒いが、風もない。花の入公園で車を置いて走り出す予定だったが、俺一人だけ道に迷うトラブルもあったものの、何とか出発。
MTBダウンヒルツーリングというと、山頂付近まで車で行って下ってきて麓に残した車で山頂付近に置いておいた車を取りに行ってというピックアップスタイルが多いが、今回は車で入れない林道なので、上りも下りも自転車。高低差600m程度のダートを上るところから、ツーリングは始まる。
前々から課題に感じていた、ダートの上りでの安定感というところにこだわりたい。どうしても上りで足(特に前輪)を取られてふらつくことで 力を出し切れていないと感じていた。安定感を持って乗車率100%(押して歩かない)を目指したい。・・・ま、細かいことはさておき 乗車率100%を達成して山頂に到着。ダートでのヒルクライムにおいて 安定するような荷重のかけ方が少しつかめたかという手応えを感じて終わった。
山頂で昼飯だ。MTBやるなら草も少なく冬がいい。しかし冬の山なので寒い というのが難点なのだが 今日は日向なら 寒さはさほど感じない。メシを喰いながらもテンションは上がる。
  さあ いよいよ下りだ! という段階で、メンバーの一人がパンクしていた。主催は店なので すぐに修理にかかる。手で簡単にタイヤをはずしてはめていくスピードはさすがにプロだ。
 空にはハングライダーも 悠々と飛んでいる。風もないのに よく飛んでるなぁと思いつつ眺めるが、さすがにこの季節に生身の体で空は寒いんじゃないかと勝手に心配してしまう。大きなお世話か(笑)
 下りの道は 上ってきた道そのままだが、上りでは気にならなかったガレ場が 結構 気になってしまう。これも課題だが、コーナーの処理でアンダーステア(曲がりきれずに狙ったラインから外寄りに流れる)気味になりすぎるのだ。今回も有効な解決策が見えないまま 下っていく。曲がりきれないからコースアウトというわけにも行かないので、とにかくスピードを殺すしかないのだが、もっと出して下りたいところだ。
 ほどほどにガレているから 少し刺激的なルートとなっている。うぉぉおお 上手く操れねぇ! というスリルがまた楽しい。時折見える下界には関東平野が見渡せる絶景が広がる。そこに真っ直ぐと落ちていくようなダウンヒル。こういうのは気持ちがいいし自転車の醍醐味ですね。
一枚岩でシングルトラック(歩道)へのルートを探してみたが、トライアルに近いようなコースだったので諦めた。そのとき、さっきパンクしたメンバーが今度は落車で膝をすりむいている。彼にとってはツキのない1日となってしまったようだが、擦り傷だけのようで ひとまずは応急処置をして下る。

今回はSPECIALIZEDで参戦。

パンク修理中。チューブレスタイヤにチューブをはめる。
なかなかセンターが出ない。

関東平野の眺めが気持ちいい。

治療風景。擦り傷ということで とりあえずは一安心
 距離は短かったが、なかなか楽しいルートで満足の走りは終わった。まだまだMTBシーズンは続くから楽しみたいモノですね。軽快なクロカンMTBも たまには良いですね。

以上、多事走論でした。  ぐっさん。
2007年2月 1st Week
2007年2月3日(土) ロードレーサー 新ポジション

 春のチャリ DE 浜名湖に備えて イベントなどで主力にしているロードレーサー GIANT FCR ZERO(改)のポジション変更をしようとしてます。

 もともとは、フラットハンドルのロードレーサーで、こんな感じのチャリでした。
 中古で知り合いから買い取った時から、ドロップハンドルに変更する気マンマンでした。もともと俺より身長が6cmぐらい低い人からの買い取りで、ドロップハンドル化して握るポジションが遠くなるのを見越して サイズを見積もりました。サドルを上げて、ハンドルを遠くして ほぼ合っていて何とかここまで走れました。


 だいたい こんな出で立ちでしたが、ハンドルの高さは前オーナーの低さに合っているので、超前傾姿勢で不安定でした。


 右にライディング時のポジションのイメージ図を示す。

 破線が旧オーナーのフラットバーポジション、実線が俺のポジションイメージ。
遠くて低くて上半身の負荷が高い。サドルが前にありすぎて 足の筋肉で言うとハムストリングをメインにしたペダリングというイメージ。サドルを前傾にしないと キンタ☆がゴリゴリして走り心地が非常に悪いのだ。
 ここはステムを変更してハンドルを少し高く・近くしてあげたいと思っていたわけですが、何度もポジションを合わせるたびに部品を買うのもイヤなので、角度可変のステムを選択しました。ねじをゆるめてやると角度が動かせて、またねじを締めると固定されるのです。若干 重いですが、こういうイレギュラーな自転車に乗っている人には使い勝手が良いかもしれません。ただハンドルの径については注意が必要です。これは MTB用のφ 25.4mmmです。一般的なロードは26mmなので それを探さないといけません。というよりMTB用の方がステムの選択肢は多いようで助かりました。
 カロイの可変ステムの110mmをチョイスしました。

カロイの角度可変ステム

古いステム。
ハンドル周りをバラします。

新しいステムへと付け替えます
ハンドルはぶら下げときます
こんなイメージでとりあえずは付きました。

 これでステム長130mm→110mmに変更し、角度も10度→-10度〜40度可変となったわけです。10度より立てる側に設定してやれば 高さも稼げそうですね。


 ポジションのイメージはこんな感じです。以前より手元が高く近くなるので上半身への負荷も少なく、サドルも水平に近い角度に設定して腰の落ち着きもよくなります。腰を引くので足も太ももの筋肉をメインに使えるようになるでしょう。
下側のバーも以前より握りやすくなるでしょう。
 とりあえず角度をめいっぱい立ててみました。試乗してみると楽にはなりましたが、ロードにしちゃアップライトなポジション過ぎるので、さすがに立てすぎだったかなと思うわけで…。たぶん 少し角度を下げれば 良い塩梅のポジションが見つかるんじゃないかと思います。

以上、多事走論でした。  ぐっさん。
2007年2月 2nd Week @
2007年2月8日(木) カシミール3Dを使ってみる。

 俺の自転車活動を行う目的。多くは、おいしいもの食いたい自分の力で遠くへ行きたい ということだろう。その発展形として、高いところへ自分の力で上っていって、登り切る達成感や山頂からの絶景を楽しみたい そして上り坂の後のご褒美は しびれるようなスピードと横Gと自転車を操る楽しさを満喫する下り坂だ。決して身軽な体ではないので上り坂は苦戦するが、どんな峠にもドラマがあった。それぞれの峠に想い出や達成感を得た想い出がある。
 山を自転車のフィールドとする人にとって、その軌跡を3Dで表現することができると、あのころの記憶や感動が蘇るだろう。
 そこで、カシミール3D というものを紹介しよう。
・PC上で地図が見れる。
 (細かい目標物などは あまり載っていない)
・走ったルートを地図上で入力すると、そのルートの標高を見ることができる。(グラフ化できる)
・走行距離も地図上から計算される

 今回は手動でルートを入力したが、こんな感じになるのだ・基本 どんな場所でも3Dで山の地形などが見れる。
 カシバードと呼ばれている機能(プラグイン)で、これが醍醐味だ。楽しい。そして熱い。ものすごくリアル。見る位置や高さや角度、撮影するカメラのグレード、天候、季節、日付と時間帯と太陽の位置までも再現する。グリグリとマウスを動かしながら最適な画を決めて撮影。少し画像処理に時間がかかるが、できあがりは 美しい。走ったルートを入力済みなら そのルートが3D映像内に表示される。
 右のような感じの絵が撮れる。(これは 加波山MTBツーリングのルート)

画像をクリックで拡大。
加波山MTBツーリングの走行ルート

画像をクリックで拡大。
加波山MTBツーリングの走行ルートを
3Dで表現してみた
 これだけ多機能な割に「カシミール3D」の本体はフリーウェア。地図データで標高のデータがあるものだけは購入する必要がある。「山旅倶楽部」プラグインをインストールして 2950円支払うと1年間使い放題となるので、俺みたいに遊びまくる人なら元は簡単に取れてしまうだろう。ネットに接続していれば自動的にサーバーからデータを取得して、地図の閲覧や3D図の作成を行えます。平地の地図を見る程度であれば全て無料で行える。地図はネット上からリアルタイムに読み込んできて表示できちゃうんです。
 ハンディGPSなどを携帯して、走行ルートをログりながら走ると、そのままカシミール3Dに合成することもできる。ハンディGPS ちょっと欲しくなってきました。。。 笑 山が好きな あなたに おすすめのツールですね。
 さて、俺が忘れられないヒルクライム。2004年夏の岐阜平湯温泉→乗鞍スカイライン畳平(公道最高地点)の走り。 カシミールで作ってみました。ハァハァ

画像をクリックで拡大。
乗鞍スカイラインの3D表示

いつかHPの走行ルート表示として採用したいですね。

以上、多事走論でした。  ぐっさん。
2007年2月 2nd Week A
2007年2月11日(日) 御前山MTBツーリング

コメンサル・シュプリームは 大きすぎて PRELUDEに上手く乗せられないので、ツーリングの時はサイクルショップカントウの運搬車であるハイエースに預けて、代わりにリアサスのないクロカン系の小さいMTBを1台預かることにしているのだ。だから、ドタキャンや寝坊をすると そのMTBをアテにして参加していたが乗れなくなったりするわけです。…という中で 土曜出勤を終えて帰宅して ブログを書いたら爆睡してしまって、今回のツーリングに大幅寝坊して店主やらに ひたすら電話をしているリアルな夢を見て 朝の3時に目が覚めた。このまま寝たら 夢の通りになってしまうと読んだ俺は ここからツーリングの準備をして、ガソリンを入れて、シャワーを浴びて、着替えて… という感じで準備を進め、8時までお友達のBLOGへ訪問したりして時間をつぶして出発。
 昨日は雨が降って地面が濡れているが、今日は晴れ。濃い朝霧の中で国道123号を走り抜けて、何とか集合予定時間の9:20の3分前に到着。サイクルショップカントウから来ていたメンバーは遅れ気味で、とりあえずは助かった。ササッと自転車を組んで、やや寒い空の下で待つ。サイクルショップカントウの車から俺のMTBをおろして組んで走りが始まった。そのレンタルMTBを使うのは紅一点のメンバーたまごさんであり リアルすぎる悪夢だけに正夢にならなくてよかった… と心からホッとする朝であった。
 まずは上り坂を耐えて御前山(ごぜんやま)へと上っていく。タイヤを変えた効果もあったか、エアロバイク効果もあるか 上りが今までより軽い。意外と踏ん張れるようにもなってきた。不調脱出へ向けて 少しずつでも結果が出てくると嬉しいモノだ。一度も押して歩くこともなく舗装路を登り切れたのは、コメンサルとしては初なので本当に嬉しい。
 舗装路の上りが終わったら、次はオフロードの上りだ。足下の滑りにやられて上っていかず自走登坂は断念。押して歩くことに。これも技とタイヤのチョイスがものをいうらしいのだが、MTBのライディングのバランスが悪く上りで踏ん張れないのも課題だろう。
 上り返しを何度か繰り返しつつ、下っていくルートが始まった。シングルトラックなので幅も狭く、落ち葉があったり木の根っこがあったり転がってる石があったりで 苦戦しつつ進んでいく。それでも以前よりは身のこなしとか視線の置き方は良くなったと思う。そして上り返しも鋭く上れている。
 こんな感じのルートと階段などもあるが、階段下りにトライしてみるがバランスが悪く前転しそうになって断念。大学時代はキャンパス内の階段をママチャリで下ったりしていたのだが、今は全くできない。全般的に言えるが 急な下りや階段の身のこなしが全くなっていない。これは練習しないと フリーライドMTBのポテンシャルを生かし切れない。
その後もテクニカルなコースは続く。一度、木の根っこに前輪を取られて後輪が暴れて転倒もしたし、何度もバランスを崩して危機的な状況になりながら下っていく。メンバーの中にはジャンプしたあとコースアウトして転倒して全員で救出する場面もあったりで なかなか 厳しいルートだったかと思うが、楽しい。

上り坂の様子
 午前中のライディングは終わって昼飯へ。道の駅かつらのすぐ近くの蕎麦屋へ行く。20人も一気に来たので裁ききれないか メニューの出が遅く会話が盛り上がる。俺が頼んだのは けんちんざる蕎麦。けんちん汁とざる蕎麦のコラボレーションで、つけ蕎麦のようなものだ。醤油味の汁に大きめに切ってよく煮込んだ大根やニンジンやゴボウと里芋と鶏肉が入っている。その出汁の良く出た汁と蕎麦がからむと美味い。太めでしっかりした麺の歯ごたえが気持ちいい。
 午後は那珂川の河川敷を少し下流へと走り、御前山の隣の山のトレイルへと上っていこうという話になった。野球の練習している少年たちのグランドの脇のダートを走り川沿いから山へと上がっていく。初めてのルートになるので、どこから山に登れるか分からず走り回った末に登り口を発見。
数kmほどあがっていくと、これを下ると楽しそうだと思うほどのダートが続いていく。うっそうとした杉の林の中を上っていく。自分でも驚くほどヒルクライムで足が続く。午後だというのにパワーが衰える気配すら感じない。手応えを感じて 一人心の中でニヤニヤしながら上っていく。こういう時の上り坂って不思議とつらくない。もともとMだけどね。
 しかし、上れば上るほど路面はガレて倒木が多くなって担いだり押してあるいたりの時間が続く。しかし、道は途中で途絶えており、進んだ道を引き返すこととなった。
 一行は駐車場へと再び下ってきた。2本目は やや不完全燃焼の感は否めないが なかなか楽しめた。俺自身は下りの途中で靴が脱げるハプニングがあったり 多少 地味だがアクシデントあってこそ楽しいというもので。午前中からトータルで考えれば満足な走りは終わった。

けんちん ざる蕎麦
 それにしても年明けからMTBツーリングの天気は3連勝だ。初日の出、加波山に続いて 御前山も雲一つなく寒くもなく。今年の自転車天気運は凄い!?
 車へ自転車を積んで、近所の大福屋(ふるさわ)へと向かう。自転車にはスイーツと温泉がつきものでしょう。立派なたたずまいの店の前は車があふれていた。店内も混雑している。お菓子の種類も非常に多い。和菓子に洋菓子まで揃っている。明日の朝飯とか何とか言い訳を付けて いろいろとお盆に取ってしまう。
 そして店の売りの大福はカウンターで直接オーダーする。どれもクリームとあんこが入っているようだ。抹茶大福、クリーム大福、イチゴ大福、桃大福の4種類でいっておく。買い食いは クリーム大福とイチゴ大福だ。ふわっとした生クリームとあんこが解け合い 柔らかい餅に包み込まれる食感も味も楽しい。イチゴ大福も先ほどの絶賛の生地にあんことイチゴの新鮮さがたまらない。
 それが終わったら、次は 大福屋から3kmのところにある温泉へと車で向かう。御前山の近くに良い温泉がないと言われていたが、新しくできたようである。緒川の「ささの湯」へと向かう。ここからは 狭いブラインドコーナーが続く道だ。先頭を走っていた俺のPRELUDEも何度か対向車とギリギリのすれ違いを演じながら 温泉へと向かう。
 川を眺めながらのんびりと入れる露天風呂で癒されて疲れを取れた。自転車のあとは温泉ですよね。そして一行は解散して それぞれに帰って行った。
 そして、PRELUDEを運転して宇都宮へと帰るわけだが、事故寸前の危機にみまわれる。割と大きめの交差点だが 何をどうにも間違いようがないほど おもいっっっっっきり信号無視をして左から おばさんの車が交差点に進入して右折してきた。思いっきりABSが利くほどのパニックブレーキを踏んで おばさんの車の後ろへ交わすために左へとハンドルを切り込み 右へと切り直して元の車線へ戻る。強アンダーステア状態だが ギリギリ 相手のボディーを交わして姿勢を立て直した。目の前にボディーが来たという感覚はなく交差点左から車の動きを感じてブレーキを踏んだから間に合ったようなもので。交差点を抜けるときに どこか少しは想像を絶するバカが突っ込んでくる可能性は考えているし パニックブレーキでABSが利いている時が一番挙動が安定することも知っているので救われたようなものだ。怒りにまかせて強烈にクラクションを浴びせたが 窓からは「あら ごめんなさい」という程度に手を振っている。田舎は 想像を絶するバカな運転をしている人がいるから気をつけないといけないと思うわけで。
 どう考えても相手が悪い状況で、何とも後味の悪いツーリングではあるが 無事でよかったとは思う。

以上、多事走論でした。  ぐっさん。

先月に戻る

来月に進む
HOMEに戻る
多事走論 最新号に戻る
多事走論 バックナンバー一覧